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ガチ恋ビジネスはジェンダー平等を推進する

なぜ「ガチ恋ビジネスはジェンダー平等を推進する」のか

まず、Vtuberやホストなどガチ恋ビジネスは、従来の家族構造や恋愛の形を破壊し、仮想的な関係が家族やパートナーシップに取って代わる可能性を秘めている。
ガチ恋ビジネスは家族や共同体の枠を超えた個人の感情や欲望に焦点を当て、個人の満足や自己実現を優先する傾向が強まることで家族の結びつきが弱まる可能性がある。

また、家族という共同体の強い結びつきと性別役割分担(ジェンダーロール)が、家父長制的な価値観を社会全体に広げる要因となり、家父長制が社会構造として根付いたといえる。
そのため家族の結びつきが弱まることで、ジェンダー平等が推進される可能性がある。

つまり、ガチ恋ビジネスが家族という共同体の社会全体における影響力を弱めることで、ジェンダー平等が促進されると考えられる。

なぜ「家族」を解体することがジェンダー平等につながるのか

人類の歴史上、家族という共同体は、男女の役割分担を固定化する機能を果たしてきた。
多くの場合、男性は外で働き、戦争などの危険な任務を担い、女性は家庭内での家事や育児を担うという性別役割が強固に守られてきた。
これは家族という共同体を維持するために行われてきたといえる。
この役割分担はジェンダー差別の根源であり、男性が家族を守る役割として社会的に期待され、女性が経済的に従属する立場に置かれる要因でもあった。

家族の結びつきが強いほど、この役割分担が維持されやすく、個々人の自由や選択肢が制限される。
つまり、家族という共同体は、男女の不平等な役割分担を制度的に支え、それが長く社会に浸透してきたと言える。
そのため、家族の社会的影響力を弱めることが、ジェンダーロールやそれに伴うジェンダーバイアスや不平等を是正することができるのではないかと考えられる。

なぜガチ恋ビジネスが家族を弱めるのか

ガチ恋ビジネスは、リアルな家族やパートナーシップに代わる新しい形の親密関係を提供する。
たとえそれが資本主義的な金銭の契約的関係だったとしても、ホストやアイドル、配信者などとの仮想的な恋愛関係が、従来の家族の代わりに親密さやつながりを提供し、家族の役割が相対的に低下する。
家族に代わる感情的なつながりがこのビジネスモデルによって提供されることで、非婚化に結びつき、家族の社会的影響力弱まる可能性がある。

先述の通り、従来の家族制度では、ジェンダーロールが強調され、特に男性は外で働き、女性は家庭を守るという役割分担が当然視されてきた。
しかし、ガチ恋ビジネスでは、ファンと提供者の関係は仮想的であり、リアルな生活で期待されるジェンダー的な役割や規範が関与しない。
そのため、ジェンダーロールに縛られない関係性が拡大する。

これまでの記述をまとめると以下のようなことが言える

  • ガチ恋ビジネスは、リアルな家族に代わる新しい形の親密関係を提供し、伝統的な家族を破壊する。

  • 歴史上、家族は、男性は外で働き、女性は家庭内での家事や育児を担うという男女の役割分担を固定化する機能を果たしてきた。

  • リアルな生活で期待されるジェンダー的な役割や規範が関与しないガチ恋ビジネスによって家族が代替される形でジェンダー平等が推進される可能性がある。

現代社会において、個々人が自らの人生を自由にデザインすることはこれまで以上に重要である。
ガチ恋ビジネスは、その自由を最大限に尊重し、我々が他者の期待や社会の規範に縛られることなく、自分自身の価値観に基づいて行動できる社会を加速させるだろう。


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