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ラノベ作家の僕は「学生フリーペーパー」を叡智の書にしているぞ

こんにちは、悠寐ナギです。『ゆうびなぎ』って読みます。読めなくてごめんなさい。
一番わかりやすい自己紹介だと、大学二年生です。
次にわかりやすい自己紹介だと、ラノベ作家です。ほら、あるじゃん。アニメ調のイラストが表紙になってるやつ。ライトノベルっていうんですけど、あれを書いてたりします。

ライトノベルというのは一応、「若い世代向けの、純文学ほどお堅くないエンターテイメント小説」みたいな概念のものです(※諸説あります、定義論はここでは勘弁ください)。少なくとも僕はその認識でもって書いています。
僕は現在20歳で、この業界の書き手としてはそれなりに若いほうです。学生作家はあまり多くはありません。だから比較的、若い人の感覚を潜在的に持って執筆に臨めているはずですが、それでも最近は「若者文化」についていけないと思う場面が増えています。ゆえに意識的にその文化を知ろうと努力しているのですが、その最強の媒体を今日は公開します。
――そう、それが「学生フリーペーパー」なのです。

<目次>1.学生フリーペーパー is 何2.フリーペーパーは叡智の書3.で、どこで入手するの?4.個人的なオススメ誌とまとめ

1.学生フリーペーパー is 何

みなさん、雑誌は読みますか?

いまどき、日常的に読んでいる人ってそう多くないと思います。各出版社の漫画雑誌の売上の減少が止まらないのはここで改めてデータを提示するまでもなく周知の事実で、スポーツ誌、ファッション誌も同様に苦戦しています。ファッションが知りたければ「WEAR」なり大手のインスタグラマーのポストなりがある。スポーツ誌だって、すぐ内容が匿名掲示板に転載され、それについてレスをしていく形の文化が作られている。インターネットのせいです。ぜんぶネットが悪い。でも、ここではその問題は置いておきます。

今回のテーマは、こんな時代でもますます勢いを増している「雑誌」にスポットを当てるからです。それが学生フリーペーパーです。

フリーペーパーとは、free(=無料の)paper(=紙)のことです。この記事では紙といっても束となって雑誌になっているものをおもに指します。駅構内にあるバイト情報誌やビレバンに置いてある謎の冊子。テイクフリーってやつ。あれがフリーペーパーです。

そして、学生団体(サークル)でそういったフリーペーパーを作っている団体が実は全国には多くあり、これがとにかくおもしろい!このSNS全盛期の時代に、紙媒体のメディアが大学生の間で人気になっているのです。

画像にあるのが、僕が日頃から集めている各大学のフリーペーパーです。早稲田、立教、成城といった都心の大学から、京大、同志社、そして北海道大と、日本全国にこういったものを作っている学生団体が存在します。見ての通り、表紙からしてクオリティが高い!ポパイにもポップティーンにも引けを取らない出来です。そりゃそうです。カメラもデザインソフトもプロレベルのものを使用して製作してるんですもの。

2.フリーペーパーは叡智の書

そんな学生フリーペーパーをなぜ僕が愛読しているか。ずばり、叡智の書だから。それに尽きます。
「学生ならではの柔軟な考え方が~」というフレーズは耳にしたことがあると思います。大人になると考え方が凝り固まりがち。僕自身も歳を取るにつれてそれを感じています。若者向けのライトノベルを書く身として致命的です。

学生フリーペーパーはそんな僕の処方箋です。
たとえばライトノベル業界では最近、「ハウツー系」の学園ラブコメが流行しています。モテるためにはどうしたらいいか、ファッションや振る舞い方などについての知識を作中で披露していく形式のものです。
その取材に役立つのがフリーペーパー。「男子のNGコーデ集」「女子がときめく胸キュンセリフ!」「彼氏を振った理由5選」など実際の学生からのインタビュー記事が載っていれば最強の資料です。取材、デザイン、チェック、リテイク……と数々の作業を経て高クオリティの紙面ができていきます。その中で掲載に至った「生の意見」。商業的な観点なんか度外視された本物の言葉が、フリーペーパーには詰まってるのです。

いつの間にか、僕は若者じゃなくなっていました。意識的に吸収しようとしないと「Tiktok」はわからないし、「あざまる水産」も「生類わかりみの令」もまったく知らない言葉でした。どんどん自分が社会のメインストリームから外れていく。だから敏感なクリエイターの作った「副読本」で若者感覚の勉強をしています。

3.で、どこで入手するの?

ここまでフリーペーパーについての紹介をしてきましたが、結局これはどこで手に入れられるんですかと疑問に思うことでしょう。どこに行けば入手できるのか、その方法を最後に記します。

その1 書店等に置かれているものを探す
フリーペーパーが置いてある店として有名なのが、「ビレッジバンガード」じゃないでしょうか。「遊べる本屋」がコンセプトの通称ビレバンには、店の前にサブカル系やアイドル系の雑誌が多く置いてあります。近くに大学がある店には、学生の作ったものも混じっているかも?

その2 イベントに行く
同人誌即売会として「コミックマーケット」というイベントがあるように、フリーペーパーにも「コミケ」に近いものがあります。学生の頒布イベントだと、「Student Freepaper Forum」があります。例年12月の頭に開催されており、ここへの出展に向けて制作している団体も多く、来場者は千人規模にもなっています。もちろん一般の方も多く来場しています。
上記は東京のイベントですが、関西でも似たものが開催されています。学生だけでなく社会人によるものも対象とした、「フリーペーパーオブザイヤー」です。2017年からスタートした「その年のもっとも支持されたフリーペーパー」を決定する展示会です。

その3 直接もらいに行く
もしお気に入りの団体のフリーペーパーがある場合、その団体から直接もらいに行くようにしてしまうのが早いかもしれません。団体のSNS等で頒布場所をチェック、あるいは問い合わせてみるといいでしょう。学生でなくとも喜んで渡していただけるはず。

4.個人的なオススメ誌とまとめ

よ~し!最後に僕が好きなフリーペーパーを紹介してまとめにするぞ~!(ですます調マジ疲れる)

『Chot★Better』(京都大学)

エンタメ系フリーペーパーのトップオブトップ。日本トップの頭脳を誇る京大生が全力で「才能の無駄遣い」をしたらこうなるのか……と思い知らされる。最新号では「がっこう」をテーマにし、『大乱闘スマッシュジャパニーズ』なる企画を制作。小中高の学生時代、国語の教材で目にしてきた登場人物を「キャラクター」としてステイタスを作成。エーミールにヤンおばさんとなつかしい文字列にニヤニヤが止まらなくなる。
(※HPで公開されている紙面画像を引用)

『粋』(名古屋大学+南山大学)

いい感じにサブカル。大学生といえばサブカル。サブカルにかぶれられるのが大学生の魅力。そんなフリーペーパーはいくらでもあるけれど、『粋』はちょうどいい。サブカルのようで、けれども透明感のあるみずみずしさがあって好き。
内容もしっかりありつつも写真を中心とした紙面は、とにかく美女揃い。
中部地方の女の子、めっちゃかわいいやんけ!
僕は可愛い女の子が大好きだ。とりあえず可愛い女の子がたくさん載っているものをタダでもらえるっていうんだから最高ですよ。デュフwww
ホームページにオフショットあるのマジ好き。

『アリオーゾ』(上智大学)

上智大学って実はあまり知らないんだよね、僕……。知り合いに一人も上智大生がいなくて、実情がまったくわからない。んで、『アリオーゾ』を読んでみても、なんだかよくわからない。
なんかね、すげーぐちゃぐちゃしてる。
爽やかな表紙のくせに、中を読むとはっちゃけてる。このよくわからなさを言語化できない。キリスト教系の大学だからシャレオツなのかなと予想していたにはいたけど、見事に裏切られた。
この紙面は上智大の男性のアンケートをもとにできた「理想の女子」らしいんだけど、なんか童貞くさい。上智、意外とチェリーボーイが多いのかしらん。そんなことを思わせる内容。
(ちなみに僕はガーリー系の服を着た姫カットの女の子が好き。おいこら!地雷とか言うな!!)

――ということで、まあとにかく大学や団体によってフリーペーパーっちゅうものは色が出ます。すんげえ色が出る。女の子がたくさんいるとファッション誌のようにオシャレオシャレになります。
まるで商業誌のようなクオリティでマジですごいところだと、神戸大学の『KooBee』は本当に図抜けてすごい。綺麗でアートのようなデザインのところだと慶応大学の『Magadipita』は女子受けしそう。僕も好き。

僕はこれらのフリーペーパーを作家としての叡智の書にしています。雑誌にはあまり文字を多く使えないから、短いセンテンスで強い文章が書かれている。そのコピーライティングのスキルを学べる。女性向けファッション誌を買うのは恥ずかしいけど、フリーペーパーなら気軽にもらえて今の学生が感あげるファッションが学べる。エンタメ系ならギャグや企画のセンスを創作に生かせる。それより何より、学生がこんなスゲーものを作ってるとなると自分のモチベーションになる。それが無料で手に入るんだから、叡智の書と言うほかないです。

学生フリーペーパー、よかったらお手にとってみてはいかがでしょうか。
(……あ、僕も軽くフリーペーパーの編集や企画、その他雑務をやった経験があるので、そういった諸々のお仕事も承れます)


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1998年生まれ。大学生。作家。教室の隅で息苦しくしている子に手を差し伸べられるようなオトナになりたいです。
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