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今の時代を生きる上で必要な二つの能力byキンコン西野

このnoteは2020年7月20日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供: 早起き苦手な母さん わたなべゆき さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「今の時代を生きる上で必要な二つの能力」
というテーマでお話しします。

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今日は、少し酷かもしれないですが、受け止めなきゃいけないなぁと思う話をしたいと思います。

僕は今の時代を、「集落の時代」とよく言っています。

ひと昔前は「個の時代」だったんですけど、「個の時代」は、発信する人が少ないことが前提です。

「発信者」の希少性があったんですね。

だから、ブログやYouTubeやSNSで上手く発信すれば、そこに支持が集まった。そして、それは時に、一個人が企業を凌ぐ力を持った。

これが「個の時代」ですね。

ところが今は国民全員が発信者となったので、上手く発信することが当たり前になり、上手く発信するだけでは注目が集まらなくなった。

個人の発信に注目が集まるのは「江頭さん」とか、本当に一部の人で、それこそ元SMAPさんの発信ですら、大きく注目を集めることは難しい。

これは個人の能力ウンウンの話ではなくて、抗うことができない時代の流れです。

で、今はどうなったかというと、同じ理念を持った者同士で寄り添って個々の発信力を掛け合わせるという「集落の時代」になった。

力を合わせないと存在できなくなったんですね。

で、この「集落の時代」を生きる上で必要になってくる能力は二つあると思っていて…

まず、一つ目は「あやかる」という力ですね。

すでに存在している「大きなエネルギー」を拝借するという能力ですが、これ、出来そうで、多くの人が出来ないんです。

プライドが邪魔をするからです。

「おんぶに抱っこ」的に捉えてしまうんですね。
「周りの目が邪魔をする」というのもあるでしょう。あいつ、「おんぶに抱っこだな」といった感じで臭してくる。

ただ、今、ゼロから発信しても、まったく見つからなくて、だったら、すでに存在しているコミュニティーの中で活躍をして、支持を集めた方が早い。

幻冬社の箕輪さんが「戦国時代は終わった」と表現されていたのですが、言い得て妙で、今はもう今、江戸時代に入っています。

江戸という大きな流れの中で、「歌舞伎」をやるのか、「風呂屋」をやるのか、「芸者」をやるのか?という時代になっていて、高知の方で「天下統一するぞ〜!」と戦国大名として名乗りをあげてる場合じゃないんですね。

「勝負に出るな」という話ではなくて、「勝負のやり方が変わったよ」という話です。

この整理がついていない人や、ついていてもプライドが邪魔をして「あやかる」ことが出来ない人にとっては、集落の時代は、かなり生き辛いと思います。

そして二つ目。

これが、酷なんですけども、集落の時代は、「暗い人」はかなり厳しい。

昔は性格が暗くても、個の能力さえあれば、なんとかなったんですが、今は個の能力で突き抜けることは難しくなってきた。

どれだけ物知りだろうが、Googleの方が物知りだし、計算はAIには敵わない。

学校で学ぶことのほとんどがAIに代替されて、そんなことよりも「サバイバル力」の方が求められている。

「力を合わせないと生存できない」というのが集落の時代のルールなので、コミュニケーションがメチャクチャ大事になってくる。

その時、「暗い」というのは最大のネックで、暗い人って、話しかけようとは思わないじゃないですか?

たとえば、「お前、ここが間違ってるよ」と指摘した時に、「確かに!なるほど!やっちゃった〜!」という人と、「あぁ」という人とだったら、もう、後者には二度と指摘はしない。

すると後者は「個人」で生きていくしかなくなってくるわけですが、個では生きられないのが集落の時代です。

なので、「暗い」というのを「性格」として捉えない方がいいと思います。
私、「性格が暗いから」としてしまうと、もう、なんか変わらないものになってしまうので。

「明るさ」というのは、集落の時代に参加するドレスコードのようなもので、つまるところ、着飾っていいと思います。

「誰の為に明るいのか?」ということを考えた方がいい。
誰だって話をするのはリスクがあるわけじゃないですか。
話しかけても盛り上がらない場合だってあるので。

それでも率先して話して場を盛り上げる人というのは「明るい」んじゃなくて、「優しい」。

そう考えると、少し改善できるかもしれません。

というわけで、
「今の時代を生きる上で必要な二つの能力」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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