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「自己責任」は今の時代に合っていないよね byキンコン西野

このnoteは2021年1月4日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:日本の妊婦さんが自由に無痛分娩を選べる世の中にしたい いりこましんご さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

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本題に入る前に近況報告からさせてください。

相変わらず『映画 えんとつ町のプペル』のトークショーで各劇場を回らせていただいております。

今日から3日間のスケジュールは以下のとおり。


【1月4日(月)】

舞台挨拶1回目:11:05の回上映終了後 MOVIXつくば
舞台挨拶2回目:13:35の回上映終了後 MOVIXさいたま
舞台挨拶3回目:16:40の回上映開始前 MOVIXさいたま
舞台挨拶4回目:17:05の回上映終了後 新宿ピカデリー
舞台挨拶5回目:20:10の回上映開始前 新宿ピカデリー

【1月5日(火)】

舞台挨拶1回目:11:05の回上映終了後 109シネマズ湘南
舞台挨拶2回目:14:10の回上映開始前 109シネマズ湘南
舞台挨拶3回目:14:15の回上映終了後 T・ジョイ横浜
舞台挨拶4回目:17:20の回上映開始前 T・ジョイ横浜
舞台挨拶5回目:17:15の回上映終了後 109シネマズ川崎

【1月6日(水)】

舞台挨拶1回目:11:05の回上映終了後 京成ローザ10
舞台挨拶2回目:13:20の回上映終了後 シネマイクスピアリ
舞台挨拶3回目:15:20の回上映終了後 ユナイテッド・シネマ豊洲

こちらのトークショーは毎日どこかでやっていますので、先々のスケジュールは『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページでご確認ください。

【公式HP】

一点。
「上映前と、上映後は同じ話をするのですか?」という質問を昨日いただいたのですが、上映前のトークショーと、上映後のトークショーは内容が全く別です。


上映前は「映画 えんとつ町のプペル」に至るまでの僕の話。
上映後は「映画 えんとつ町のプペル」の制作の裏話や、ストーリーの中に隠されたアレやコレについてお話しします。

どちらのトークショーも面白いと思うので、是非、遊びにいらしてください。

そんなこんなで、今日の本題です。

僕のオンラインサロンには現在7万4000人のメンバーが在籍していて、この人数になってくると、学生、社会人、父親、母親、クリエイター、社長、ホームレスまで…表現が正しいかどうかわかりませんが、全ジャンルが一通りいるんですね。

これはいろんなところで、よく言っていることですが…エンターテイメントって、お客さんの安心・安全や生活や仕事が約束された上でようやく存在できるものなので、エンターテイメントを届けようと思うのであれば、まずは、そこに手をつけなきゃいけないんです。

たとえばコロナだとか、たとえば地震とか水害が来た時に、それでも自分のファンに作品を届けたければ、まずは自分のファンの生活を守ることが先決なんですね。

去年、コロナが襲ってきた時に、「サロンメンバー全員の生活を守る」と言ったのですが、伊達や酔狂じゃなくて、コロナもひっくるめて、被災地支援や途上国支援をしているのには、そういった理由(下心)があるからです。

そんなこんなで昨日です。

サロン内のことなので、ここでは具体的には言えないのですが、サロンメンバーさんの新米パパや新米ママの支援をしようと思って、サロン内で〝とある提案〟をしてみたんですね。

ザックリ言うと、「子供の面倒をみるから、半日ぐらい羽を伸ばしておいで」という類のサービスです。

すごく喜ばれた反面、「子供を預けて、自分が羽を伸ばすなんて…」という声もあって、要するに気にされていたのは「親としてどうなんだ?」というところですね。

聞けば、周りの目が結構あるのだとか。

いや、自分の意思で「子供を預けてまで、羽を伸ばしたくない」というのは全然分かるんです。

そういう人もいるでしょう。

ただ、「半日ぐらい子供を預けて、羽を伸ばしたいけれど、それ、親としてどうなんだろう?」というのは、ちょっと考えものだし、「周りの目が…」というのは、もっと考えものです。

ここは結構、損得勘定で話を進めた方がいいと思っていて……

当たり前ですが、子育ての負担が大きくなればなるほど、子供を産む理由が減って、日本人全員が損をするわけじゃないですか?

日本人の老後を支えるのは子供なんで。

「子育ては親が全てやるもんだ」という世代はあると思うんです。

当時は、子育てをしていた人達は、それなりに我慢もされたと思います。
ウチの親なんて、まさにそうかもしれない。

いろんな事を我慢している母ちゃんの背中をよく見ました。
それに対しては感謝しかないです。

ただ、新米パパやママに「子供を預けて遊びに行くなんて、親としてどうなんだ?」と押し付けてしまうのは、「私も我慢したから、あなたも我慢しなさい」が透けて見えていて、それって、「親になった以上はいろんなものは諦めろ」というメッセージじゃないですか?

それによって親になろうと思う人が減っても、それでも「親になる!」という人の数が一定数残っているのであればいいのですが……

そもそも「親候補」の人口が減っている今、ここから「親になろうと思う人」を削ってしまうと、持ちこたえられないと思うんです。

日本の人口ピラミットを見ながら、道徳観を変える必要があって、今、僕らがやらなくちゃいけないのは、金銭的にも精神的にも、皆で親の負担を減らしてあげることだと思っています。

で、こんなこと言ってたって仕方がないので、まず、僕が率先してやります。

ちょっと動きますので、しばしお待ちください。

で、ここからがもう少し話を発展させたいのですが、僕はいろんなプロジェクトを同時進行させていて、いろんな局面に立ち会います。

そこで思うのは、今の話もそうですが、「自己責任論」が、もう全然、今の時代(もしくは今の日本)に合ってないなぁということだらけなんです。

山岳地帯にある村って、冬になると雪で閉ざされてしまうのですが、歴史を遡ると、そういう厳しい環境(資源に限りがある環境)に住む人達の生存戦略って、「シェア」なんです。

「所有」じゃなくて、「共有」です。

「積極的にシェアする人がシェアされる」というのが集落のルールです。

「この前、助けてもらったから、今度は助けさせて」といった感じで労働力すらシェアするんです。

これを「結」とか、沖縄の方では「ゆいまーる」とか言ったりします。

「自己責任」とは真逆の世界観です。

厳しい環境、資源に限りがある環境では、「自己責任論者」は圧倒的に分が悪いんです。

今の日本…とくにコロナ禍における日本って、まさに、この状態だと思っていて、それこそ慌ててトイレットペーパーを買い占めなくても、トイレットペーパーを分けてもらえる人になっていればよいわけじゃないですか?

ここからは「シェア上手な人」の時代なのは間違いなくて、「私も我慢したんだから、あなたも我慢しろ」という主張を持ち込む人って、かなり生きづらくなるだろうなぁと見ています。

これは「子育て」だけの話じゃなくて、個人の問題を、皆の問題として捉えられる感覚を持っておくことが大事で、そういう人のところに、あらゆるものが寄ってきている現場をよく目にします。

ところで、あなたはどうですか?


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