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特撮オタクだった私がVtuberへの苦手意識を払拭し最推しが出来るまで

#Vtuber #コラム #仮面ライダー #にじさんじ

1年前までは差別的な苦手意識さえあったVtuberに、自分でも信じられないほどハマった。
最推しと呼べる存在にも出会い、現在では毎日のように配信を追いかけている。

Vtuberという文化を楽しめるようになったきっかけを自分の経験を交えて書きたいと思う。

メタ的視点を多く含み、なおかつ大変自己満足な長文になるため、暇つぶしに読んでやるかという気持ちでご覧いただけると大変幸いである。

✧Vtuber(ブイチューバー)とは
イラストを専用アプリで動かし、生配信やゲーム実況などを行うバーチャルの世界で生きている配信者(個人的主観による要約)
Vtuberの歴史を書くとなるとそれだけで別の話が書けてしまうので、ここでは割愛させていただく。

✧筆者のVtuber苦手意識が無くなるまで
Vtuberが台頭し始め、注目を集めるようになった2018年から2020年頃は別作品にどっぷりハマっていた筆者でさえ話を聞くほどに炎上が多く、
当時のTwitterのタイムラインやYouTubeでは結構な頻度で話題に登っていた。
中には眉をひそめてしまうような内容も多くあり、当時の筆者としては『Vtuberってなんかこわいな、近寄らないでおこう』くらいの印象だった。

しかしながら対岸の火事というものは野次馬としては面白いものでもあったため(最低だと自覚しているので眺めるだけだが)話題に登れば物見遊山のような感覚で見に行く程度の存在でしかなかった。
そんな中巡り会ったのが、とあるVtuberの切り抜き動画だった。

※切り抜き動画…配信内容で面白かったり感動的だったりするシーンをまとめた有志による短い動画。 文字通り配信内容を切り抜いたもの。

この切り抜き動画はYouTubeのおすすめに突然出てきたもので、本当に偶然の出会いだった。
こちらは下記に引用させていただく。


イブラヒムさん


鈴鹿詩子さん


この動画を見たその時、Vtuberへの印象が『面白い人もいるんだなぁ』くらいに改善され、気になる切り抜き動画があれば見るようになり、近寄らないでおこうという認識は完全に消失する。
そしてYouTubeのおすすめ欄にVtuberが上がらない日は無くなった。

だが、この時点での認識はまだ『面白いことやってる人の動画を見ている』というもので、
他のYouTuberを始めとするインターネットコンテンツと変わりなく見れるようになっただけであり、Vtuber自体が好きかと聞かれたらそこまでではない。
あくまで【常に炎上していて近寄りたくない界隈である】という差別にも似た苦手意識が無くなり、フラットにVtuberを見ることが出来るようになっただけだった。

✧最推しとの出会い
苦手意識が無くなってからはVtuberというものに対して理解が深まり、配信者本人にも興味が湧き始める。

中でも最も筆者の琴線に触れたのは【にじさんじ】というグループ(※にじさんじ…様々なVtuberが所属するVtuber界隈の大手事務所のひとつ)だった。
にじさんじがどういうものか知った時にはVtuberが何となくどういうものか体感で分かってきていた。

自分自身いわゆる関係性オタクかつ設定オタクな部分があり、このライバーさんはこのライバーさんと仲良しなんだ~いいな~!面白いな~!と思いつつ、あらゆる切り抜き動画を漁るようになったのもこの頃である。
例えば同期で仲が良かったり、不穏な設定(以下RP(ロールプレイ)と表記させていただきます)を持つライバーさんが気になったりしていた最中、
剣持刀也さんと伏見ガクさんのユニットである【咎人】の切り抜き動画を見たことがターニングポイントだった。


咎人の切り抜き動画


剣持刀也さんについては上記で見た様々な切り抜き動画で見かけることが多く、ある程度の人となりとRPを把握していた。
しかしながら伏見ガクさんについては咎人の切り抜き動画くらいでしか見たことがなく、本人主体の情報がほとんど無いことに気付き、どんな人だろうと強く興味をひかれた。


笑い声が愉快なこと



RPの演技力と構成力が高いこと



人によって解釈が全く異なること


人柄が兎に角良いことや彼が関わった事柄についても調べる最中で触れたが、
調べれば調べるほど伏見ガクさんについて分からなくなり、徐々に興味をひかれていった。
そうして辿り着いたのが、彼のメインコンテンツの一つである【おはガク!】だった。



おはガク! 最新アーカイブ

このコンテンツの存在は個人的に大変強い衝撃を受けた。 理由は下記に書かせていただく。


✧食事の在り方と仮面ライダーカブトについて※Vtuberの話から少し脱線するため、読み飛ばしていただいても問題ありません。

皆さんは料理や食事というものについて、どう考えているだろうか。

料理というのはただ加工手順をあらわす単語でしかない、食べるのは生きるための栄養を摂取するだけ、与えられたものをなんとなく食べているだけ、果ては食事の時間すら煩わしいと考えている人も少なくないと思う。
飽食の時代と言われて久しい現代、いくらでも簡単に短時間で食事を済ませる方法がある。
事情があって食事をまともに摂れない人もいるのではないか。
食事という行為が、ただそこに存在しているだけのノルマとなっていないだろうか。

食事とは生きていく上で欠かせないプロセスであり、一人でも美味しく食べられる物が溢れているこの時代においても、誰かと食事の時間を共有することは未だに強い意味を持つと個人的に考えている。
時勢が落ち着いたら誰かと食事に行きたいと考えている人も、少なからず居るのではないだろうか。

そして、料理には必ず工程が存在する。ただ切って焼くだけだとしても『切る』『焼く』という手間が発生する。
そこへ料理を食べる誰かの為に味付けを考えたり、食材の持つ味を引き出す為に調理法を変えたりするなど、透明化されやすいにも関わらず途方もない労力がかけられていると言って差し支えないのではないだろうか。
インスタント食品ですら食品会社のたゆまぬ企業努力の上で完成されているものである。

閑話休題。

タイトルで特撮オタク、と書かせていただいているが前述したVtuberに苦手意識を抱いていた期間にのめり込んでいたものが仮面ライダーだった。
今回は広義の意味で特撮オタクと銘打たせていただいたが、正しくは仮面ライダーオタクである。

特に仮面ライダーカブトを作品としても強く好んでおり、コンプリートセレクションのベルトを買い求め、仮面ライダーザダイナーで食事をし、Twitterで知り合った同じ作品を好むフォロワーとオフ会で語り合った。
2016年開催のWヒーロー夏祭りでは子供たちの声援を受け戦うゴーストを始めとした仮面ライダーたちを観て感極まって泣き、その後のプチイベントで動いている仮面ライダーガタックを見て号泣したのもついこの間のように思う。
2017年にはひらかたパークで開催されたビルド×カブトショーを観に行くため夜行バスで足を運んだほどに仮面ライダーカブトという作品に入れ込んでいた。

仮面ライダーカブトがどういった作品なのかという説明は不要だと思うが、あくまでも記事の主体はVtuberの最推しが出来たことであり、筆者の中で必要な経緯のため記述させていただく。
(ちなみに蛇足だが、筆者はカブトとアギトとアマゾンズが好きだ)

仮面ライダーカブトにおいて、料理や食事は重要なシーンとして描かれる(比喩や暗喩としても非常に印象深くクローズアップされている)。
登場キャラクターの人格や人間関係などを比喩するため、所狭しと料理シーンと食事シーンが挿入されている。
この為か、特撮ファンの間では『スタイリッシュ料理番組』と評されることも少なくはない。実際に筆者もとある回(黒包丁回、と書けば分かる人には伝わるはず)は完全にシュールな料理番組と思わなかったこともないと申し伝えておく。

しかし、仮面ライダーカブトの料理及び食事描写の本質はそれではないと考えている。

例えば主人公である天道総司は自身が守りたい存在に対して、もしくは自身の言葉の代わりとして作中でも屈指の料理の腕を存分に振るう。

天道総司の友人となった加賀美新は、天道の言葉代わりの料理から様々な考えを持つ切欠を得ていた。

風間大介は一杯の味噌汁からゴンの母親を探し出し、彼女の幸せを考えてその手を一度離した。

神代剣はじいやの作る食事が最も素晴らしいものと讃え、じいやに全幅の信頼を置いていた。

矢車想は完璧を謳い料理の腕を振るっていたが、自分自身を見失った結果部隊から追放され料理をしなくなった。

影山瞬は手料理に関わる描写が言及のみとなり唯一作中で手料理を食べている描写が存在していない。

つまり、カブトにおいては料理や食事は親愛なる隣人との繋がりを現すメタファーなのだ。

筆者はこの作品の影響から、食に対する認識が大きく塗り変わった。
ただ肉体を動かすための動力を得る行為ではないのだ、と。
生きるために食べなければならないが、私達が食べているものは間接的であっても誰かの無償の愛によって作られているものなのだ、と。
だからこそ、伏見ガクさんが提供する【おはガク!】というコンテンツに強い衝撃を受けた。
彼はバーチャルの世界で食事の時間を共有し続けているのかと感動し、膝を打ったのもつい最近のことのように思える。

食に対する認識が『お腹空くからなんか食べる』というものから変化していなかったとしたら。
食を思う時間を持たず、食材はもちろん料理がどのように作られて手元に届くか考えることをしなかったら。
おはガクというコンテンツ、伏見ガクに出会わなければ。
Vtuberという存在は『なんかやってる人達』から変わることが無く、インターネットに存在する様々なエンターテインメントの一種として、今でも傍らから眺めていただけなのだろうと思えてならない。

✧Vtuberは多種多様のエンターテインメントを提供している
上記、筆者が衝撃を受けたVtuberとコンテンツについて書かせていただいたが、
これに限らずVtuberは様々なエンタメを提供している。

ここ最近では技術力の発達も目覚ましく(時勢的に難しいが)ライブやトークイベントといったリアルに存在を感じることが出来るイベントも開催されている。
10月にもリアルイベントが開催予定ではあるが、その時までには是が非でも終息に近付き、中止になった4周年ライブイベントを始め、全てのものが100%の状態で開催されてほしいと強く望んでいる。
また、普段から主にYouTubeで見ることが出来る配信でも、それぞれの個性を活かした配信を日頃行っている。

もしもこのような稚拙なコラムをご覧いただいた方でVtuberというものに興味を持ち、インターネット上のエンタメを見る時間に少しだけでもVtuberという存在を加えてくださったなら恐悦至極である。

一年前の筆者と同様に、イメージのみで情報を拒絶している人間もいるかも知れない。
だが、今の筆者は声を大にして伝えることが出来る。Vtuberは面白いぞ!と。

既にVtuber人口は1万6000人を超えている。個人的には筆者の最推しをお勧めしたいところではあるが、感性は千差万別である。もしVtuberに触れていく中で筆者の最推しを好きになってくれたら重畳だ。

自分が【好き】と思い、愛していけるVtuberに出会えることを願ってやまない。

以上、特撮オタクだった私がVtuberへの苦手意識を払拭し最推しが出来るまでの話でした。
お付き合いくださり誠にありがとうございました!

✧引用させていただいた動画作成者様

にじさんじ用語集 様


切り抜きあつめ 様


ゆずポン酢 様


ぱゆのめ 様


2ナ 様


三倉ゴゴ 様



大好きな最推し 伏見ガクくん


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