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キンコン西野がサロン内でインターン生を募集する理由

このnoteは2020年6月14日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:山元 雄貴 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「キンコン西野がサロン内でインターン生を募集する理由」
というテーマでお話しします。

ロケットの挑戦に感動

今日は、『ホリエモンロケット』の『えんとつ町のプペル MOMO5号機』の発射が先ほどありまして、応援に行ってきて本当に感動してしまいました。挑戦する姿が本当に美しかったんです。

ロケットは飛んだ後ぐにゃって曲がってしまって、それに対してスタッフさんが「申し訳ありません」と言っていたのですが、申し訳ないことなんて1ミリもなくて、すっごいかっこいい背中を見せていただいたというのが率直な感想です。

ロケットの挑戦は今後も続くので、引き続き応援していきたいと思います。

さて、本題に入りたいと思います。

学生インターンの募集が始まりました

昨日、オンラインサロン内で『株式会社NISHINO』の学生インターンの募集が始まりました。このことについて、今日は詳しくお話ししたいと思います。

『株式会社NISHINO』とは僕が働いている会社です。

僕は吉本興業の人間でもありますが、『株式会社NISHINO』というところでも働いていて、僕の活動の9割くらいは『株式会社NISHINO』にあります。

この会社は「絵本」を軸に、様々なエンターテイメントを提供している会社で、今はVRの開発をしたり、ブロードウェイミュージカルを制作したり、ラオスという国に小学校を作って学校を出た子たちが働ける場所を作ったりしています。

過去には、東京タワーやエッフェル塔をはじめ国内各地で個展をしたり、『サーカス!』という名前の2000人規模の学校イベントを主催したり、スラム街の支援をさせてもらったりと、なんやかんや挑戦している会社ですね。

この会社の特徴としては、「新入社員であろうがインターン生であろうが仕事を丸投げされる」点であり、これによって急激な成長が見込まれるということです。

冒頭に申し上げたVRの開発は、現在のインターン生が舵を取っています。

ブロードウェイミュージカル、ラオスの雇用創出は、新入社員の子が舵を取っています。現在の新入社員は去年の夏にインターンで入ってきた子で、そのまま入社しました。

会社内での僕の役割は「新作を作る」の一点で、個展やVR 、ミュージカルなどの作品を使ったプロジェクトの舵取りについてはウチのスタッフがやっています。

やりたいことがある場合、作品を絡めたプロジェクトを企画すれば結構な規模感で色々やれると思います。

今のインターンの子は「ドイツで活動したい」という漠然とした目的があったので、「ドイツで個展を企画しよう」とか、「『えんとつ町のプペル』のドイツ語版を出版して、その印税の何パーセントかをスタッフが受け取れるようにしよう」とか。

個人の目的と会社の目的が合致しているところを探って、企画を立てたりしています。

問答無用で西野の丸投げを受け止めなければならない場面もあるのですが、多分、だいぶ楽しいと思うんですね。

普通に生きていたら絶対にできない経験ができるし、たくさんの人と大きなお金を取り扱う仕事なので、結果を出さないと応援してくれる人を傷つけてしまうことになる。

そんな戦場のような場所で働く経験をしてみるって、いいと思います。
オススメです。

公に募集をかけないのはなぜか?

『株式会社NISHINO』のインターンはサロン内にしか募集をかけていないのですが、なぜ公に募集をかけないかというと、公に募集をかけてしまうとパンクするからです。

サロン内で募集しただけでも200人くらい応募がくるので、公で募集すればものすごい応募数になるはずで、そうなると対処しきれなくなってしまうという物理的な問題があります。

それに、公に募集をかけると、どうしてもミスマッチが発生してしまうんですね。「働いてみたけどイメージと違った」というようなことです。それって誰も幸せにならないじゃないですか。

会社も幸せならないし、その子も幸せならない。

サロンでは「西野の活動を覗いてみたけどあんまり魅力的じゃないな」と判断した方はサロンを退会されるし、「魅力的だな」と思ってくださった方は継続して会員でいてくださるので、サロン内に求人の球を投げるとミスマッチが起こる確率がグンと下がりますよね。

なので、インターン生だけではなく、仕事の外注に関しても9割近くはサロンメンバーさんの会社に発注しているんですね。

サロン内に仕事を投げると、僕のスピード感も、僕が大切にしていることも、僕が苦手なものも、だいたい知ってくれていてミスマッチがないし、同じようなものを面白がっている同士で肌が合うので、意見や理念や世界感のすり合わせの必要がないのです。

すごく助かってます。

世間のみなさんも、どこかのタイミングで気付くはずなんですよ。

意見や理念や世界観の違う人が混じっているところにインターン生募集や仕事の外注を投げるのって、ロスが大すぎひん?

ということに。

僕のサロン内では、サロンメンバーさんの会社がサロンメンバーさんに向けて求人を出していたりすることがあるのですが、絶対にこちらの方が合理的なんですよ。

「働き始めたものの肌が合わない」ということが一番辛いので、意見や理念や世界観が共有できている人のところに球を投げることによって、双方がリスクを減らすことができる。

今後は「サロン内求人」の需要が高まるはず

僕の会社だけではなくて、『アル株式会社』というマンガサービスを展開している会社では、会社単位でオンラインサロンを運営していて、ここでもインターン生の募集をサロン内に投げています。

それはそうですよね。漫画に興味があって、その裏側知りたい人が集まっているコミュニティ投げた方がミスマッチがないんですよ。

サロンオーナーがサロンメンバーに求人を投げるだけではなく、サロンメンバーがサロンメンバーに求人を投げるというパターンもあるのです。

このような「サロン内求人」(この言葉が適切かどうか分かりませんが)は、これから増えてくるだろうなーということを今感じております。

インターネットは「たくさんの人と繋がれる」可能性を秘めている反面、繋がらなくていい人とも繋がってしまう。ロスが多すぎるので、オンラインサロンで世界観を振り分けて、そこから仕事のマッチングを始めるという手順はオススメだし、みんなやりだすだろうというのが僕の見立てです。

今、オンラインサロンに対する疑いの目ってあるじゃないですか。何か「宗教」みたいな、サロンのオーナーの養分になってるだけだみたいな。

実際、その批判に該当するオンラインサロンって存在すると思うんですよ。

僕もちょっと読めなかったことですが、ここにきてオンラインサロンが「インフラ」になってきている感じがしていて、もう少し社会に馴染みそうですね。

なので、「オンラインサロンは宗教だ」みたいな批判をすることでポジションを取るみたいなことは、その昔、クラウドファンディングを批判していた人や、作品の無料公開を批判してた人のように、「批判した手前、自分がそれをやれなくなる」自滅の道をたどることになると思うので、控えておいた方が良いと思います。

くれぐれも、僕のやっていることを批判するなと言っているわけではなく、フラットに見てオンラインサロンという文化は社会が無視できないところまで来ているので、それを批判してしまうと自分の首が絞まるということです。

というわけで、
「キンコン西野がサロン内でインターン生を募集する理由」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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