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集客に成功する人と失敗する人の決定的な違い byキンコン西野

このnoteは2019年12月10日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:内藤 雅友 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

さて今日はですね
「集客に成功する人と失敗する人の決定的な違い」
というテーマでお話したいと思います。

「離脱率」に目を向けろ

どんなビジネスをするにしても集客の問題はぜったいに無視できない。
ほんとに大切な部分なのに、集客と徹底的に向き合う人って意外といないんですね。

芸人の中でも「集客が減った」「ファンが減った」みたいなことがあったときにコンテンツの低下にしか原因を見出さない人って結構いて。

果たしてそうなのか?っていう。

本当は、おもしろくなくなったからお客さんが減ったんじゃないか?とか、原因をちゃんと答え合わせしたほうがいいと思うんですね。

お笑い芸人の場合、若いときは集客しやすいんですが、芸歴が15年、20年になってくるとどの芸人も集客に苦戦している。

でも、毎回ライブする都度、告知してるんですよ。
「単独ライブします。きてください!」って。

5年、10年、15年、告知し続けて、その都度、新規で来てくださる方がいらっしゃるはずなのに、なぜかファンが増えていない。

これ原因はなにか?ってシンプルですよね。

新しくファンになった人の数と、ファンをやめる人の数が同じか、
もしくはファンをやめる人の数が多い。
これに尽きる。

つまりね、底に穴が開いた状態のコップに水をずっと注いでいる
って状態ですね。

穴が空いてるから、水を注いでもどんどん下にもれていっちゃう。
こういう状態を、「離脱率が高い」って言ったりするんですけど。

基本、集客に失敗している人やお店は、この状態にある。

水をいれること、つまり、宣伝することに躍起になって、
コップの底の穴をふさぐことを忘れてる。

大切なのは、
新規ファンを増やすことよりも、ファンをやめる人を減らすことなんです。

「集客を伸ばす」「集客に成功する」のを目的にするのであればね。

離脱率をさげるってことです。

まずは防御を固めないと、どれだけ攻めたところで、どれだけ派手な宣伝をしたところで、意味がない。

だから、僕も離脱率を下げる方法を考えたんですね。

20代後半のほうだったと思うんですけど、告知をしてもライブにくるお客さんがあんまり増えなかったんですよ。

なんでかな?って考えたときに、
「ファンをやめている人がいるんだな」って答えに行き着いた。

じゃあ、
どうすれば僕のファンを続けてもらえるんだろう?
どうしたらライブにきてもらえるだろう?
ってことを考えたの。

当時はまだお客さん数百人とかだったんですけど、
ライブにくるお客さんの数を増やさない限り、
テレビとか事務所から独立できないじゃないですか。

集客できないってなると、どこか大きい組織にぶら下がるしかなくて、自分の意見を通せなくなってしまう。

やっぱり僕は、何千人、何万人をよべるようになる必要があったわけですね。自分の意見をとおすためには。

そうすると、大きい事務所が、テレビが、出版社が、
「西野くん干すぞ」って言っても「いいっすよ」って返せるんで。

どうやったらお客さんが増えるかな?ってことを一生懸命考えて、
取りこぼしてるのどこかな?って考えたときにですね。

7時〜9時までライブするわけじゃないですか。
僕はそこで一生懸命2000人くらいのお客さんをよんだとしても、9時には「またお会いしましょう!」ってお客さんを解散させてしまうんですね。

そうするとお客さんは近くの居酒屋だったり、カラオケだったり、てんでバラバラのところに行く。

これがまずおかしいなと思ったんですよ。

僕はなんで居酒屋とかカラオケにお客さんを流してるんだ?って。

居酒屋の社長が僕に「ありがとうございます」って言ってきてるんだったらまだいいよ。なのに言ってこないんだよ。

だって僕が集客のお手伝いしているのに、僕がその場所にお客さんをよんだのに、居酒屋にエネルギーをまわしてんだったらよくわかんねぇな、と思って。

それで、あるときからですね、
「どうせみなさん打ち上げ行くのであれば、ここのお店行ってください」
って店を指定したんですね。

そうすると、お客さんAさん、Bさん、Cさんは、その店に行かれるわけですよね。そこに集まったみんなは同じ趣味をもっている。西野をおもしろがったり、挑戦をおもしろがるような人たち。

その飲み会で、Aさん、Bさん、Cさんがなかよくなる。
じゃあ次、Aさんが西野のライブに行くときの理由が、
西野のパフォーマンスみたい+西野のライブ行けばまたBさん、Cさんに会える。行く理由がもういっこできるんですね。

その瞬間に、僕は集客がしやすくなる。

だってこの集客に関しては、AさんをよぶことにBさんとCさんが手伝ってくれてるから。お客さん同士を繋げることが非常に重要だってことですね。

これまでずっと多くの芸人がライブにお客さんをよんでは終演と同時に解散させてしまって、お客さん同士の横のつながりをもたせることを怠ってきたから、ずっと自分のポテンシャルのみで集客をしなきゃいけなかった。

でも、お客さん同士を繋げることで離脱率が下がるんです。

お客さん同士が横で繋がると、Aさんが「今回のライブあんまり乗り気じゃないな〜」と思ったとしても、ライブに行かないとBさん、Cさんと会えないから離れるコストが高くなるんですよね。

なので、お客さん同士をくっつけるって作業が非常に重要だってことですね。

だから、全国にスナックつくったんですよ。
日本中にスナックキャンディっていうのを作ってお客さん同士がくっつく

この仕組みで僕は問題ないってことですね。

最悪、西野がライブにでなくても、西野のライブ行く。
西野はただの待ち合わせ場所でしかないっていう風になる。

待ち合わせ場所になることができれば、お客さんはよびやすくなるし離脱率はさがる。

そういう結論ですね。

今日は
「集客に成功する人と失敗する人の決定的な違い」
というテーマでお話させていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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