見出し画像

グローバル採用実現に向けて乗り越えるべき「10の壁」

「グローバル採用」は採用活動の第4のチャンネルとして有効です。グローバル採用を実現するために、本来は克服できるはずのものなのに、過度に意識され過ぎていることが多く存在します。エナジャイズではこれらの意識的な課題を「グローバル採用の壁」と呼んでいます。課題を正しく認識して、意識を変えることが、グローバル採用成功への第一歩です。本稿では10個ある「壁」の概論を紹介いたします。

画像1

なぜグローバル採用か?「変化に強い」組織をつくる

事業活動の対象となる市場を、日本国内だけでなく、海外へと広げていく必要に迫られていまる日本企業が増えています。

グローバル採用とは、シンプルに言えば「海外で活躍できる人財を海外で採用する」ことです。

日本国内とは比べ物にならない程の人財の絶対数がおり、現地の事情にも熟知している人財が採用できます。また、多様な文化背景を持った人財を迎えることで組織の多様化を促進し、日本人社員のグローバル化意識を高めるなどの効果を期待できます。

まさに「変化に強い」組織づくりにつながるのが「グローバル採用」の醍醐味と言えます。

では、グローバル採用を実施するために克服しなくてはいけない「壁」とはなんでしょうか。「壁」と言うと身構えてしまいがちですが、本来は克服できるはずなのに、思い込みによって必要以上に強い課題だと捉えてしまう「意識の壁」でもあります。

1: 文化の壁

文化の違う外国籍人財を登用しようとする時、彼らの文化に合わせようとするあまり、自社が培った文化(強み)を犠牲にしてしまうのは本末転倒です。逆に、彼らを日本文化に染めあげようとすれば、彼らの強みを決してしまう事になります。これが文化の壁です。

2: 言葉の壁

一定のポジションの人財には、日本語力が求められる事が多々あります。
どうやって効果的に日本語を学ばせればよいのか、話せるようになるのか、という疑問や不安をよく聞きます。これが言語の壁です。

3: 新卒の壁

いわゆる「日本の新卒」イメージで外国籍人財も同じだと思い込む事が、新卒の壁です。

海外の大学における教育カリキュラムにおいては、インターンシップを通して就業経験を積む事が単位取得のために必要である事が多く、大学によっては卒業時に即戦力として活躍できる人財育成を標榜している所さえあります。そのため、未だ長期の就業経験を持つ新卒者が少ない日本の国内採用チャネルと比べると、働く事自体に対する意識と経験の差に驚かれる方も多数います。

海外においては、学部を卒業後一定の就業経験を積んだ上で、何年か後に修士課程で学びはじめる人財が少なくないため、日本の第二新卒や若手経験者採用に近いレベルの人財に出会う機会が多々あります。

4: ターゲットの壁

優秀な人財を確保するという採用本来の目的があるのにも関わらず、その目的にそぐわないターゲット層の絞り込みを行い、条件設定をしてしまうことがあります。それがターゲットの壁です。

具体的な例を挙げると、「まずは日本で配属させるのだから、日本語ができる人」という条件で絞り込む事。

採用選考の時点で「日本語ができる人」をターゲットとして絞り込んでしまうと、極めて対象となるプールが小さくなるため、優秀であるかどうかが担保されません。

5: 知名度の壁

日本国内の採用においては、企業規模の知名度が応募者数に大きな影響を及ぼします。日本と同様にグローバル採用でも、自社の企業規模や知名度が低い事により応募者が集まりにくいのではないか、と二の足を踏んでしまうことがよくあります。これが知名度の壁です。

6: 賃金の壁

自社の提供できる報酬条件が、採用競合となりうる企業と比べて低いことにより採用をためらってしまうケースがあります。これが、賃金・採用の壁です。日本国内と同様にグローバル採用でも乗り来えなくてはいけない壁です。

7: 見極めの壁

日本の採用活動では経験や実績がある事により、文字にならない事でも見極めができている事から、同じ選考プロセスをグローバル採用でも適用してしまい、結果として自社にフィットした応募者なのか判断が難しくなってしまう。これが見極めの壁です。

8: 工数の壁

グローバル採用は原則現地で実施をします。海外といった瞬間に「遠い」「人手が足りない」というイメージが強い事により、現実以上に負荷が重いという決断をしてしまう事。これが工数の壁です。

9: 継続の壁

中長期的な視点に立って戦略を描いて実施したはずの施策が、単年度での状況や結果によって活動を終えてしまい、初年度からの投資が無駄になってしまう事を、継続の壁と呼んでいます。

10: 定着の壁

「外国籍人財はすぐ辞めてしまうのではないか?」という不安の声を聞く事が少なくありません。しかし、外国籍だからではなく、従業員を辞めてしまう理由は多様にあり、それらを見ずに外国籍である事を問題の原因と思ってしまいがちです。これが定着の壁です。

それぞれの「壁」を乗り越えるために

「壁」と称してきましたが、日本での一般的な採用活動において、採用担当の方々が日々取り組まれていることが多いのでないでしょうか。こうした「意識の壁」乗り越えるために、エナジャイズは創業から10年来、グローバル採用を支援するソリューションの提供とカスタマイズした支援プランをハンズオンで実施してきました。

日本との文化や制度の違いを意識しつつも、「理想の人財の本質的な条件」からブレない採用活動を実施することが重要です。

「10の壁」を乗り越える具体的な方法論と、グローバル採用を実施するための「チェックリスト」を掲載したはじめての「グローバル採用ハンドブック」を本稿をご覧のみなさまに無料でプレゼントいたします。

ご希望の方は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
https://www.energize.co.jp/

執筆:尾崎 太朗
エナジャイズ代表取締役。毎日コミュニケーションズ(現マイナビ)で、国内新卒採用支援事業に従事。大規模プロジェクトのソリューションセールスに長年取り組んだ後、役員直下の事業推進組織創設マネジャーとして営業教育、マーケティング、新規事業開発に従事。グローバル時代に求められるHR事業を探求し、エナジャイズを創業。世界中どこにおいても、高い壁に見えるチャレンジでも、クライアントとそれを乗り越える活動を共にし、形にする。
Facebook: https://www.facebook.com/taro.ozaki


編集:石塚 健朗
エナジャイズPR担当。学生時代よりVC等でスタートアップや大手企業の新規事業創出支援。面白法人カヤックを経てマーケティングブティック「KIUAS」創業。サウナと北欧が心の故郷。
Facebook: https://www.facebook.com/takero.ishizuka

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?