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Amazonの顧客視点を生み出す仕組みづくりが凄いという話(#KARTE_CXC)

みなさん、こんにちは!Emotion Tech広報担当の一瀬です。

本日は、昨日から明日まで開催しているCX(顧客体験)のビッグイベント、
KARTE CX Conference 2021のDay2を拝聴しています。

今朝は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社の畑さんの講演を見てきました!本日、ジェフ・ベゾス氏の退任発表もありましたが、「アマゾンの独創性は最高になっており、移行には最適な時期だ」といった言葉の背景には、まさにこの顧客視点の仕組みづくりやカルチャーがあるのだな、という気持ちになりました。

※なお、全編をこちらの動画でご覧いただけます。

Amazonは、「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」として
Customer Obsession(お客様に良い意味で執着すること)で有名ですが、この顧客視点に立つ上で重要となる社員の皆さんの意識や仕組みづくりがすごいなと、改めて朝からとても感動したので皆さんにも簡単にシェアさせていただきます。

1.”リーダーシッププリンシプル”のカルチャー~全社員がリーダー~

Amazonのカルチャーを表現する言葉として

「私たち、一人ひとりが役職に関わらずAmazonのリーダーです」

という言葉があります。
ここで意味する”リーダー”は、“リーダーシッププリンシプル”として以下のように定義されています。それがコチラ。

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一般的にリーダーとは、役職のように考えられますが、Amazonでは、役職に関わらず「全員がリーダー」という意識を持っているのだそうです。そして、これは、世界共通言語です。

またアマゾンでは、社内共有資料等でも「文章を書く」文化があることで知られていますが、このリーダーシッププリンシプルにも、それぞれの言葉の後に、きちんとその言葉の補足が、それぞれ存在しているようです。
例えば Bias for Action(スピード重視で、まず行動する)。
この言葉の後には、このような文章が続きます。

スクリーンショット (754)

「…多くの意思決定や行動は、やり直すことも出来るため、大がかりな分析や検討を必要としません」

この一文があるだけで、やみくもに早ければ良いということではないということを理解でき、その一文が意味することがちゃんと伝わりますね。

全員がリーダーとして行動するAmazonのカルチャーがあるからこそ、次々に顧客視点の考え方が生まれ続けるのでしょう。

2.顧客視点で考える仕組み~まずプレスリリースとFAQを作る~

「物事を良くしたいと思う意思が、物事を改善させるわけではありません。
 仕組み(メカニズム)が必要です。」

ジェフ・ベゾス氏の上記の言葉からも分かるように、
Amazonでは、仕組み(メカニズム)こそ大事であるという考えがあります。

このAmzonでの「仕組み化」の代表的な話として、
プレスリリースとFAQを製品作成前に必ず書くというルールがあります。

通常、広報はプレスリリースを製品化が決まった後に書きます。
しかしAmazonでは、製品を作る前に、
プロダクトの責任者が実際にプレスリリースとFAQを書きます。

このプレスリリースとFAQを書くことによって、

・メインターゲットとなるお客様は誰なのか?
・お客様はどのようなベネフィットを享受するのか?

ということを、言葉に起こしながら書くことになります。
つまり、プレスリリースとFAQを書くというメカニズム(仕組み)のおかげで、自然と「お客様目線で考えることが実現する」というわけです。

こんな話もありました。
以前、アマゾンがスタートアップにカルチャーに関する調査を実施したところ、「カルチャーを明文化しているか?」という回答で「はい」と回答した企業は77%でしたが、「そのカルチャーを定着させる仕組みがあるか?」という質問で「はい」と回答したのはたったの「23%」だったそうです。

多くの企業では、メカニズムを作り出せていないことが分かりますが、
「仕組み化」させることこそが、良い顧客視点を創り出す上で
とても重要である、ということが分かりますね。

3.失敗を恐れない組織

「もしアマゾンが、より大きな失敗をしていなければ、それは長期的には危険な兆候です。」

このジェフ・ベゾス氏の言葉に象徴されるように、
アマゾンの組織は、とにかく失敗を恐れず、常に実験思考で、
速いサイクルで創り出すことを是とされている、
そんな”Builder(ビルダー)”で溢れる組織だそうです。

ちなみに、このような「スピードと俊敏性を高められる組織」として、
アマゾンは、「2 PIZZA TEAMS」という組織編成を組んでいるそうです。

スクリーンショット (756)

主体性と自立性がイキイキと発揮出来る規模として、
「2枚のピザをチーム全員が食べられるくらいの大きさのチーム」、
つまり8名前後のチームを理想体制としているのだそうです。

組織の最適化を図る時に、「これは2ピザを超えているよね」なんていう言葉が社内で飛び交っているようですよ。

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以上、アマゾンの顧客視点経営を実現するための仕組みやカルチャーについて、簡単にまとめてみました。より良い顧客体験を生み出す仕組みづくりと、社員の意識の高さには改めて感銘を受けました。

明日は、KARTE CX Conference 2021のDay3です!
私たちEmotion Techも、11:35~11:55より『CXの最前線は、数値データ×感情データを活用する!~数字に隠れた顧客ストーリーの紐解き方~』というテーマで、CX向上に欠かせない「感情データ」の話で登壇させていただく予定です。

KARTE CX Conference 2021、ぜひ遊びに来てください!


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