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#オンライン銭湯 によせて

こんにちは、小杉湯番頭兼イラストレーターの塩谷歩波です。
3月30日にTwitterに投稿した、小杉湯の湯船を映した動画。「#オンライン銭湯」というタグをつけ、他の銭湯さんにも湯船の動画の投稿を呼び掛けたところ瞬く間に広がり、「#オンライン銭湯」はTwitterのトレンド入りして小杉湯の動画は100万回再生を突破しました。さらに、トレンド入りを受けてwebメディア、ラジオ、新聞、TVと様々なメディアからオンライン銭湯の取材をいただきました。まさかここまで広がるとは思わず、本当に驚くばかりです。ここまで広がったのも何かの縁。そこでオンライン銭湯の経緯や始めた想いを一度まとめてみたいと思います。


オンライン交互浴

オンライン銭湯は、小杉湯三代目の「焚き火動画の銭湯版を作ってみたいな〜」という思いつきから始まりました。焚き火動画は、焚き火が燃える様子を長時間撮影した動画。焚き火動画のように、ボコボコとお湯が湧き上がる湯船を撮影した動画は、ホッとするし作業用BGMにもいいのでは、というアイデアでした。撮影のタイミングを見計っていたところ、新型コロナウイルスによる外出自粛要請が始まり、小杉湯の来客数もがくっと減りました。今、小杉湯に来たくても来れない人が沢山いる。そんな人たちのために、今こそお家で小杉湯を楽しめる動画を提供しよう!と思い、湯船の撮影に至りました。


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撮影は、小杉湯の写真をいつも撮ってくれているカメラマンの篠原豪太さん。湯船の中に三脚を設置し、吐水口をじっと撮影します。(もちろん三脚は綺麗にしています!)小杉湯名物といえば、交互浴。ということで、あつ湯と水風呂を撮影し、それを交互につなぎ合わせました。その動画がこちら。

このショートバージョンの動画をTwitterにあげたところ、多くの方からコメントをいただきました。「小杉湯を思い出して和む」「最高に癒される」「家風呂でスパ気分出来ますね」など、小杉湯ファンの方、まだ小杉湯に来たことがない方からも嬉しい感想を頂けて心から嬉しかったです。


オンライン銭湯

オンライン交互浴をアップして、小杉湯はこんなにも多くの方々に愛されているのだと改めて感じました。小杉湯ファンの皆さんが動画をみてホッとしてくれたなら、他の銭湯ファンの方たちもその銭湯の動画をみたいと思っているのかも。そう思いたち、「#オンライン銭湯」のタグを作って他の銭湯経営者の方へ湯船の動画の投稿を呼び掛けをしました。

すると、早速、宮城湯さんや、はすぬま温泉さん、斉藤湯さん、さらに大阪の湯処あべの橋さんなど、東京に限らず全国の銭湯経営者さんが動画をあげてくださいました。

動画には「自宅で薔薇風呂に入った気分」「素敵です!」「癒される動画ありがとうございます」などのコメントが。さらには、銭湯経営者さんだけでなく、スーパー銭湯、温泉旅館、サウナ施設などの経営者さんも賛同して動画をあげてくださいました。徐々に動画が増えていくにつれオンライン銭湯のタグは広まり、ついにTwitterのトレンド入りへ。"オンライン銭湯"という意外なネーミングもあってか、多くの方がオンライン銭湯について呟いてくれました。トレンド入りと同時に、オンライン交互浴も再生回数は100万回を突破しました。思いつきで試みたことがここまで広がるなんて思ってもみなくて、スタッフ一同ただただ驚いています。


メディアへの展開

トレンド入りした翌日、webメディアのウォーカープラスさんから取材をしたいという連絡をいただきました。さらに、動画をあげてくださった銭湯さんから「新聞社から取材依頼が来た」という連絡も。ここから立て続けに取材依頼が来るようになりました。最初はwebや新聞から、そしてラジオやTVへとどんどん展開されていきました。

これまでオンライン銭湯を取材くださったメディアは下記の通りです。

・読売新聞(大阪)
ウォーカープラス
日テレNEWS24
・日本テレビ「news every.」
・JFN「ON THE PLANET」
・日本テレビ「ZIP!」
・フジテレビ「とくダネ!」
・TBS「ひるおび!」
・北海道テレビ
・日本テレビ「Oha!4 NEWS LIVE」
TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」
名古屋CBCラジオ「河原崎辰也 いくしかないだろう!」
HUFFPOST

新聞、webメディア、テレビ、ラジオと本当に多方面の方が取り上げてくださいました。ここまで広まったのも、賛同くださった経営者の皆様、動画をみてくださった皆様、コメントをくださり、拡散くださった皆様のおかげです。本当にありがとうございます!!


オンライン銭湯で感じたこと、今の気持ち

新型コロナにまつわる外出自粛要請により、今は手放しに「銭湯に遊びにきて」と言えない状況です。小杉湯は営業を続けておりますが、あくまで家にお風呂がない方や、一人でお風呂に入るのが危ない方に向けてのものです。私は小杉湯に入ってから「少しでも多くの人が小杉湯にきて欲しい」「小杉湯を愛して欲しい」という想いを持って運営に関わってきました。自粛中でも、運営を続ける上でその想いは変わらず、しかし今は来て欲しくないという気持ちも勿論あるので、想いに矛盾があり強いストレスを抱えていました。そんな状況の中、オンライン銭湯を行い「今は家で銭湯気分を楽しんで、落ち着いたら是非遊びにきて欲しい!」というポジティブなメッセージを出せたことが、自分にとって救いだったと考えています。賛同してくださった経営者さんからも「暗いニュースが続いている中で、明るい話題を提供してくれてありがとう」という言葉をいただき、きっと私だけでなく経営に携わる方は皆同じような気持ちを抱いているのだと感じました。経営に関わるみなさまに少しでも明るい話題を提供することができて、心から嬉しく思います。

今、いつまでこの状況が続くのだろう、と社会的に不安が蔓延している印象があります。しかしながら、こんな時だからこそ、未来へのワクワク感と、少しでも今が楽しくなれるようなポジティブなメッセージを考え、伝えることがとても大切だと感じています。小杉湯も経営的にも大変な時期ではありますが、だからこそ、より明るくなれるようなポジティブな試みを今後も続けていきたいと思います。

今の状況が落ち着いたあとは、オンライン銭湯を通じて沢山の方が銭湯に足を運んでくれることを心待ちにしております。

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