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キンコン西野とオリラジ中田の共通点

このnoteは2020年5月6日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:沖縄県読谷村のロックスターなおきや さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「キンコン西野とオリラジ中田の共通点」
というテーマでお話しします。

仕事は「陣取りゲーム」だ。だから○○を狙え


今日は少し踏み込んだ話をしたいと思います。

個人的にはあまり好きな類の話ではないのですが、ビジネスの世界ではこれが現実で、さらにこの話をすることが、結果的に今辛い思いをしている人のエールになることを願ってお話しします。

もし良かったら、この話をシェアしていただけると嬉しいです。

今でこそ結構減りましたが、少し前の僕は、やることなすこと否定され続けていました。一部のアンチの人からではなく、基本的には、日本中からワーワーと言われていました。

当時の僕は、誰かを傷つけたり、犯罪をしたわけではなくて、クラウドファンディングをしたとか、絵本の無料公開をしたとか、オンラインサロンをしたという理由で叩かれ続けてきたんです。

知ってる人も多いでしょうし、このラジオをお聴きの方の中には、一緒になって叩いていた方も結構いらっしゃると思われます。

それに対して恨みはないですが、僕も人なので正直に言うと、当時は腹が立ちました。

ただ、その腹が立ったのは、否定されたことに対して腹が立ったのではなくて、クラウドファンディングにしたって、無料公開にしたって、オンラインサロンにしたって、「数年後にはあなた方も確実にやることになるのに、なんで否定してるんだよ」ということに対して、腹が立っていたということす。

これは、自分が作品を作って世の中に発表して「おもんない」と言われたときとはまた違う苛立ちです。

自分の首を絞めて、自分の可能性を減らして、自分自身を貧しくしていっていることになんで気がつかないんだという苛立ちですね。

そのことは当時も結構伝えたのですが、それでもやはり非難の声は一向になりやまず、周りのみんなや日本中が、時代から取り残されていくところを見届けなきゃいけないわけじゃないですか。

それには苛立ちもあったし、悲しさもありました。

一方で、僕はこういう考えが本当に好きではないのですが、みんなの未来ではなく、自分だけの未来・西野亮廣だけの未来を考えたときに、これはどう考えてもおいしい状況です。

みんなが数年後に確実に選ぶことになる未来を、何も気づかずに否定している状況というのは、西野だけのことを考えるなら、こんなにおいしいことはないんですよ。

例えば、地球の人口が増え続けています。地球にも広さに限界があるので、まもなく限界がきます。そんな中、新しい大陸が見つかりました。

この状況だと、この新しく見つかった新大陸にみんなが移り住むことは時間の問題じゃないですか。

なので、自分も新大陸に渡り、せっせと土地を耕していたら、「新大陸の土地を耕すなんて最低だー」とか、「西野はいかがわしいコトをしている」とか、「悪徳な宗教か何かを始めようとしている」と言って、みんなが一斉に叩きだすんですよ。

「いかがわしいとか宗教とか、そういうことじゃなくて、今人口が増えていてまもなく土地が足りなくなるから、新しく耕しておいたほうがいいですよ、だって、皆さん新大陸に絶対行くんだもん」と説明しても、「キンコン西野が迷走している、新大陸の土地を耕している」みたいな企画が組まれたりして、たくさんの有名人タレントさんが西野を馬鹿にするという構図が、お茶の間にお届けされるんです。

当然、お茶の間もきれいさっぱりテレビに洗脳されて、「西野がやっていることは如何わしい。あいつは何か炎上商法だ」という合唱を始める。

これによって「新大陸を耕す=悪」という図式ができあがり、結果どうなったかというと、新大陸の広大な土地を奪いあう競合がいないんです。

そんなことありますか?

目の前に宝の山があって、本来であれば取り合いになるはずで、自分もそうなる覚悟でみんなに「あっちに新大陸見つけたよ」と言ったのに、みんなの方から新大陸をポンと捨てたんです。

それで、結果どうなったかというと、新大陸は数年間ほど僕が独り占めするかたちになり、僕にとって都合が良いように開拓することができたんです。

オンラインサロンは、まさにそれかもしれません。

オリラジ中田との共通点

僕はこの間、少なくともタレントさんの中では一人で耕していて、3年ぐらい遅れてやってきた最初のタレントさんがオリラジの中田くんでした。

彼とは飲み友達だったので、「今こんなことしてるよ」という話をしていたんです。

それで当然、僕はこの土地を独り占めしたくないので、「このあたりの土地良いよ」とか「この道具結構使えるよ」といったことを中田くんに話します。

ここに関して誓えるのが、出し惜しみをしたことは1回もないです。
僕は中田くんのファンなので、彼の挑戦がうまく行ったほうがいいので。

その結果、中田くんも一つの城をドーンと建てました。このときの中田くんの建設スピードは天才的だったのでした。

いわゆる先行者利益っていうものは確実にあって、2020年の今となってはもうあの城は建てられないです。厳密に言うと、もう城を建てるほどの土地は余っていないといったところですね。

それで、この話がどこに着地するかというと、日本中が批判してくれて、一斉に強豪を減らしてくれたおかげで、土地を確保できたんだよという結論です。

みんなが批判してくれて、みんなが一斉に強豪を減らしてくれたおかげで、この広大な土地を、自分のペースで開拓することができました、という話ですね。

あの日あの時、みんなが日本中が「いけいけー」と言ってたら、僕の土地も中田君の土地も、今よりもずっとずっとずっとずっと小さかったんです。

だってこのパイを取り合えしなきゃいけないんだもん。でも数年前は、パイを取り合わなくて良かったということですね。

十分あったんですね。本当に僕と中田君ぐらいしか居なかった。それで、「中田君これ使ってー」と分けることができました。

それで、ここからはエールです。
批判は心情的にはあんまりされたくないものですが、陣取りゲーム的には、批判された方が得です。

何かに挑戦して周りから批判されて、現在進行形で辛い思いをしている方がいらっしゃると思います。

このラジオをお聞きの方で、周りから色々言われて辛いなあと思っている方がいらっしゃると思います。

今日の放送は、その方に向けて、そのまま批判され続けた方がいいよというお話をしてみました。

頑張ってね、というところでございます。

というわけで、
「キンコン西野とオリラジ中田の共通点」
というテーマでお話させていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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