ハイキュー‼第1シーズンをみた時の感想日記掘り出した

 タイトル通り。あんまり中身はないです。

  第一に、私はスポ根青春モノが好きである。しかし、ハイキューがテレビで放送していた2014年当時、私はこのアニメを直視することが出来なかった。なぜなら、私はその頃部活生真っただ中であったからだ。一つのものに体当たりでぶつかる姿、仲間との信頼、強敵、挫折…弱小の吹奏楽部員のくせに、画面の中の彼らに共感しすぎてメンタルがもたなかったのである。そして何より、明らかに沼の気配があった。石川界人、好みのキャラデザイン、石川界人、豪華な声優陣、バレーという比較的わかりやすい競技、そして石川界人。私は好みドストライクのジャンルに足踏みしてしまう臆病なオタクであった。そして、六年の時が経ち、私はやっとこのアニメの第一シーズンを見届けることが出来た。ここにその感想を記していきたい。

 前置きが長くなってしまった(隙あらば自分語り)が、一言で言ってしまえば最高だった。まず、登場キャラが全員好きになれる。これは、スポーツ漫画は黒子のバスケから入った私にとって大きな衝撃である。正確に書くとすれば、登場キャラ全員がバレーボールに真摯である、ということだ。主人公・日向翔陽、影山飛雄は序盤ギスギスしているとはいえ、二人はバレーに熱い想いを持っている。先輩含め、武田先生、烏養コーチ、潔子さん、そして対戦相手の選手たちやその顧問、コーチに至るまで、登場する全ての人物がバレーボールに真剣かつバレーボールを愛しているのである。ここがみていて気持ちの良い、なによりの理由であろう。

(ここで他作品との比較を行うが、決してどちらのほうが良いとかではなく、単なる比較である。気分を悪くしないでほしい。)

 黒子のバスケでは、序盤はそもそも主人公の一人である火神少年が「日本のバスケはしょぼい」とかぬかしおる感じだし、青峰とかいうキャラクターは終盤まで「俺に勝てるのは俺だけだ」とか言っていてテキトーにプレーしても勝ててしまう俺、みたいな腹立たしい展開も少なくない。しかし、そういったキャラの改心や成長、そして戦いがこの作品の良さであり、この作品の醍醐味である。なのでどっちが良いとかそういう話ではないが、忙しい日々の中で心が擦り切れ捻くれた今の私には、ハイキューのまっすぐさ、素直さがとても受け入れやすく愛した。

 私はアニメを多く見る人間ではないが、ハイキューの作画の良さ動きの良さが素晴らしいことは、自信をもって主張することが出来る。試合のスピード感、緊張感、選手達の一瞬の判断を体感できる。そして、思わず本物の試合を見ているかのように応援してしまう。特にのやっさんがボールを拾う場面には、毎回「ナイスレシーブ!!」と叫んでしまった。アニメの制作に携わっている全ての皆様に感謝したい。

 さて、ここからは内容の話に移りたいと思う。(ネタバレ?注意)1シーズンしか見ていない浅はかな感想ではあるが、精いっぱい受け止めた烏野高校の姿をここに記す。

 まず一番ぐっときたのは、のやっさんと旭さんの戻ってくる回だ。私は泣いた。ああいった何かしらの亀裂が入った関係性の場合、大抵のスポーツ漫画ではのやっさんの立場のキャラがキレて、旭さん側のキャラを受け入れないとか口を利かないとか認めないとかいう流れがべたである。しかしのやっさんは、「あいつ(日向)がいると勝てるって証明みたいで嫌だ」と、旭さんのいない試合には出ず、「もう一度呼んでくれ!エース!!」と叫び、そしてはじかれたボールを拾うための練習をただひたすら続けていたのだ。健気!!!!!!!!!そして、旭さんもまたそういった呼びかけ、そしてなによりバレーが好きだ、コートに戻りたいという強い想いでコートに、エースの座に戻ってきた。そう、彼らはとにかくバレーが好きで、互いを信頼していて、プレーがしたいのだ。思春期のあれそれとかも全部忘れるくらいバレーに夢中な姿が健気、健気である。日向、影山、菅さん、様々なメンバーの活躍や名シーンはあるが、この回がナンバーワンであると信じて疑わない。

 また、もう一つ好きな回として、インハイの初戦、キャプテンの友人のいるチーム常波に勝つ、及び女子バレー部が描かれる回がある。あの回では、いわゆるモブ、弱小校の姿が描かれている。昨今の、キャラ主流になりつつあるスポーツアニメ(漫画)の中で、こういった立ち位置のキャラはむしろ主人公の強さを引き立てる雑魚役に落ち着きがちである。が、ハイキューはそういった彼らも「バレーをしていた」一員として、描いてくれている。そして、様々な人間の様々な思いを背負って強いものは勝ち進んでいく、という現実的な描写がしっかりしている、かつうまいのだ。このシーンでも私は泣いた。これはもはやノンフィクションといっても過言ではないとさえ思った。青春という言葉を、こんなにも豊かにアニメーションで表現できるのか、と感動を覚えた。

 ここからは、マイ推し・影山飛雄について書いていく。まず顔がいい。クールキャラと思いきや、誰よりも勝利に貪欲ですぐ熱くなる一面が、ギャップがあってよい。そして、何より天才的なバレーの才能。極めつけはCv.石川界人。好きになる要素しかない。しかし、今回私が最も推したいのは、素直さというギャップである。序盤、影山は「コートの王様」の名にふさわしく横暴で自分を信じすぎている気があった。私は、てっきりこの感じがしばらく尾を引いて、どう乗り越えるのかがしばらくの試練になる、みたいな展開だと思っていた。全くもって違った。とにかくバレーがしたいから、馬鹿(日向)と仲良くする、練習する。先輩の言うことも素直に聞くし、あんなに嫌っていた日向に「俺がいればお前は最強だ」とはっきり告げるその姿。己のプライドよりも、バレーが好きだという思いがはるかに大きく、それに突き動かされている姿が非常に好き。特にインハイ3回戦、青葉城西との試合。焦りすぎた影山が一度ベンチに下げられる。彼は、菅さんの姿を懸命に目で追い、アドバイスをもらい、月島とコミュニケーションを図った。そして、笑顔の練習やスパイカーを褒めること、ハイタッチを覚えた。すべては勝つため、強くなるためなのだ。純粋すぎる。健気すぎる。高飛車でうざい天才キャラかと身構えていたらバレー大好き純粋天才高校生(Cv.石川界人)だった。かくいう理由で私は影山飛雄の強火オタになったのだ。

 さて、支離滅裂に書き綴ったにも関わらず思いのたけの三分の一も書ききれていないが、今回はこのあたりにしたいと思う。とにかく最高だった。最後に少しふれておきたい。ハイキューがほかのスポーツものと決定的に違う点は、音駒高校の存在であると思う。主人公たちと友情ともいえる特別な絆がありつつ、圧倒的ライバル。地区予選などで当たる学校や全国の強豪とは一味違った、他校より一歩踏み込んできている立ち位置。まさにライバル。この関係性がハイキューの青春味を一層引き立てていると私は思う。

 素晴らしい作品を楽しめるというのは本当に楽しい。すべての関係者に感謝して、これからもこの作品を楽しんでいきたい。