【ビジネスアイデアに期待するな】by キンコン西野

このnoteは2020年11月30日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供: 見守りのある関わるすべての人にやさしい世界を作ります こいけたいし 通称組長 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


活動報告からさせてください。
2つあります。

一つ目は、毎度お馴染みですが、クラウドファンディング「SILKHAT」内で募集させていただいております『西野亮廣オンライン講演会 ~マーケティング講座【上級編】~』の受講者数が7200名を突破しました。
本当にありがとうございます。

こちらは「今の時代の人の巻き込み方や、モノの届け方」などを、実体験に基づいてお話しするので、それなりに説得力のある内容になると思います。

経営者さんや個人事業主さんやクリエイターさん、および、そういった人を目指す人、必見でございます。

応募の締め切りまで、あと18日となっております。
興味がある方は、クラウドファンディング「SILKHAT」のプロジェクトページから、是非、ご参加ください。

(こちら↓)

そして二つ目。

こちらは、ちょっと珍しい「書店員さん向けのお知らせ」になるのですが……来たる12月13日(日)。夕方16時半から、東京国際フォーラムCホールにて、映画『えんとつ町のプペル』の完成披露試写会を行います。

基本的には、関係者の方をご招待する試写会となっているのですが、こちらに、日頃お世話になっている書店員さんのお席をご用意させていただきました。

参加方法などの詳細は、幻冬社のホームページからご確認いただきたいのですが、一応、応募受付の専用メールを設けましたので、こちらでもご案内させていただきますね。

応募受付 →nishino-books@gentosha.co.jp

HP→https://www.gentosha.co.jp/news/n534.html

(※定員に達した場合、先着順とさせていただきます)


なるべくイイ環境で観ていただきく、映画となると3階席とかは厳しいと思うので、3階席は使わない方向でやりと思います。
もしかすると2階席も使わないかもしれません。

その辺は様子を見て進めようかと。
くれぐれも「一人でも多くの人を詰め込んでやれ〜」みたいなことは致しませんので、そのへんは、ご安心ください。

こちら応募の締め切りが「12月3日の18時まで」となっておりますので、お早めに。
全国の書店員さん限定のご案内です。


さて。そんなこんなで本題です。

今日は、『ビジネスアイデアに期待するな』というテーマでお話ししたいと思います。


まぁ、なんとなく想像がつくかとは思いますが、僕、お仕事の相談とかメチャクチャされるんですね。

一部界隈からは評価されているみたいです。

一番多い相談が「集客」に関することで、3番目か4番目にあるのが、「こんなビジネスアイデアを思いついたんですが、いけますかね?」という相談です。

今日は、「この相談って、そもそも間違っているよね」というお話しをしたいと思います。

まずは、こういった相談をされる方というのは、「自分が思いついたアイデアが、何故、世の中にないのか?」というチェックが抜けている人がほとんどです。

言い方を変えると、「このアイデアは自分しか思いついていない」と思い込んでしまっている。

そんなわけないじゃないですか(笑)

地球人って75億人ぐらいいるんですよ。
で、大体、皆、同じようなモノを見ています。つまり、インプットに大差はない。

同じ素材を使って編集したら、同じようなモノが出ててくるのは当たり前の話で、あなた思いついたアイデアなんて、どれだけ少なく見積もっても10万人ぐらいはすでに思いついているんです。

それでも世の中にないということは、すでに色々試された結果、「いらない」と判断されたものじゃないですか。
…ということを調べせずに、「思いついた!」と勢いそのまま走り出してしまう人がいる。

で、そういう人に限って、競合の存在を調べていない。

僕、2年ぐらい前は、「クリエイターが集まる全く新しい形の場を作りたい」というアイデアを2日に一回ぐらい聞きました。

そういうビジネスプランに対して、「それって、最近、話題になっている○○みたいなサービスのことですか?」と訊くと、「え? そんなサービスがすでにあるんですか?」と返ってくる確率95%です。

ここで言いたいのは「お前が思いついたアイデアは、すでに10万件ぐらいあるぞ」ということですね。

まずは、ここを押さえておいてもらった上で、今日の本題、「『こんなビジネスアイデアを思いついたんですが、いけますかね?』という相談って、そもそも間違っているよね」というお話しをしたいと思います。

今、世の中にある有名なサービスって、いきなり唯一無二だったわけでななくて、もとは、似たようなサービスが山ほどあったんです。

YouTubeにしても、Facebookにしても、似たようなモノが山ほどあった。
その山の中から、生き残ったのがYouTubeであり、Facebookなんです。

そして、YouTubeに似たようなサービスや、Facebookに似たようなサービスは静かに消えていったんです。

つまり、失敗したんです。

このことを踏まえると、「皆がネット上に自作の動画をアップするサービスを思いついたんですが、いけますかね?」という相談が、いかに的外れなことを言っているかが分かると思います。

もちろんアイデアの時点で終わっているヤツはありますよ。
たとえば、「全国の電話ボックスの位置が一目でわかるアプリを開発しようと思うんですけど、いけますかね?」みたいな(笑)

そもそも、もう電話ボックスなんて、ほとんど存在しないし、そんでもって、そのアプリをダウンロードできるヤツはスマホを持っているじゃないか、みたいなシステム上の欠陥があったりする場合がある。

ただ多くの場合は、「行けるかどうかは、アイデアじゃなくて、お前次第だよ」というところですね。

「お前が、その犬でも思いつくようなアイデアにどれだけ懸けられるんだ?」というところです。それでしかない。

「空飛ぶ乗り物があったら良くね?」と考えた人は数十億人いたわけじゃないですか?

下手すりゃ、本当に、動物でも思いついていたかもしれない。

それを形にしたのがライト兄弟であって、「空を飛ぶ乗り物を開発しようと思うんですけど、いけますかね?」という相談は、全く本質的じゃないんです。

アイデアの力を信じ過ぎている。

「あれ、俺も思いついていたんだけどなぁ」というのも同じです。
「全員、思いついていたわ」です。

これって、根本の考え方が間違っているわけじゃないですか?

「素晴らしいアイデアが自分をどこか素敵な場所に連れていってくれる」と思ってしまっている。

その状態だと、何をしても失敗するから、今日は、「そもそも間違っているよ」という話をさせていただきました。

そんなこんなで僕は今から、サロンメンバーさんとジョギングです。
徹夜明けなので眠くて仕方ありませんが、サロンメンバーさんと会うと元気をもらえるので頑張ってきます。

皆様、今日も一日頑張ってください。



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