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「ホントありがとう」男子発言ノート5

特別な恋愛感情はないけれど、波長が合うなー。っていう同僚と飲みに行って、数日後。

「この前はホント楽しかったんだ」

と、やけにあらたまって彼から言われ、なんだかポカポカと嬉しかったことがある。この人と恋ができたらいいなと思った。

けれどそもそも、相手にそこまでの気持ちはなかったのか、その恋は始めさせてもらえなかったのだけれど……。

で、ちょっと前。とある異国のお気に入り男子から久しぶりに連絡があって、横浜の観光スポットを案内しながらご飯を食べに行く約束をした。

それが後になって彼から「途中から東京にいる友達も合流していい?」と言われ、二人きりじゃないんだ……とガックリしたものの、「当然じゃーん!」なんて返事をして3人で会うことに。

でも友達って男の子? 女の子? わざわざ聞くのもね……となかなか聞き出せず、メッセージのやり取りの流れで「名前なんて子?」となんとかぼやかして訊けたものの、外国人の名前だから男なのか女なのか分かんないのね! 泣

結局、彼のFacebook友達の中にあったその名前のプロフィール写真は女の子だった。

へ〜。まぁ、うん。でも友達だっていうし、友達は大事だしね!

と、若干の不安・勘ぐりはあったものの目をつぶり、自分にイイように解釈して集いは敢行されたのだった。

当日、友達だという女の子はとってもイイ子で、3人で呑みながら、

イイ子「トモエサン、カレシいますか?」
私「いないよー」
イイ子「じゃ、彼(異国男子君)なんかどうですか?笑」
私「え? あはは。え、(彼に)どう?笑 」
彼「え? はは……」

みたいなシビれるほどの浮かれた会話をしつつ、楽しく過ごした。

で、その日バイバイした後や帰国直前に、私が「楽しかったね」「また会いたいね」とメッセージを送ると、その都度彼からは「ありがとうございます」とか「本当に本当にありがとう」とか「ありがとうございました!」「ホントありがとう」とか謝辞ばかりがさんざん返ってきたんだけど、コレ心底思うんだけど、

「ありがとう」とか要らないんだよね。

で、数日後──。

二人のFacebookのプロフィール写真がそれぞれラブラブなツーショット写真になっているのを見て、彼らが付き合い始めたことを知ることになったのだった……。

チョー楽しくないよ! でも、ありがとう! ていうか、おめでとうね!!!

いっぱい観光案内したけど、べつに。私が地元横浜の良さを伝えたかっただけだし。少々おごったけど、一般的にはそれほどの額じゃないし。約束が決まってからの約一ヶ月、モーレツにダイエットしたけど落とせたのせいぜい5〜6キロだし。全然、全然……。涙

いやそもそも、私じゃなくて彼女に会いに来たのかな? 私、当て馬? 当て馬でもない? ひーん。

あの日、なにも知らずにウカれ、お邪魔虫だったじぶんの空気読めなさぶりを思い出すと未だにゾクゾクする。そこへ「ありがとう」が追い打ち……!

でもホント、感謝とかいらないの。
「ありがとう」が「ゴメン、気持ちに応えられなくて」にしか聞こえないのね。

愛だよ愛、ほしいのは。愛以外はもう間に合ってるんで!


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ハウコレ連載|漫画『男子発言ノート』第4回「ありがとう」(漫画:つきはなこ/原作:大島智衣『男子発言ノート』)

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おもに恋とじーん|エッセイや掌編・シナリオを書いています |どうせ“私じゃない誰かを好きな”男子たちの言動について綴った『男子発言ノート』『好きにならずにいられてよかった』、漫画家つきはなこさんとの『ピン留めの惑星』他 https://www.ohshimatomoe.com/