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小さく価値を検証する|ミヤラジ起業塾#10

ミヤラジ起業塾は毎週土曜日20時~FMプラプラにて放送中!

第10回放送のダイジェストとアーカイブ音声を公開いたします。今回は、「MVPについて」のレクチャーです。

また、ラジオドラマの第5話も放送いたしました。レクチャーに加え、ラジオドラマ「Startup GIG(スタートアップ・ギグ)」もお楽しみください✨

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1. MVPで価値を小さく検証する

常川(株式会社エンターテイン代表):
今回は「MVP」についてお話していこうと思います。事業開発におけるMVPはMinimum(ミニマム)、Viable(バイアブル)、Product(プロダクト)の略称です。

事業を始めようとする人は最初からその製品自体を作ろうとしてしまいがちです。例えば、腰痛を治すイスが作りたいと思ったら、今あるイスの背もたれを改善すれば腰痛が解決されるかもしれないという仮説が立てられます。その場合にプチプチとダンボールを使って、背もたれの部分をつくることがプロトタイプです。プロトタイプとは、実際の製品には及ばないけれど、その1部を切り取って試す方法であり、手段の検証の1つです。

これを用いて小さく「価値を検証する」ことをMVPと言い、新製品やサービスを市場に投入する際に、非常に有効なプロダクトマネジメントのコンセプトです。
またMVPは価値を試す際のパラメーターが3つあります。1つがValue(価値:ユーザーにとって価値のあること)。2つ目がBenefits(利益:儲かるかどうか、費用対効果)、3つ目はFeatures(特徴:デザインや機能など)です。この中のValue【価値】が確認できれば、MVPは良しとなります。

プロトタイプをつくるときには、「ユーザーにとって価値があるかを確認する」ということを念頭に置いておきましょう。また、MVPをするときに、時間、費用、そして労力をかけ過ぎないということに注意しましょう。先ほどのイスの例でいうと、1からイスを設計していたら1年くらいあっという間に経ってしまいます。その間に同じような課題に気付いて事業を始めてしまう人が出てくることがあるのです。

2. プロトタイプの前にはプレトタイプを

常川:
Linkedln(リンクトイン)というビジネス専用のSNSがあります。その創業者のリード・ホフマンは「もし、最初に公開したプロダクトを見て恥ずかしさを覚えなかったら、それはローンチが遅すぎたということだ」と言っています。自分の発表したものが恥ずかしいを思えるくらいがちょうどよいということですね。

アイデアは生煮えで良いのです。真面目なので10まで考えて、温めて、誰にもこれで負けないというときに発表しますが、発表したときには既に世の中に出てたりします。あまり自分の中で溜め込まず、4割くらいで表に出した方が良いのです。

急にMVPに入るのは難しいので「プロトタイプの前にプレトタイプをやりましょう」という話もあります。そのことは「Google×スタンフォード NO FLOP! 失敗できない人の失敗しない技術」という著書で述べられています。

プレトタイプとは、そもそも何も作らないでユーザーの価値を検証する方法です。簡単に人に話して、「良いか悪いか」を言ってもらう方法です。難しいことは考えすぎず、自分が思っていることをひたすら人に話してみるということです。

「そう思ってたよ」と共感してもらえるとやはり嬉しいじゃないですか。みんな思っていたけど言わなかったこと、自分はこの部分はできるけど誰かと一緒にやりたかったこと、それを含めて、自分の想いも含めて人に伝えてみましょう。

さらに、フィードバックを得ることも大切です。プレトタイプでは、適切に利用すれば市場でも成功すると思うアイデア(Right it)であるか、つくったとしても市場では失敗すると思うアイデア(Wrong it)であるかを客観的に判断してもらい、フィードバックを得ます。

津田(ラジオパーソナリティ):
実際にやっていないから、正直わからないじゃないですか。だからその事業を良いと評価する人が大多数いるからOKということでもないですよね。

常川:
そうです。100人中95人が賛成しても上手くいかないことがあるし、5人しか賛成していないけれど上手くいくことがあって、それは誰にもわかりません。しかし、ずっと温めていてようやく出したときの失敗と100人に聞いてみたときの失敗は、コケ方の大きさが違うと思います。だから、一旦アイデアレベルで誰かに聞いてもらって、良いか悪いかの声を集める必要があります。それが価値の検証に繋がるのです。

☆用語のまとめ☆
MVP:Minimum(ミニマム)Viable(バイアブル)Product(プロダクト)
プロトタイプ:試作品・サービスの試し打ち
ローンチ:製品・サービスのリリース
プレトタイプ:シリコンバレー在住の起業家、アルベルト・サボイア氏の提唱したモノ・サービスの設計手法「プレとタイピング」はPretend(フリをする)とTyping(型を作る)の造語とされる。
Right it:適切に利用すれば市場でも成功すると思うアイデア
Wrong it:つくったとしても市場では失敗すると思うアイデア

3. 【第5回】ミヤラジ起業塾「Startup GIG(スタートアップ・ギグ) 〜Investors」

◇ダイジェスト◇
キッチンカーで起業に関する本を読み耽る今泉。そこに偶然通りかかった今泉の先輩で学生起業家として既に成功している兵庫塚が現れ、学ぶならうちに来ても良いと上から目線で伝え去っていく。横柄な態度に苛立つ桜だったが、その数日後には兵庫塚の態度が一変、すがるように宝木に相談を持ちかける。一体何が起こったのか?起業家と投資家の関係性をテーマにした一話。

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▼第10回の放送はこちらからご視聴できます

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