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『ふしぎ駄菓子屋銭天堂14』(廣嶋玲子・jyajya)(毎日読書メモ(412))

廣嶋玲子・jyajya『ふしぎ駄菓子屋銭天堂14』、先が気になってまたすぐ読んでしまった。(ちょっとネタバレ)この巻でもまだ、六条教授は紅子と直接対決していない。届くようで届かない敵(敵なのか?)の攻略法をあの手この手で考え、潜伏捜査続く。
幸運のお客さまたち自体は、その六条教授の策略により、悪い影響を受けることはない。しかし、六条教授たちのばらまいた小銭が確率高くその日の幸運のお宝になるのは何故でしょうね? 神社のお賽銭を両替で受け取ってきてそれを配っていたようだけど、お賽銭と銭天堂の関係は???

巻を追って、お客さまたちの願望がややマニアックになってきているような印象がある。もてたい、という願望をかなえる「もてもてもち」なんかは単純だが(しかしこのしっぺ返しが本当にきつい。自業自得とはいえ、お客さまの人生に長くたたりそう)、お兄ちゃんにからかわれるのが嫌で辛い物が食べたくなりたい、という願望をかなえる「チリチリチェリー」とか、人に喜ばれるお中元を選ぶための「プレゼント扇子」、息抜きの時間をのばしたい「タイムライム」は、願望は割と単純だけれど、使い方がかなり複雑。骨董品の価値が目に見える「レアレアチーズケーキ」も、但し書きをきちんと守らないで食べたせいで起きるしっぺ返しがちょっとマニアック。そして、紅子が売った「みせびら菓子」で見栄っ張り度を上げていたママ友に対抗する「ほっとけケーキ」。自分の商品の価値を自分の商品で相殺するとはこはいかに(笑)。

六条教授の魔の手はちゃくちゃくと伸びてきているが(この巻のお客さまも半分くらいは研究所で渡したお金で買い物をしている)、六条教授の足元にもほころびが(まだ対決もしてないのに)。次の巻でこそ、真相が見えるのか???

過去の感想:1巻 2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻 8巻 9巻 10巻 11巻 12巻 13巻

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