とうち

エッセイとか /自分の日常から少しでもキラキラしたところを掬いあげたい/でも根暗で卑屈…

とうち

エッセイとか /自分の日常から少しでもキラキラしたところを掬いあげたい/でも根暗で卑屈でどうしようもない/使用している画像は全て自分で撮影したものです。

最近の記事

バイト先の後輩に長文LINEを送った結末

バイト先で指導を任された後輩について店長から怒られて、憤った勢いで後輩本人にLINEでその憤りをぶつけてしまった話 10時間くらい置いて、返信が来た。 後輩の反応は、 私の不出来で先輩にご迷惑をお掛けしてすみません みたいな感じだった。 不出来とかじゃなくて、誰だって最初は分からないのは同じだから。言ったことを聞き流さずに一つずつちゃんと覚えてくれれば。 そんな返信をして、後日。 結果から言えば、後輩の動きは少しずつ良くなっている。 手持ち無沙汰になったときに出来ることが

    • 何の行動もせず 変わりたいなぁと嘆くばっかだ

      • 勝つこと負けること、優れていること劣ること

        小学校低学年の生徒を相手にするアルバイトをしているのだが、 最近見えてきた課題がある。 それは、勝ち負けと優劣を同じようなものだと思っている子に その違いを教えることだ。 勝負ごとだけの話ではなくて、 例えば問題を解こうとするとき。 例えば知識を問われたとき。 もちろん正解すれば素晴らしいし、博識に越したことはない。 けれどじゃあ、不正解だったときは?質問に答えられなかった、知らなかったときは? それらを恥だと思っている生徒は少なくない。 間違っていたから、コッソリ答えを書

        • 本を読んで現実逃避をする話

          自分が本を読む時は、自己嫌悪から逃げたい時だと思い当たった。 小さい頃はよく本を読んでいたと思う。 昼休みは友達の誘いを断って、ほとんど図書室で過ごした。 本棚をまるまる制覇したこともある。 小学校高学年、中学生、高校生になるにつれて読む本の量は減ったが、それでも学校帰りに本屋に寄るのは好きだったし、時々どうしても活字に飢えるときがある。 それがたぶん、私なりの現実逃避なのだとわかってきた。 人に怒られたとき、誰かと喧嘩したとき、死にたくなったとき、家に居たくなくて

        バイト先の後輩に長文LINEを送った結末

          買い物上手

          新しい服を買った 新しい靴を買った 終電を降りて いつもと同じ道が 手提げ袋ふたつ増えただけで こんなに心おどる 単純だからこんなことで簡単に 人生が楽しくなったような そんな気分 明日はすぐにやってくる

          買い物上手

          後輩に長文LINEで説教してしまった話

          最近掛け持ちするふたつのバイト先で、ふたつとも人に注意をするなんて嫌な役回りが回ってくるようになってしまった。 ひとつは、低学年の小学生複数人が相手。 もうひとつは、一歳年下のバイトの後輩が相手。 世の中の、所謂「指導係」である人は、大変なことをしているのだなと実感する。 部下を、後輩を、生徒を、子どもを、正しく「叱る」って高度なスキルすぎませんか。 先生や会社なんかではまた少し違うかもしれないけれど、 研修があるわけでもなくて、それなりの期間を経ればいきなり要求された

          後輩に長文LINEで説教してしまった話

          すきなもの

          二度寝 起きて、あぁまだもうちょっと寝られるなって思うとき 一時間くらいですっと目が覚めるとき とんこつラーメン 麺はかためで ネギがたっぷりだと嬉しい 店員さんの元気がよくて楽しそうだともっと嬉しい 急ぐわけでもなくて、日影でゆっくりバスを待つ時間 知らないところを散歩すること 砂利を踏みしめる音 人のいないお昼の神社 と、木漏れ日の組み合わせ 正面から右側の狛犬の写真をコレクションすること ちょっと大きな家の、瓦や日に褪せた壁と 塀の外からも見えるお庭の花と

          すきなもの

          大好きな教授から金言をいただいた話

          ほんとうに、ついさっきのこと。 3年目にしてやっと出会った面白いと感じる講義で、閑話として教授が大学院への進学という選択肢を提示してくれた。 知らなかった。 出身の学部は関係ない。 法学部から言語に進んだっていいし、経済学部から教育系の大学院にだって入れる。 人数次第では夕方以降で時間割を融通してくれるから、働きながら卒業出来る。 教授自身も教授のご友人も、仕事をしながら通って学費をまかなったらしい。 ちょっと頑張れば、できる。 そんな選択肢があるなんて、選ぶことが可能

          大好きな教授から金言をいただいた話

          秋は夕暮れ

          今日は夕焼けがとても綺麗だった。 紫がかったオレンジに、紺色のグラデーション。 お誂え向きに糸みたいに細い月が浮かんでいた。 空を見るのは好きだ。 繰り返しの日々でも空は毎日少しずつ違う。 少し視線を上げるだけでその日一日が特別になる。 バイト先に向かう電車の窓から見えた夕景は物語の中に入り込んだみたいだった。 車内にいるひとはみんなスマホを眺めているか、疲れきったように地面を見つめていた。 すこしだけ、もったいないなと思った。

          秋は夕暮れ

          通過儀礼

          守りたいものを囲い込むのは悪手だろうか。 今日も今日とて自主休講をキめ、布団のなかでダラダラしていた時のこと。 ふと腑に落ちたことがある。 講義で観た『Fences』という映画に関係する話。 世間一般ではどうなのか知らないが、『Fences』について授業では、アメリカの黒人家庭のステレオタイプを描いた映画 として紹介された。 ストーリーはこうだ。 一家の大黒柱として振る舞うことに疲弊した主人公が、 自身の青年期の挫折経験や根強い被差別意識から、 息子の夢を取り上げ 戦争

          通過儀礼

          ひとりごと

          誰かが私の幸せを願ってくれている、と 無条件に信じられることの なんて幸せだろう 私は欲張りだから ずっと幸せでいられないのなら 幸せと不幸せは交互にきてほしい 楽しい思い出だけでは 辛い現実に負けてしまうから 誰かの幸せを願えることの なんて満ち足りたことだろう 私はまだ願えない もう少し満たされなければ

          ひとりごと

          今日幸せだったこと

          朝きちんと起きられたこと。 お化粧がうまくいったこと。 バイト先の生徒が元気だったこと。 家に帰って気の済むまでお昼寝したこと。 好きな作家さんのハッピーエンドの物語を読んだこと。 簡単にだけど掃除機を掛けたこと。 取り替えたシーツが肌触りよかったこと。 電車にちょうどいい時間に家を出たこと。 バイト先がゆっくりしていたこと。 余ったマスカットを1粒もらったこと。 まかないにチョコレートケーキがついていたこと。 終電で座れたこと。 昼に読んだお話の作家さんに感想を伝えられたこ

          今日幸せだったこと

          心酔

          憧れの文字書きさんが絶賛する小説は、思っていたほど心に響かなかった。 勝手に期待をして、勝手に失望する。 私はいつも縋るための何かを欲している。 たとえば心酔する小説家とか、圧倒的なカリスマとか、新興宗教の教祖さま。 盲目になにかに縋れたら、どんなに楽な事だろう。 全部人のせいにできたら、どんなに楽な事だろう。 大人の世界は冷酷だ。何もかも自業自得の一言で済まされてしまう。 学校はレールから落ちてしまった後のことはなにも教えてくれなかった。 この一線を超えてしまったらどうすれ

          手中の魔法

          ライターを買ってよかったのは、すきなときにすきなだけ炎を眺められるようになったこと。 私の初煙草体験は散々だったけど(noteのリンクを貼るつもりが調べても分からなかったので割愛)、ライターを買う口実にはなった。別に今までだってライターだけ買ったって良かったのだが、こんなにいいものだとは知らなかったし、なんだか気が引けてついこの間まで手に取ることは無かった。 ぽっと火が灯って、手を離せばたちまち消える。 手品をしているみたいでわくわくする。 部屋に備え付けのIHヒーターと

          手中の魔法

          断捨離、焼畑、取捨選択

          貝殻をひろう人を見た。 そのひとは海の近くに住んでいて、毎日のように浜辺に行っては貝をひろって帰ってきて、箪笥の中はコレクションでいっぱい。 毎日が幸せそうに見えた。 ちいさなころの自分も海に連れて行ってもらった日は夢中で波打ち際を辿った。 色がきれいなものは滅多に無かったから、惹かれたのは大きくてかたちが完璧なもの。少しでも欠けていたらだめ、貝殻じゃなくても丸い石や白くなったサンゴは熟考の末ひろった。ビーチグラスはとくにお宝だった。 タオルで何重にもくるんで持ち帰って

          断捨離、焼畑、取捨選択

          今日起きたいいこと

          1、朝の二度寝が心地よかった 2、用事の時間に間に合った 3、買ったお茶が美味しかった 4、私の話を真剣に聞いてくれるひとがいた 5、私に真剣に何かを伝えようとしてくれたひとがいた 6、帰りのバスが無料だった 7、窓から見えた夕陽が、雲の間から覗く溶岩みたいにあかかった 8、安いおにぎりを2つ買えた 9、布団があたたかい ひとのかたちをして生きてる 大丈夫

          今日起きたいいこと