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好きな漫画のはなし! ~カイジ編~

 

 こんにちは!えぽっくの若松です。


 唐突ですが、読書の秋…!ということで、今回はタイトルの通り、僕が大好きな漫画について書いてみたいと思います!(笑)


 漫画は子どもの頃から好きで、よくある話ですが少年ジャンプは欠かさずに読んでいました。幅広くいろいろな作品を読むようになったのは高校生の頃からで、大人になった今でも漫画は好きで読んでいます。最近では漫画アプリなんかも充実していて、昔読んだ漫画をもう一度読めるようになっていたりと、日々楽しませてもらっています。


 漫画は娯楽の一つですが、数々の名作の中には読んだ人の人生に大きな影響を与える名台詞や名シーンがあって、時にとても大きな学びを与えてくれます。


 今回は、数ある漫画の中から、【若松の推し漫画ベストテン】に入るであろう(笑)、僕が影響を受けた一冊をピックアップしてご紹介します!


 最初なので、有名どころから…(笑)。


【あらすじ】
第1章「希望の船」
収録:『賭博黙示録カイジ』

1996年2月。上京後、定職にも就かず自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日、金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押し付けられ、法外な利息により385万円にまで膨らんでいることを知らされる。遠藤に誘われるままカイジは1ヶ月後、借金が帳消しになるチャンスを与えるという、フランス語で「希望」の名を冠すギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。

そこで行われるのは、カード12枚を使った「限定ジャンケン」。大手金融業者の「帝愛グループ[注 1]」が裏で取り仕切るそのギャンブルは、うまく勝てば帝愛からの借金は帳消しとなるが、負ければ命の保障は無いというものだった。カイジは幾度となく煮え湯を飲まされながらも、土壇場での閃きと思考を駆使して、生き残りを賭けた勝負に身を投じる。

(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)


 藤原竜也さん主演で映画化もされた、福本伸行さんの有名な漫画です。命懸けのギャンブルを描いている漫画で、上述の第1章「希望の船」以降、シリーズ化されています。


 ちなみに、ギャンブルが題材の漫画ですが、僕自身はギャンブルには興味がないことを念のため記しておきます…!(笑)


 以前の記事にも書いたのですが、僕は最終的にベンチャー企業への就職を決めたものの、ちょうど就活している頃に、「新入社員が帰れないと思い込んで、初日から寝袋を持ってくる」というあるITベンチャーのエピソードを知って、ビビっていました(笑)。

 この漫画は、ちょうど僕が就活していた頃に読んでいた漫画で、とてもよく覚えている台詞があります。金融業者の遠藤が、ゲームへの参加を渋る主人公カイジに言った台詞です。


この手はなんの為についている・・・・・?
リスクを恐れ動かないなんていうのは
年金と預金が頼りの老人のすることだぜ



 「そうだ!若者の手はリスクを恐れず掴みに行かなければ!」と奮い立たせられた一言でした。今思えば何て単純なんだと思います(!笑)。


 何かを成し遂げようとするときにはリスクも当然つきもので、恐れて動かないでいては何も始まりません。当時の僕にはタイミングよく、とても響いた名言です。思い返せばこの台詞を読んで十数年…「こんな感じで歩んできたなあ…」と思うので、「もういいかな…」と思う今日この頃ではありますが(笑)、心に残っている台詞、僕の人生に影響を与えた台詞の一つといっても過言ではないですね(笑)。

 題材がギャンブルであることに加え、バイオレンスな描写もあるため苦手な方もいるかとは思いますが、僕は純粋に読んでいて物語がおもしろいなと感じますし、登場人物たちの台詞が非常に本質を突いていると思います。

 名言と思うものはたくさんありますが、たとえば、危険なギャンブルを裏で取り仕切る帝愛グループ幹部の利根川が、ゲームに参加する債権者たちに放った印象的な台詞がこちら。

お前らは負けてばかりいるから、勝つことの本当の意味が分かっていない。
勝ったらいいな、ぐらいにしか考えてこなかった。
だから、今クズとしてここにいる。
勝ったらいいな、じゃない。

勝たなきゃダメなんだ!

ドジャースの野茂、将棋の羽生、イチロー。
彼らが今脚光を浴び、誰もが賞賛をおしまないのは、いうまでもなく、彼らがただ勝ったからなのだ!

勘違いするな。よく闘ったからじゃない。
彼らは勝った、ゆえに今その全て、人格まで肯定されている。

彼らが負けていたらどうか?
負け続けの人生だったらどうか?
これも言うまでもない。おそらく野茂はウスノロ、羽生は根暗、イチローはいけすかないマイペース野郎。

誰も相手にさえしない。
わかりきったことだ。



 先日、明石市の市長の退任が話題になりましたよね。僕はこの報道と利根川の台詞がとてもリンクするなと思いました。

 報道によると、暴言が理由で辞任されるとのことですが、子育てへのサポートが手厚いことも話題になりましたよね。実際、Twitterを僕が見る限りでは、そういったこれまでの実績のおかげか、擁護派が多い印象です。もちろん僕は明石市の市民ではないのでとやかく言える立場ではありませんし、暴言が本当だとしたらそれを擁護するつもりもありません。でも俯瞰して見ていると、市民に喜ばれることをやってきたという実績があるが故に、当然、「むしろ周りの議員たちが足を引っ張ってるんじゃないの?」という意見も出るんですよね。


 結果を出していない人が問題を起こせば、高確率で「やめろ!」と叩かれるのでしょうが、結果を出しているからこそ、多少の暴言があろうが「やめないでほしい!」という話になるわけです。

 この一連の騒動を見ていると、まさに「勝てば官軍」という言葉で形容できますし、先ほどの利根川の台詞は、このことを言っているように思えるのです。


 仕事では、正しいプロセスを辿ることはもちろん大切なことですが、結局、結果でしか評価されないことが多いです。世の中、結果を出しているからこそ人は評価される。それは否定できません。一所懸命やっていても、結果が出ていなければ言い訳にしか受け取られないこともあります。


 僕の場合は地域と関わる仕事をしていますが、いくら「このビジネスは地域に良いことなんです」と語ったところで、やはりある程度の結果が出ていなければ、「なんか、ただ良いことを語っているだけの人」になりかねないのです。結果が出ていなければ説得力がない。信頼も生まれない。仕事だけでなく、広義の意味でどんなことにでも通じる真理だと思います。


 カイジは、王道のやり方では勝てないゲームの中で試行錯誤を重ね、改善しながら成長していきます。小さな企業などでは特にそうだと思いますが、王道では勝てない、やってはいけない、ということが多々あります。裏をかく、というか、どうやったら上手くいくか?を一般論ではない視点で考え、自ら改善していく必要がありますよね。


 人気のミュージシャンたちは歌詞の中に、「愛だ夢だ」と織り交ぜて歌います。けれど、本当は世の中、そんなキレイなものだけでできていない。カイジは作品全体を通して、「世の中は綺麗事だけで回っていない」ということを一貫して説いているような気がするのです。見た目はキレイであっても、本質は違う。そこを見誤ってはいけないと教えてくれていると思います。

 こういうことは、日頃の生活の中でわざわざ話題にすることってあまりないですよね。わざわざ指摘したりしないですし、タブーとまではいかずとも、なんとなく話題になりづらいというか…。そこをズバリ描きつつ、綺麗事で勝ちたいカイジの悪戦苦闘する姿に、多くの方が共感しているのではないかと思います。


 決して天賦の才があったわけではないカイジが実践のなかで成長していく姿は、まさに社会に出たばかりの方たちが一所懸命模索しながら成長していく姿と重なる部分があって、個人的には学生や新社会人の方たちに読んでもらいたいなあと思う漫画です。

 とはいえ先述しましたが、カイジの題材はギャンブルですし、描写もバイオレンスな部分がありますので、どんな人にでもオススメ!とは言いづらいところがありますが(笑)、社会で生きていく上での自戒なども込められている漫画だと思いますし、誰も面と向かって教えてはくれない現代社会の真理を教えてくれる、秀逸な漫画だと思います。

 漫画好きな方、ご興味持っていただいた方は、ぜひ読んでみてくださいね!また機会があれば、漫画について語ってみたいと思います!





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