「コンサルした『人間関係・世間の評判も良い』そんな会社が倒産した」話を読んで

『コンサルした「人間関係・世間の評判も良い」そんな会社が倒産した理由と警告「優しい会社を望んでいるなら一度立ち止まって」|トゥギャッター』

では、
おにくやさん @nomoreunk
の発言がまとめられています。

コンサルティングで2年ほど関わってた会社が倒産することになったんだけど、その会社の状況がなんつーかベタな「日本的」って感じで印象に残ったのでちょっと書いてみる。(略)

その会社に私がコンサルタントとしてかかわるようになった当初、業績が伸び悩んでるというので色々社内の調査をやったんだけど、問題らしき問題が何も浮上してこなくて結構悩んだのよ。
人間関係は良好、法律もきちんと守ってて世間の評判も悪くない。社長の人柄を体現してるような会社だったのね。

でも長期間にわたって見てるうちにわかったのが、その会社って問題がないんじゃなくて問題を指摘できるような環境構築ができてなかった(過去はそうじゃなかったみたいなんだけど)ようで、誰も問題を口にしないのが当たり前になってたみたいで。

問題を口にすると、周りから嫌われて居場所がなくなっちゃうみたいで・・(それは、過去に辞めた人にアクセスして初めて知ったんだけど)
そういう人たちが消えていった結果、人柄がよくてのんびり仕事をするだけのぶら下がり無能が蔓延しちゃったみたいなのよ。(略)

「当たり障りのない人」が会社の大多数を占めたときに、その中で問題を指摘して改善するというのはかなり至難の業で。まして、有名でもないそこらの中小企業にそれだけの力を持った人が応募してくる可能性もほぼ皆無で、結局ジリ貧で徐々に弱って倒産したっていう流れ。

私も一応いくつかの策は講じたのだけど、まず社長がそれに納得しないケースが多くてどうにもできなかったんだよね。
働きやすい・人間関係が良い・仕事が厳しくない・・・それは、必ずしもいい事とは限らないのだけど、それを望む人がとても多いのが日本だと思った。
(以下略)


日本人の国民性であるエニアグラムのタイプ6は、安心・安全・安定が大切な性格タイプです。

変わらないことに安定を見い出すタイプ6は、変化が嫌いです。
安心・安全・安定を求めるので、前例主義となり、自身の安心・安全が揺らぐので、判断や決断や責任を嫌います。
また、安心・安全・安定が崩れた状態の未知や混沌も嫌います。

問題を口にする人は、変化や混沌を起こす者として嫌われます。

ですから、そのような人は、
「周りから嫌われて居場所がなくなっちゃう」
ことになるわけです。

何度も引用しているリソ&ハドソンのレベルの説明では、
タイプ6の“健全な状態”が以下のように書かれています。

健全なタイプ6は、自分のまわりで何か不適切なことが起きていることを感じ取ったり、自分が関与している組織の中で他者が力を悪用していることを察知したりすれば、怖れずに疑問を提起する。(略)しかし、これから見ていくように、通常のタイプ6はこういった状況になると怖じ気づき、(以下略)


「問題を口にすると、周りから嫌われて居場所がなくなっちゃう」
というのは、健全なタイプ6を組織から追い出していることとなり・・・。

それで時間をかけて組織が弱っていく・・・と。

「働きやすい・人間関係が良い・仕事が厳しくない・・・それは、必ずしもいい事とは限らないのだけど、それを望む人がとても多いのが日本だと思った」
日本の国民性はタイプ6と言われていて、タイプ6は安心・安全・安定が大切な性格タイプです。

そのようなタイプ6にとって、「働きやすい・人間関係が良い・仕事が厳しくない」環境は理想と言えます。

でも「それは、必ずしもいい事とは限らない」。
まあ、そういうことです。



蛇足
構成者が自分の所属する組織の問題点をツイッターなんかで言っていて、組織も他の構成員もそれを受け入れているのであれば(改善を模索しているなら、なおよし)、その組織は健全である・・・ということなのかな?
たぶん、そうなのでしょう。


参考『現状を知る ― 役割が違う人達と日本の組織の話 ―』今回とは少し違った角度から現状を知るために

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