【キンコン西野】「チーム」で動いていると見えてくる景色
このnoteは2021年5月24日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:体と道具で『効果音を作る職人』フォーリーアーティストの渡邊雅文 さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
私、西野亮廣の絵本最新作『みにくいマルコ 〜えんとつ町に咲いた花〜』のご予約が各書店さんで始まっております。
(※こちら↓)
早いところだと、すでにチョコチョコ届き始めておりまして、Twitterで検索かけていただけると、絵本の感想が見つかると思います。
僕の言葉よりも、そっちの感想の方が信用できると思うので、「みにくいマルコ」で検索してみてください。
こちらの作品はサイン本のご予約も承っておりまして、お求めの方は『キンコン西野のサイン本屋さん』で検索してみてください。
宜しくお願いします。
(※こちら↓)
そして、お知らせがもう一つあります。
月に2回、隔週で、僕の友達を自宅に招いて、酒を呑みながら、「今やっていること」や「これから仕掛けること」などを話す月額590円のYouTubeのメンバーシップ『スナック西野』をやっております。
結局、お酒の席の話が、どこよりも本音で、どこよりも早い(情報鮮度が良い?)ので、それを産地直送でお届けしようというのが『スナック西野』の趣旨です。
一昨日、配信があったのですが……ゲストは僕の先輩のダイノジ大谷さんです。
このコロナ禍で、劇場で食っている芸人がどのような状況にあるのか、そして、その打ち手について、かなり踏み込んだ話をさせていただきました。
最初から、最後までメチャクチャ面白いので、是非、ご覧ください。
先々のゲストのラインナップは「IT評論家・尾原和啓さん」「堀江貴文さん」、そして、「美容室NORA代表・広江一也さん」となっておりおります。
興味がある方は、僕の公式YouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ研究所』の動画の画面の下にある「メンバーになる」をクリックしてください。
(※こちら↓)
そんなこんなで本題です。
挑戦者には「アンチ」という人が付いてきます。
これは、まぁ、挑戦の特典というか、必ず付いてくるものだと思います。
なので「いい距離感で付き合っていく」というのが大事なのかなぁと思うのですが、アンチ活動する人って、内容関係なく、基本スタンスが「否定」なので、色々と辻褄が合わなくなってくることって往々にしてあるんですね。
たとえば、僕が「ひな壇に出るのを辞める」と言ったら、アンチの人が「ひな壇に出ろよ!」と言うんです。
「え、(そんなに西野を)見たいの?」という話じゃないですか(笑)?
画面から西野が消えるわけだから、一番嬉しいハズなのに、「否定をする」ということを決めてしまっているから、画面に召喚してしまっているという。
「絵本を描く」と発表した時も、アンチの人はこれを否定しなきゃいけないから、「お笑いをやれよ!」と言うんです。
そうすると「そんなに西野のお笑いが見たいの?」という話になってくる。
たとえば、ひろゆきサンとか吉田豪さんとかって「あれはイイと思うのですが、あそこはどうなんですかねぇ?」といった感じで、人格と問題点を分けて話すから、グサっと刺さってって、「ひろゆきサン、豪さん…そこ、心当たりあるので、ちょっと黙っといてもらってイイっすか?もう少しカッコつけたいんです、僕…」となるのですが、アンチの人というのは、全ての事柄に対して「否定する」と決めているから、説得力が落ちてしまうのと、やっぱり、いろいろと辻褄が合わなくなってくるんですね。
でね。
たとえば、作品を発表するじゃないですか?
作品なんで、人の好みがモロに出るものですから、もちろん「批判」はあるんですよ。
どんな作品でも、必ずある。
それというのは「感想」であって「批評」であるから、その声は「アンチ」に分類しちゃいけないと思うんですね。
そこは、作り手として受け止めなきゃいけない。
じゃあ、アンチに分類されるのは何かというと、見てもいないのに、批判する人ですね。
これは、まぁ、「アンチ」というものに分類してもイイと思うのですが、
作品の場合って、すごく面白くて、映画の時も、絵本の時も、アンチの人がまず批判するんですね。
「あの作品は○○だぁ〜」みたいな感じで。
見てもいないのに、「その作品がいかにダメか?」をとにかく発信するんです。
これが第一段階です。
で、ポイントは次の段階なんですけども…
その作品が、何かしらの権威から評価を受けるとするじゃないですか?
たとえば、すごく影響力のある人が「面白い」と言ったり、
たとえば、今回の『映画 えんとつ町のプペル』のように海外の映画祭からの評価を受けたり。
そういった権威から評価を受けた時に、その作品を批判していると、今度は自分が「分かってないヤツ」になってしまうから、ここでアンチの方がどういうシフトチェンジをするかというと、
「あれは、西野の手柄じゃなくて、スタッフのおかげだ」と言い出すんです。
これって、西野まわりに限らず、いろんな表現者界隈で、なんとなく、こういった批判の声を見かけたことありませんか?
『あれはスタッフの手柄だ。あいつ自体は何もしていない』…という批判です。
で、今日は、これについて、お話したいんですけど…
よく、アカデミー賞とかのスピーチで賞をいただいた俳優さんや監督が「スタッフのおかげ」という言葉を使って、スタッフに感謝を述べているところを見かけません?
あれ、面白いのが、授賞式の前に全員集められて、「スピーチで、スタッフへの感謝の気持ちを伝えたい気持ちは重々分かるのですが、それだと、全てのスピーチが同じ感じになってしまうので、スタッフへの感謝の言葉は後ほど個人的にやっていただいて、壇上では、映画界の未来に向けての言葉をいただけると嬉しいです」と釘を刺されるんです。
だけど、結局、受賞スピーチって、皆、「スタッフのおかげです」といって、スタッフへの感謝を述べるでしょ?
どういうことか分かりますか?
皆、心の底から「スタッフのおかげ」と思ってるんです。
スタッフがいなければ、自分みたいなものが、こんなステージに立てるわけがないと本当に思っているし、チームでやった仕事を、さも自分の手柄のように紹介されるのが申し訳なくて、たまらないんです。
リーダーにとって、一番嬉しいことって、何か分かりますか?
スタッフが褒められることです。
「スタッフの○○さんの仕事、素晴らしいですね」と言われたら、「でしょ〜、そうなのよ!もっと言って!」となるんです。
社長だったら、社員が褒められるのが一番嬉しいんです。
お子さんを持っている方だったら、多分、自分が褒められるより、子供が褒められた方が嬉しいじゃないですかね。
何が言いたいか分かりますか?
アンチの人が相手を落とそうとして使っている「あれはスタッフのおかげだよ」という言葉って、チームリーダーからすると一番欲しい言葉なんです。
批判にも何にもなってないんです。
「スタッフのおかげです」と言える場所がなかなかないから、「それ、もっと言って!」と本当に思っている。
チームを組むまでは、基本、自分の手柄の取り合いじゃないですか?
だけど、チームを組むと、「チームで勝つこと」が最優先になるし、縁の下の力持ちになってくださっているメンバーをゼロ距離で見るから、自分に光が当てられることなんて本当にどうだって良くなるんです。
たとえば、『映画 えんとつ町のプペル』だったら、キャラクターの表情を魅力的に手直ししてくださるスタッフさんとかがいるんです。
もう、表情を整える前と後では全然違うんです。一気に愛らしくなるし、体温が発生するし、応援したくなる。
映画祭とかって、そういう部門賞とかってないじゃないですか?
「監督賞」はあっても、「アニメーション監督賞」すらないですよね?
僕からすると、「アニメーション監督の佐野さんが演技をつけた、プペルのふとした表情とか、超最高なんだからっ!」と思っているのですが、そういう作品の核となるお仕事にはなかなか光が当たらない。
だから「スタッフのおかげだ」と言われたら、嬉しくて仕方ないんです。
これは本気でチームと向き合ったことがある人であれば、共感していただけると思います。
チームでモノを作るのは本当に面白いし、見えてくるものがたくさんあるので、一度、経験してみてください。
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