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車内コミュニケーションが凄くイイ!という話【キンコン西野】

このnoteは2023年6月7日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。

 
 

「価値観や方向性の共有」がズレていると修正に膨大なコストがかかってしまう

  
今日はどちらかというと、経営者さんや、チームを束ねるリーダーさんに向けた話です。
 
タイトルに「車内」とありますが、これは誤字ではなくて(「社内」ではなくて)、「車の中のコミュニケーション」のことです。
 
最近、「車内」のコミュニケーションが凄く良いなぁと思うことがあったので、その共有です。
 
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、僕は今、結構な数のお仕事を同時進行させています。
 
長編アニメーションの制作や、短編アニメーションの制作や、ミュージカルの制作や、舞台の制作や、書籍や、ホテルやシェア別荘の建築や、グッズまわりのアレコレや、WEBまわりのアレコレや、寄付まわりのアレコレや、NFTまわりのアレコレや、店舗のお手伝いや、そして、皆さん大好き「バンドザウルス」などなど。
 
これらは「西野の仕事」のように扱われる機会が多いですが、もちろん、そんなことはなくて、「チームの仕事」なんです。
 
各プロジェクトにリーダーがいて、そのリーダーのもとで、本当にたくさんのスタッフさんが汗を流してくださっています。
 
僕はまぁ、そのまわりをチョコマカしているだけです(笑)。
 
たしかにチョコマカしているだけなんですけども、一応、責任感めいたものはありまして、「スタッフの才能や努力をキチンと世の中に届ける為にはどうすればいいのだろう?」ということは四六時中考えていて、その答えが出れば、すぐに実現に向けて動くようにしています。
 
大切にしているのは「価値観や方向性の共有」で、そもそもココがズレていると、収拾がつかない…というか、修正に膨大なコストがかかってしまうので、まずは「あの山の頂上を目指しましょう」という旗を立てて、「その際、この道具を使うのはナシで行きましょう」という“登山ルール”を設けています。
 
クリエイティブの世界だとありがちなのが「下手に経験を重ねたクリエイターはすぐに玄人ウケに走る」というのがあって(自分の身の回りに玄人しかいないから、玄人の意見が一番大きく入ってきてしまう)、ペルソナを「小学校2年生のボク(兵庫県川西市の小学2年生)」に合わせている僕は、それを絶対に認めません。
 
「そんなことがしたいのであれば、各々が開催する個展で、身内を呼んで、身内に向けてやってください。僕はそんな崇高ぶったものには用がありません」と結構正直に伝えています。
 
誰に何を言われようが、僕はエンターテイメントを子供の為(子供心を持った大人の為)にやっているので、そこはかなりキッパリしています。
 
一度、ミュージカルのアメリカのスタッフに聞いてみてください。
 
日本人のくせにメチャクチャ「NO」を言いますし、西野が誰よりもアメリカ人をやってますんで(笑)
 
 

「どれだけの時間を割いて、どこで共有するか?」がメチャクチャ大事

 
そんなこんなで「価値観」や「方向性」の共有を大切にしているのですが、「価値観」や「方向性」を共有する時に必要なものは一体何なのか?
 
綺麗事を言えば「相手を想う心」なんですけども、現実問題、「価値観」や「方向性」を共有する時に最も必要なものは「時間」で、その次に「(共有する)環境」です。
 
「20分を割いて、会議室で面談する」のと、「3時間を割いて、2人で飲みにいく」のとでは、「価値観」や「方向性」の共有(すり合わせ)の成果というのは当然違ってくるわけで、「どれだけの時間を割いて、どこで共有するか?」がメチャクチャ大事。
 
たくさんの時間を割くことができるならばそれが一番イイんだけれど、経営者やリーダーはやらなきゃいけないことも多いので、時間の確保もなかなか大変です。
 
そんな中、最近、僕が試していて、「すっごく良いな」と思っているのが、「車内コミュニケーション」です。
 
要するに「移動時間を共にする」ですね。
 
これは、狙ってやったわけじゃなくて、たまたまそうなったんですけど、最近は全国各地で講演会が入っていて、行く先々で「空港から会場」までのタクシー移動があって、そのタクシー移動の間、たとえば最近だとバンドザウルスのプロデューサーをやっているインターン生のタケダさんとガッツリ喋っています。
 
往復で2時間ある時なんかもあるのですが、その間もガッツリと。
 
それとか、『夢と金』の配達なんかも、マネージャーの鼻田さんが運転する車でやったりしていて、そこには新入社員の山崎君も同席していて、山崎君と3〜4時間、ずっと喋っているんです。
 
 

「車内コミュニケーション」の良い点は2つ

 
「車内コミュニケーション」の良い点は2つあって、1つ目は、その時間帯の1番の目的は「移動すること」なので、「とくに生産性のない話をしていても、無駄な時間にはなっていないから、無駄話ができる」ということ。
 
これ、会社の会議室だと絶対にできないですよね。
 
会議室で「最近、何のドラマにハマってるの?」という時間は作れない。
 
だけど、「価値観」や「方向性」をすり合わせるには、無駄な話の共有も凄く大切です。
 
そして、「車内コミュニケーション」の良い点の2つ目は、その時間帯の一番の目的は「移動すること」なので、「会話が途切れても、違和感が生まれないので、リラックスして話すことができる」ということ。
 
会話をすることが目的だったら、会話が途切れると目立ってしまいますが、「車内コミュニケーション」だと、スマホをイジったり、外の景色を見たりしているので…つまりハナから目を合わせていないので、会話が途切れても気にならないんですね。
 
この「心理的安全性」が担保されている状態での会話というのは、凄く自然で、凄くクリティカルで、「価値観」や「方向性」のすり合わせには、とってもとってもオススメです。
 
一度、騙されたと思って試してみてください。
 
「移動時間」が狙い目です。
 
 
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