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土鍋はあなたを待っている


#土鍋 #おひとりさま #オンフィフ女性 #PLANETSCLUB  #エッセイ
#買ってよかったもの

土鍋は一年中使っている。
食器棚の中、いつも使う皿や茶碗などの食器の横が定位置だ。
土鍋を冬の鍋料理以外に何に使うの?と聞かれたら、「何でも使う」と答える。
カレー、シチュー、麻婆豆腐…特に麻婆豆腐は炒めないのであっさりした仕上がりになる。
おでんもおいしい。ご飯は炊飯器より早く炊ける。
炊き込みご飯はおこげが美味しい。

土鍋料理は盛り付けなくていいのも魅力だ。
土鍋でできた料理を取り分けず、そのまま食べる。
人数が多ければ、取り皿に各自取り分ければいい。

やり過ごしごはん研究家・ぶたやまさんをTwitterで見つけてから、さらに土鍋を使うようになった。
土鍋で作る「ぶたやまさんのぎゅうぎゅう蒸し」は、外食やお惣菜は食べたくないけど自分で作りたくない。でも自分の空いたお腹は、自分好みの食べても疲れない食事を求めている。
そんな時にさっさと簡単に土鍋で作れる料理だ。

冷蔵庫にある野菜をザクザク切って、面倒なら手でちぎって土鍋に入れる。野菜を買い揃えるのが面倒なら、カット野菜を使えばいい。
その上に魚でも肉でもウィンナーでも何でも乗せて、塩胡椒をする。
味付けはコンソメ・鶏ガラ・和風出汁、何でも台所にある物でいい。
水を少し足して火にかけて、火が通ったらできあがり。

何分蒸すとかわからない。
わたしは蓋の穴から湯気が出て、蓋を開けて具材に火が通っているか確認する。
好みでポン酢をかけて食べても美味しい。
残った出汁にご飯・うどん・ラーメンを入れて、シメてもいい。
ぶたやまさんのnote 土鍋をしまうな!を合わせて読んでいただきたい。

わたしが土鍋を使い始めたのはひとり暮らしを始めて10年目くらい、ひとり鍋が食べたかったのが理由だ。
ホームセンターで980円の6号土鍋を買った。
土鍋の大きさは号数で表示してあり、cmで表示していない。
6号土鍋は口径20cm前後、1人から2人用の大きさだ。
大人数で囲む大きな土鍋しか知らなかったので、ひとりで使える大きさの土鍋があることを初めて知った。
土鍋にもサイズがあることを知らなかった。
取説に、使い始めに「おかゆを炊くこと」と書いてあった。
買ったばかりの土鍋をよく洗い、冷蔵庫の残りごはんでおかゆを炊いたのを覚えている。
土鍋は土から作っているので、目に見えない細かい穴がたくさん開いている。
それを塞ぐためおかゆを最初に炊くことを「目止め」というのを、後から知った。

当時土鍋で作る料理は鍋焼きうどんか鍋もので、冬以外に使ったことはなかった。
ある日ザッピングの途中に見た料理番組で、土鍋に長ネギと豚肉と味噌を入れたおかずを見て、季節問わず土鍋を使い始めた。
何度か土鍋を焦げ付かせ失敗した料理を作ったが、土鍋で料理をするのをやめようとは思わなかった。
土鍋を使い始めて土鍋すぐ壊れるほどヤワじゃなく、焦げついてもクレンザーでがしがし洗えばまあキレイになった。
数年に一度割れるけど、手頃な値段の土鍋だから惜しみなく使って買い替えた。

ある日、わたしの土鍋愛が炸裂した。
知人が「土鍋の使い方がわからない、使ってみたいけど」、と話し始めたからだ。
ついでに「おでんを作るのに味がしみない、時間がかかる」とも言い始めた。
なぜ知人は土鍋でご飯を炊きたいのか、どこで土鍋に興味を持ったのか。
興味があるけど、知人と土鍋の間に距離があるのがわかった。

わたしは土鍋との付き合い方を語り始めた。
最初はホームセンターや100円ショップの安い2人用の土鍋を使い倒す。
この値段なら、焦げ付こうが割れようが、惜しみなく使える。
焦げついたら洗わなくていいので、買い換える。
使っているうちに火加減がわかってくるし、鍋が吹きこぼれない量の食材の入れ方がわかってくる。
土鍋は保温性が高いので、火を止めても余熱でぐつぐつと煮立っている。
これがわかれば、吹きこぼれても怖くない。
そもそも吹きこぼれるくらいで壊れるほど、土鍋はヤワなものじゃない。

ついでにおでんの作り方も話しておいた。
火の通りにくいじゃがいも・大根・こんにゃくを土鍋に入れ、おでん出汁で煮る。
煮立ったら火を止めて、具材が冷めるのを待つ。
具材は冷める時に味がしみていく。だから加熱し続けても味は染みないのである。
練り物は食べる少し前に入れる。
そうしないと練り物の味がおでん出汁に出てしまい、ぶわぶわとした食感になり味がなくなる。

知人は土鍋を使ってみようと思っただろうか。
わたしは土鍋愛を語り満足したが、知人と土鍋の距離は縮まっただろうか。
土鍋の扱いがわかって慣れれば作家者やブランドものの土鍋を買って、土鍋を愛でながら土鍋料理を楽しめる。

秋口になれば百貨店のキッチン用品に土鍋コーナーができる。
そこに陳列している土鍋は絶対に、晩秋からあなたの家の台所で使いこまれるのを待っている。

わたしのあこがれ、絶対欲しい土鍋コッチョリーノです。

ブログもあわせてどうぞ。湧活塾ーアレクサンダー・テクニーク教師への道







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