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その先につながっているものはなんですか? 『だんだんできてくる(4) 橋』

橋を渡る時、その瞬間だけ左右の視界が広がりすきっとした気分になる。こっち側とあっち側の間にある空間を繋ぐ橋。大小あれどその役割は同じ。そこらじゅうにある橋の数だけ”つなぎたい何か”があったということ。

扇型にピンと張られたストライプのワイヤーが特徴的な斜張橋(しゃちょうきょう)という種類の橋をつくります。どんなふうに橋がつくられていくのかを定点観測の視点で、1ページ1ページどんどん橋ができあがってきます。専門的な工程を抵抗感なく読みすすめることができるすっきりとした絵と、文章。各ページの補足おまけ知識のほか、工事で活躍する重機や、有名な橋の紹介はさらに興味を掘り下げる横展開のヒントになっています。なんとなくわかるけど、いまいちピンとこなかった「けた」がやっとこの本を読んで理解できました。専門知識を知りたいくせに専門用語アレルギーな見習いの私にとって、とても頼れる一冊。

『だんだんできてくる 橋 おなじところから工事げんばを見つめてみた』鹿島建設株式会社/監修 山田和明/絵 フレーベル館 2020年3月


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