ユーザー調査ゆるっとAI活用術
Money Forward Design Advent Calendar の8日目の記事です🎉
みなさんはじめまして、enmaoです。
生成AIという言葉を巷で聞くようになってから業務やプロダクトで活用されるようになるまで一瞬でしたね。
私も去年までは「生成AIか〜よくわからないな。」と呑気にしていましたが、そうも言ってられない状況になってきたので、よくわからないなりに色々と活用してみて、よかったものをまとめてみました。
今回は、事前調査から分析まで一通りの業務でAIサービスを活用してみた中で特に良かった活用方法を何点かあげてみます。
今回使ったAIサービス
MF-AI-CHAT
マネーフォワードの社内用生成AIサービス。使い方はchatGPTとほぼ同じ
送信されたデータは社内ガイドラインに沿った形で生成 AI に送信されるため、機密情報周りの設定を気にしたりすることなく利用できる
miroに実装されているAIアシスト機能
センテンスベースでのグルーピングや内容の要約をしてくれる
AIを利用した議事録サービス
動画や音声ファイルから自動文字起こしや、内容の要約をしてくれる
今回活用した作業一覧
事前調査
業界の調査【MF-AI-CHAT】⭐️
利用者イメージの素案作成【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️
インタビュー
設計
設問大枠の作成【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️
分析
インタビューの文字起こし補助【tl;dv】⭐️⭐️⭐️
内容の要約【MF-AI-CHAT】【miro AIアシスト】⭐️
特定内容に関連するセンテンスの抽出【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️⭐️
アンケート
設計
設問の作成【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️
回答項目の作成【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️⭐️
分析
FA内容の要約【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️
特定内容に関連するセンテンスの抽出【MF-AI-CHAT】
頻出ワードの抽出【MF-AI-CHAT】⭐️⭐️
FAの分類【miro AIアシスト】⭐️⭐️
使ってよかった活用法
1.アンケート:設問・回答項目の作成 【MF-AI-CHAT】
■使い方
アンケートの素案をAIに作ってもらう
使えそうな質問の回答項目を調整してもらう
■よかったところ
主要な回答項目以外の「ぬけもれ防止の為の回答項目」を作ってくれる
仮説を検証するための回答項目の作成はスムーズに行えるのですが、基本情報の確認であったり、一般的に聞いておいたほうがよい項目考えるのに頭を捻る時間がなくなったためとても時短になりました。
回答項目をそのままスプシに貼り付けができる
調査票作成時に回答項目を手作業で入力していくのって地味に手間なんですよね。
フォーマットを気をつければスプレッドシートにコピペするだけで調査票を埋められるので、AIに依頼して回答項目の微調整をしてもらっていました。
2.分析:特定内容に関連するセンテンスの抽出 【MF-AI-CHAT】
■使い方
インタビューの文字起こしデータやアンケートのFA回答一覧などをインプット情報として、「***」に関する内容を文章を変えずにピックアップしてください というような内容で依頼する
ピックされた情報を、ユーザーイメージ作成やジャーニーマップ作成に利用する
■良かったところ
インプット情報内の検索が楽
「こんなこと言ってた気がするけど元のデータにたどりつくのが大変/たどり着けない」ということがよくありませんか?私はよくあります。
そんなとき、AIに依頼するとすぐに該当データを見つけてくれます。AIが見つけたデータが本当に元データにもあるものかの確認は、通常の検索で照らし合わせればいいのでかなり時短になります。
記録の誤字脱字を発見できる
これは副産物的要素ではありますが、一つの文章を程よい長さで区切って一覧化してくれるので、元データだと情報量が多すぎて見逃しがちな誤字脱字に気づくことができます。
「まさかこんな誤字してるわけないでしょう」と思って記録データを見ると本当にその誤字だったことが何度もありました。納品物として記録データを扱う場合はかなり重宝しそうです。
3.インタビュー:文字起こし補助 【tl;dv】
■使い方
通常通りインタビュー時に録画をする
tl;dvにアップロード、文字起こしされるまで待つ
インタビュー記録の聞き逃し箇所をtl;dvを見ながら追記・修正をする
■良かったところ
文字起こしの時間がかなり短縮される
私達のチームでは、インタビュー時に必ずリアルタイムで書記をするメンバーをつけるようにしていますが、聞き逃しによる記録漏れが発生するため、毎回インタビューを聞き返して追記や修正を行っています。
このとき、録音だけだと聞き逃しが度のタイミングかわからないため、記憶を頼りに周辺の時間を2倍速で聞いたりしていたのですが、自動で文字起こしをしてくれるおかげでテキスト情報から該当箇所にたどり着くことができます。
AIで解析できず、文字起こしが変な記載になっていることもありますが、前後の文脈から判断できますし、該当時間がわかれば直接音声を聞いて判断できるので、補完として活用するには十分です。
今回は社内ですでに利用者がいるtl;dvを利用したが、他の音声文字起こしツールでもこのありがたさを体感できると思います。
感想
案外AIの知識がなくても使えるんだなと思いました。
正直、chatGPTの出始めの頃は依頼しても全然想定通りのものが出てこなかったため、自分のAIレベルだと使わずに自力でやったほうが早いかもなと思ってましたが、こんなことしてくれないかな〜と思う内容は雑に依頼しても求めている内容の6~7割ぐらいのクオリティでは返してくれる気がします。AIの進化はすごい。
分析まわりについても、全面的にAIに頼るのは難しい印象ですが、分析の足がかりとして情報を整理してもらう分には問題なさそうです。
とりあえず使ってみるのが大事かも。
まだまだAIマスターには程遠いですが、引き続きAIに助けられながら業務を効率化していこうとおもいます🦾
「マネーフォワード デザインアドベントカレンダー2024」はまだまだ続きます!お楽しみに🎄
明日はねるちゃん!