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【『挑戦』と『博打』を分ける】 byキンコン西野

このnoteは2021年1月3日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:いとうたかお さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせをさせてください。

現在、絶賛公開中の『映画 えんとつ町のプペル』ですが、ツイッターを見ていると「プペラー」と呼ばれるリピーターが続出している状況で、いやはや本当にありがたい話です。

で、昨日は「2回目観る時は、前の方の席で観てみてください」と案内させていただいたのですが、もう一点だけ、「次にプペルを観る時は、こうしてください」というヒソヒソ話があります。

現在、KADOKAWAから出ている『ゴミ人間 ~日本中から笑われた夢がある~』というエッセイがあるのですが、この本は、「『映画 えんとつ町のプペル』ができるまでの15年間」を綴った一冊なんですね。

読んでいただけると分かると思うのですが、『映画 えんとつ町のプペル』の誕生の背景は、スマートさの欠片もないんです。

「世の中を上手に渡っていく方法」を期待して手に取られる方にとっては、ガッカリするような内容となっておりまして、ページをめくってもめくっても、一発逆転の施策などはなく、出てくるのは「覚悟」と「ドリームキラー」、そして「努力」の話ばかり。。


ですが、それこそが大きな事を成す時の理で、僕は「凡事徹底」という言葉が好きなのですが、要するに、「当たり前の事を他人の追随を許さないまでやり抜けるかどうか?」が全てだと思っています。

『ゴミ人間 ~日本中から笑われた夢がある~』には『映画 えんとつ町のプペル』ができるまでの凡事徹底の全てを綴っているので、映画を観てから本を読むか、本を読んでから映画を観るか、そういった感じで行ったり来たりしていただけると、『映画 えんとつ町のプペル』がより面白くなると思うので、是非、ご一読ください。

(※こちら↓)
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同時発売されている『別冊カドカワ【総力特集】西野亮廣』も要チェックです。

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…というわけで本題に入りたいのですが、クリスマスやら、年末年始の概念を忘れて、連日『映画 えんとつ町のプペル』のトークショーが続いております。

昨日は6ステージございまして、今日(1月3日)も6ステージです。

スクリーンショット 2021-01-04 20.47.16

【今日】は「横浜ブルク13」で、11時10分の回の上映終了後と、14時の回の上映開始前。

次に「川崎チネチッタ」で14時15分の回の上映終了後と、17時25分の回の上映開始前。

そして「T・ジョイPRINCE品川」で17時25分の回の上映終了後と、20時20分の上映開始前。

そして、【明日】(1月4日)は…

舞台挨拶1回目:11:05の回上映終了後 MOVIXつくば
舞台挨拶2回目:13:35の回上映終了後 MOVIXさいたま
舞台挨拶3回目:16:40の回上映開始前 MOVIXさいたま
舞台挨拶4回目:17:05の回上映終了後 新宿ピカデリー
舞台挨拶5回目:20:10の回上映開始前 新宿ピカデリー


そして【明後日】(1月5日)は…


舞台挨拶1回目:11:05の回上映終了後 109シネマズ湘南
舞台挨拶2回目:14:10の回上映開始前 109シネマズ湘南
舞台挨拶3回目:14:15の回上映終了後 T・ジョイ横浜
舞台挨拶4回目:17:20の回上映開始前 T・ジョイ横浜
舞台挨拶5回目:17:15の回上映終了後 109シネマズ川崎


…といった感じで、この後も、トークショーはずっと続くので、先々のスケジュールに関しては、『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページ

でご確認いただきたいのですが、こうして毎日トークショーをすればするほど、「…ていうか、他の作品、よくやってるな」と思います。

映画公開された後に、こうして連日トークショーをおこなっているのって、皆さん、あまり見たことがないと思うのですが、、
基本的に映画って、公開日で役者さんのプロモーション稼働が終わるのが一般的なんです。

役者さんは次の仕事があるので、それは仕方がない。

プペルは本当に特別なケースで、「製作総指揮が、それなりに集客力を持っていて、なおかつ一人喋りができる」というスペックをたまたま搭載していたから、こうしてヒーヒー言いながらも各劇場を回って、じっくりコトコトとプペル熱を上げていっておりますが、どう考えたって、これって、普通じゃないんです。

言ってしまえば、プペルの場合は少しだけ「保険」が効いている。
しかし、他の作品には、それがない。

週刊誌の後押しをしてもらえる作品や、テレビ放送している作品であれば、そこの後押しもあるのかもしれませんが、オリジナル作品は、それが無い。

当然、面白い作品は口コミで広がっていきますが、口コミで広がる前に上映館や座席が縮小されてしまう可能性もあるわけで、「オリジナル作品の戦い方って、博打すぎる」というのが僕の感想です。

僕は兵法書とかが好きなクチなんですが、兵法の基本って、「博打ゼッタイにNG」なんです。

実につまんない話ですが、「一か八か」という物語性のある戦いは絶対にやっちゃダメなんですね。

よくタレントさんが収録前に「爪痕を残してやります!」と言っていますが(もちろんアレはシャレで言っていますが)、兵法的には、「爪痕を残す」という状態で戦いに臨んではダメで、「100%自分が勝つ」という状況を整えてから出て行くのが基本セオリーです。

それでいうと、多くの映画作品は「爪痕を残す」という状態で映画公開の日を迎えていて、公開前までは皆あの手この手で宣伝を仕掛けているのですが、「公開後の打ち手」があまりない。

公開日に合わせて、「人事を尽くして天命を待つ」というスタンスを取られている印象を受けます。

その状況でヒット作を生み出しているのは本当に凄いなぁと思う反面、一方で、その戦い方はあまりにも博打すぎるので、続けていくのは難しいだろうなぁと思って見ています。

一度、映画屋さんを集めて、そのへんの話をジックリと深掘るトークイベントとか企画したいっすね。

「スナック西野」か、もしくは、今、やっている『映画 えんとつ町のプペル』のトークショーの一つの企画としてやってみようかしら。

「面白そうだね。観にいくよ」という方がいらっしゃいましたら、コメント欄までご一報ください。

でもって、他人の心配ばかりしている場合じゃないんです。
僕らも安全圏にいるわけではないので、だからこうして毎日トークショーをして食いつないでいるわけですが、「トークショー一本で乗り切れるほど、映画は甘くない。

漫画原作の映画化でもなく、テレビドラマの映画化でもない、僕らは僕らがおこなっている「絵本の映画化」というチャレンジを決して博打にせず、この活動を続けていく環境を作らなきゃいけないんですね。

それに関しては水面下で進めておりまして、オンラインサロンメンバーさんにはチョコチョコと共有させてもらっていますが、どこかのタイミングで公に発表します。

話をまとめると、「チャレンジ」と「博打」を同義語として捉えない方がいいなぁと思っておりまして、「チャレンジはした方がいいけれど、それを博打にしてはいけない」というのが僕の結論です。

コロナが落ち着いたタイミングで、ブロードウェイのミュージカルにチャレンジするけれども、「100%上手くいく」というところまで徹底的に追い込んでいく!という感じです。

このへんは、それこそオンラインサロンで共有させていただいておりましすので、興味がある方は是非。

エンタメに限らず、すべてのサービス提供者に関わってくる話だと思います。


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