見出し画像

引用・・エミリ・ブロンテの詩

 「富などいらない」
     エミリ・ブロンテ



富なんか
問題にならない
恋なんか
考えただけで
ふきだしてしまう
名声なんか
日が射すと消えてしまう
朝露とおなじ

わたしが祈るのは
ただひとつ
わたしを今のまま
放っておいてほしい
わたしに
かぎりない自由を
あたえてほしい

ときは過ぎ去り
もうすぐ
わたしは死ぬだろう
わたしが望むのは
ただ、ひとつ
なにものにも囚われない

ひとりの人間として
勇気をふるい
生を耐え
死を耐えること
ただ、それだけだ


1814年、エミリ・ブロンテが23才のときの作品です。『嵐が丘』の作者エミリ・ブロンテの魂の叫びが聞こえます。