初めてエステを体験し、美容の意味を知る　2005/09〜

会社を辞めてからも放心している私に、
ホットペッパーに割引きが載っていたから
という軽すぎる理由で、
初めてのエステを予約します。

表参道の駅に着きましたが、既にアウェイ感。
どこにも寄り道せず、
駅から目的地まで早足でもう直行です。笑

ビルの4階。
エステサロンのドアを開けました。
バッグに直接突っ込んだホットペッパーを出し、
早速説明を受けます。

まず試しに顔半分だけをやってもらったのですが…
鏡を見た瞬間、
とっさに手入れ前の顔を手で隠してしまいました。
無意識でしたが、元の自分の姿が恥ずかしくて、
直視できなかったんです。
（ひげが濃くなってもみあげまで繋がってました。笑）

その後無事に両顔やってもらい、店を出ました。
そこであれっ？と気付いたんです。
同じ表参道の街のはずなのに、
行きと帰りで、居心地がまるで違う！と。
街ごと急に変わったかのようでした。

モデルのような美人になれたわけでもないのに、
以前の自分より綺麗になれたことにより、
堂々と胸を張って歩けたんです。

「今の私なら、ここを歩いていい気がする」

自然と顔が前を向きます。
今の自分なら色々できそうな気がしてくるから不思議です。
行きの時は自分が場違いな気がして、
自分を守るというか隠すように歩いていました。

ここで、美容の意味を初めて思い知りました。
それまでは、
外見という表面的なものにお金をかける
自己満足の世界だと思ってバカにしてたんです。

食わず嫌いで遠まきに見てるよりも、
実体験して身をもって知らないと
見えてこないままなんですね。

自分自身がそうなってみて、初めて気付きました。
「女性にとっての美容って、
内面にものっすごい効果がある！！

自分が綺麗になることって、
こんなにも五感の感じ方や充足感や
自信に影響を与えるんだ！」

これは本当にすごい発見でした。

「こんな気持ちになる女性が世の中に増えたら、
きっと自信を持って日々を過ごせるようになって
仕事もバリバリ頑張れちゃうよな。
そうしたら会社も売り上げが上がるから、
社会にとってもいいことだよな。

そっか、
美容って、社会貢献になるんだ！

女性を美しくすることで、
内面から女性の活躍を後押しするって
なかなか面白いかも・・・。」

やばい、
これはすごいことに
気付いてしまったかもしれない。
こんなすごいことを発見する私は、
天才かもしれない。。

つい最近まで鬱だったわりに、
完全に頭お花畑です。

そしてなんと今ちょうど現在無職の私。笑
逃げるように会社を辞めてしまったので、
次の仕事もノープランの私。
「こ、これは…！もう運命としかっ！！」

…とはいえ、仕事をしようにも、
美容の分野は全くの無知です。
翌日、美容の学校を探し始めました。

見学で行った美容学校にて
「実はちょうど明日、入学式なんです」

「じゃあ今ここで入学届け書くんで、
学費も今夜お支払いします。」

即決即断。笑
「今の失敗しかけの人生を挽回したい！」
という一点しか見えてなかった気がします。

そうして翌日本当に入学し、
卒業して晴れてエステティシャンになったのでした。

つづきます