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会社の方針の社員の考えか違う場合はどうすればいいのか?byキンコン西野

このnoteは2020年1月18日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供: 岡野 亨 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
会社の方針の社員の考えか違う場合はどうすればいいのか?
というテーマでお話したいと思います。

社蓄になるな。謀反も起こすな。

結構クリティカルな話題じゃないでしょうか。

この放送をお聴きの方で会社勤めされている方も結構多いと思うので、そういうことについてちょっとお話ししたいと思います。

voicyのコメント欄に届いたご相談にのるという形で「こういう悩み抱えている人多いなぁ」と思ったので代表して読ませていただきます。

あずさんからのコメントです。

西野さんがまだ新人の頃、吉本の方針が違う考えを持っていたらどうしていましたか?

自分のやりたいことをやるには、まず理不尽だと思いながらも会社のルールに従って結果を出さなければならないのでしょうか?

化粧品会社の特約店サロンをしています。

とても大好きな商品なのでたくさんの人に綺麗になってもらいたいと特約店携行しましたが規制が多くて悩んでいます。

アドバイスをいただけたら嬉しいです。

というお悩みです。

こういうこと、本当あるんですよね。
特に新人の時なんてこんな事だらけですので。

規制について、新人の自分の意見の方が合っていて、経営陣が時代についていっていないっていうこともあったりする。

もう今はそんな時代じゃねえんだよみたいな。

そこに対して、新入社員の方の考えが甘かったり、考えが間違っている場合もたくさんあるんですけど、本当に経営陣が時代を読み誤っているケースも少なくない。

もしかしたら、あずさんの場合もそうかもしれない。

あずさんの言う規制は、長い目で見た時に、業界全体を疲弊させてしまうような犠牲を敷いているのかもしれない。

ちょっと詳しいことはわからないので、そこについてはなんとも言えませんが、今回のご相談へのお返しですね。

特約店契約というお話でしたが、リスナーの方にわかりやすいように「社員と会社」に置き換えてお話しさせていただきたいと思います。

まず大前提として、規制が多い会社を選んだのはあなただということ。

こんなこというと元も子もないんですが、今のあなたが抱えているストレスの99%はあなたの責任です。

会社の責任じゃなくて、あなたの責任。

これが大前提ですね。

エジプトとかに行って「なんでもんじゃ焼きないねん」みたいなこと叫んでるようなもんで。

もんじゃ焼き屋さんに入りたいんだったら月島に行くべきだったっていうところですね。下調べしてなかったんかいっていう。

むやみやたらに面接を何社も受けてしまって、ちゃんと下調べせずに会社にとりあえず入っちゃった。

入ってから気づいたみたいなことの責任っていうのは、入ったあなたにあるっていうことですね。

調べようと思ったらいくらでも調べられるはずだから。その業界のことは。

でも、これはちょっと厳しすぎますね。

相談に対して「お前が悪いんだよ、自業自得だ」っていうのは。

自業自得なんだが、それでもどうにかして助かる方法とか、光を当ててあげることが相談を受ける側のお仕事だと思うので、いまの話を受け止めていただいた上でね、さらに話を続けます。

ここからは、会社の折り合いというか、願わくば自分の方向に会社を向かわせる方法ですね。

おこがましいですけどね。

社員として会社に入っておいて、会社を自分の方にハンドリングしようって。

でも、会社のことが好きなら、会社がいい方向に向かってほしいって考えるのは当然だと思うので、話しますね。

まずコメントに

理不尽だと思いながらも会社のルールに従って結果を出さなければならないのでしょうか?

というのがありましたけど、これに関しては、理不尽な仕事をしてリクエストに応えるということですね。

多少は効果あると思います。

多少効果あるっていうのは、理不尽に応えたことによって、多少の発言権みたいなものはを獲得することができると思うから。

ただ、やっぱり多くの経営者からすると、それをやってもらうことに対して対価として給料をお支払いしてるから、

意地悪な言い方をすると、経営者は「お金貰ってるんだから理不尽に応えて当たり前だろ」と思ってるきらいがある。

くれぐれも「多くの経営者の場合」という言い方をさせてください。
みんながみんなではないです。

ただ、やっぱり多くの経営者は「仕事なんだからそれぐらいやれよ」って思っているきらいがある。

なので、理不尽に応えたところで、社内でのポジションは取れないことが多い。発言権はもらえないことが多い。

僕の話を出すとですね、

僕は吉本興業所属の芸人なんですが、株式会社NISHINOっていう会社もやっているんですね。

驚くべき事に、僕の仕事の9割近くは株式会社NISHINOでやってるんですよ。

吉本興業が去年の夏の闇営業問題で、エージェント契約の話になったじゃないですか。

ロンドンブーツさんが会社をつくったりだとか、加藤浩次さんがエージェント契約したりだとか。

みんながそうする何年も前から、僕はこの形なんですよ。

たぶん、特例ですね。

事務所に所属しながら会社をつくって、お店とか、webサービスとか作って海外で活動したりしているし、オンラインサロンの運営も個人の会社でやっている。

たぶん、よしもと芸人の中では僕がいちばん好き勝手やらせてもらっていると思うんです。

でも、僕は吉本興業と対立しているかというとそんなことはない。

会社とはけっこう仲良いし、社員さんとも飲みに行くし、会長の大崎さんのことも大好きだし。

なんならクリスマスには吉本興業の中庭にクリスマスツリーをプレゼントしたりしている。

けっこう仲良さそうですよね。

会社に勤めている方は覚えておいた方がいいと思うんですけど、会社内でポジションを獲得したり、会社の方針に口を挟むほどの決定権を得るには、社畜になることでも、謀反を起こすことでもない。

会社を圧倒的に勝たせて「こいつに抜けられたら損をする」と思わせることですね。

それが発言権を得るための交渉のカードになる。

僕の場合だったら、吉本興業の売上を上げてやろうと思って、吉本興業がこれまで取りこぼしていたのってなんなのかなって考えた。

そのときに、よしもと芸人が6000人ぐらいいて、みんなほとんどアルバイトしてるな。アルバイト先に芸人の労働力が落ちてるなぁ。と思って。

これはもったいないということで、シルクハットっていうクラウドファンディングのプラットフォームを作りました。

結婚式の司会とか、アルバイトみたいなことをシルクハット内で受け付けられるようにしておいて、その手数料が吉本に入るようにした。

そうすることによって、アルバイト先に落ちていたお金が吉本興業に入ることになる。

考えなきゃいけないのは、今のままの状態で私が何をすれば会社を勝たすことができるか。

たとえば、ほとんどの会社員さんって、営業時間外でSNSで会社の宣伝とか
してないと思うけど、自分に10万人のフォロワーをつけて、頼まれてもいないのに会社の宣伝とかやってみてよ。

たぶん、社長からすると絶対に辞めてほしくないよ。そんな社員。

それが発言権を貰えるっていうことですね。

なので僕の結論としては会社を圧倒的に勝たしてみてください。
圧倒的にです。

というわけで、
会社の方針の社員の考えか違う場合はどうすればいいのか?
というテーマでお話させていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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