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インスタで絵本を全ページ無料公開 by キンコン西野

このnoteは2020年7月25日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:保育士の夢を叶えた原口まきこさん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「インスタで絵本を全ページ無料公開」
というテーマでお話しします。

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インターネットを駆使してブイブイやってるイメージを持たれがちですが、実は僕、SNSというものを、まともにやっていません。

ツイッターはサロンメンバー同士で共有している「鍵アカ」の方では呟いたりしていますが、いわゆる「本垢」は検索ツールとしてしか使っていませんし、インスタも僕が呑んで酔っ払っているところをスタッフさんが激写したものをそのままアップしている程度。

SNSではありませんが、YouTubeも梶原君に任せっきりで、僕の個人チャンネルはVoicyのコピペなんです。

本気でやっているのは、オンラインサロンだけで、そこに全西野をブチ込んでいる感じです。

「ただ、まぁ、世間と接点を持たなさすぎるのもどうなんだ?」という思いは少しありまして……そんなこんなで、ちょっと発信を増やして見ようと思って、Instagramを真面目にやることにしました。

ただ、やるからには「自分にしかできないこと」をやった方がいいと思って、タイトルにありますとおり、インスタで、絵本を全ページ無料で読めるようにしてみました。

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→インスタ絵本

この狙いに関しては、今日のサロンで書かせていただこうと思っているので、こちらの方では控えさせていただきます。

一つだけ言うと、昔から応援してくださっている方はご存知かもしれませんが、僕が2作目の「ジップ&キャンディ」という絵本を作っている時(2010年ごろ?)にInstagramというものがブイブイきまして、たまたま自分が正方形の絵本を作っていたんです。

絵本の個展なんかも始めた頃で、僕の個展は最初から撮影OKにしていたんです。

展示されている絵は全部正方形だったので、Instagramとの相性も良くて、「今後作る絵本も全て正方形でいいよね」ということで話がまとまりました。

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https://www.instagram.com/japanesehandsome/?hl=ja

なのでInstagramで絵本を全ページ無料公開する未来は、来るべくして来たというか、これ自体は別段驚いたニュースでもないんです。
Instagramで無料公開する狙いについては、ちょっと価値のある話ができそうなので、そっちはサロンで話すとして、ここでは、「新しいことを仕掛ける時の世の理」についてお話ししたいと思います。

先に言っておきます。

今からのお話は、マウントを取ることが目的ではありません。
特定の誰かを攻撃するものでもありません。

これから挑戦する人に対して、「世の中ってこういうものだよ」ということを、結果を交えてしたいと思います。

今回のInstagramの無料公開は、たとえば絵本紹介サイトとかで見られるような「一回だけ無料で読めます」みたいなものではなく、何十回でも何百回でも見ることができます。

そして、例によって僕は、僕の絵本の絵の無断転載を歓迎しています。
無料で絵本を読みたい人は無料で読んで、お金を出して絵本を買いたい人はお金を出して買っていただけると嬉しいです。

これ、まったく同じことを、3年前にやったんです。
絵本「えんとつ町のプペル」の無料公開です。

覚えている方も結構いると思うのですが、当時、尋常じゃないぐらい炎上しました(笑)

「そんなことをしたらクリエイターが食えなくなるじゃないか!」と叫んでいた人もいましたし、「ダンピング(不当廉売)だ!」と怒り続けた人もいた。

このことについて、当時、「ミヤネ屋」で20〜30分特集されました。
でも、昔も今も、僕の言い分は変わりません。
「無料公開を否定したら、食っていけなくなるぞ」です。

あれから3年、まったく同じ条件で無料公開してみたところ、批判の声が一件もあがらなかった。
今回は綺麗サッパリ称賛の声しかないんです。

皆、いいかげん気づき始めているんです。
「メインコンテンツは売り物にならない」ということを。

ゲームなんて明らかにそうですよね。
まずは無料じゃないですか。その後の課金で生計を立てている。

当時、「全ての情報は無料化するから、その無料化を食い止めることにエネルギーを割くのではなくて、無料化することを前提としてサービスを再設計しなくちゃ、生きていけなくなるよ」と言ったのですが、全然響かない。
非国民ぐらいの扱いを受けました。
このことから言えることは一つ。

「大衆は間違う」

ということです。

いつの時代も「大衆の判断」といのは、「一つ前の時代の正解」を正解としている。
時代に応じた答えを出せる人がいたら、その人はすでに「大衆」から抜け出しているハズです。

耳を傾けなきゃいけないのは、むしろそういう人達で、石を投げられようが唾を吐かれようが、それでも寄り添わなきゃいけないのが「大衆」ですね。

今回は特に綺麗に180度真逆の結果が出たので、分かりやすかったですが、この判断を誤る大衆というのはいつの世も生まれ、その都度、次のスタンダードを提案する者がタコ殴りにされる。

もしかすると、今、貴方がその憂き目に遭っている人がいるかもしれない。
もし、そうならば、どうか、このことを覚えておいてください。

貴方が持っている答えが、単なる思いつきなどではなく、誰よりも考えて、誰よりも行動して、割り出した答えなのであれば、それは「正解」なので、一斉攻撃を仕掛けてくる大衆に怯む必要はないと思います。

その勝負は勝てるんで。

あとはキチンと勝ち切らないと、大衆が無駄な暴走を繰り返して傷口を広げるだけなので、グズグズやっていないで、仕留める時は一瞬で。


というわけで、
「インスタで絵本を全ページ無料公開」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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