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(1)世界的有名パワースポットセドナに行ってスピリチュアルの力で人生救われるのか試しにいきなり一人旅してきた独身アラサー女子の話

このノートを読んでいるということは、あなたはきっと人生しんどい&死にたい、そう思ってますね?
そんなことない、人生そこそこ満足してるぞという方を放置してもう勝手に話をすすめますね?

わたしはもう死にたかったんですよ。30歳を迎えて、結婚相手どころか彼氏もいない。友達もコンビニの店員より少ない。
おじさんとおばさんに囲まれた職場は華やかさのかけらもなく、墓場の香りがする。
派遣社員としてただただ惰性で働いてるだけでやりがいも全く感じられない。

仕事から帰ったらご飯食べて寝るだけ。増えてくのは脂肪のみ。
実家暮らしのくすぶり脛かじり女子。この先にあるのは老いと死で鬱は増し、YO
こんな感じでものすごく暗いラップで韻踏むぐらいしかなかったんですよ。

そのぐらい何もなくて不安と絶望でいっぱいだった。もう死のうかな。。死ぬしか選択肢はないかも。。逃げたい。。どこかへ行きたい。。ここではないどこかへ。。どこかへ。。

もう、俺は旅に出るぞ!!!!!!!!

この瞬間に旅人になった。もうどうでもいい。わたしには何も失うものはない。

そして人生初ひとり旅をすることに決めた。

行き先はなんと、かつて遥か昔ロンブーの淳と安室ちゃんが付き合ってた頃にお忍びで2人で旅行に行ったと報道された場所、セドナ。

セドナってどこやねんという方のために説明すると、アメリカのアリゾナ州に位置し、
古来よりネイティブアメリカンが聖なる場所として崇めてきた世界的に有名なパワースポット。

スピリチュアルパワースポットなんですよ!!!!まさに病んでるわたしにぴったりじゃないですか!!!もうこの際完全に神頼みですよ!!!!!

それからはひたすらネットでセドナについて検索する日々。
とにかく街全体がパワースポットで
占い師などのいわゆる「視えるひと」ですらこの波動はやばい!と絶賛している。
でも当時はまだそんなにネット上に情報がなかったのでガイドブックを買いに本屋へ。
物色していると著名人では相川七瀬とサンプラザ中野がセドナについて本出してる。なぜこの人たちが...? しかも両者はセドナが大好き過ぎてしょっちゅう旅行に行くとのこと。
微妙な人たち過ぎたので華麗にスルーして普通のガイドブックを購入。

そのガイドブックの中で目をひいたのが占い師一覧リスト。「とにかくこのひとたちは視えてます」的な紹介文。
このひとにしよう!通訳もついてるし、当たる!と紹介されていた人のHPに行き、早速占ってもらう日をサイトで予約。
翻訳サイトで英語をふんだんに調べてつたない英語でもなんとかなった。あとはブッキング.comで一泊2万円もするホテルを4泊5日で予約。このときはもうお金の感覚が完全に麻痺してた。貯金がなくなろうと本当に何もかもがどうでもよかった。

死にたいと思うたびに、いや、セドナに行くまでは生きてよう。とセドナに行くことが生きる糧になっていた。セドナに生かされてるわたし。まさにスピリチュアルセドナ。

そしてついに旅行当日。セドナへ行くには成田空港からロサンゼルスに行き、そこから乗り換えてフェニックス空港に着いたらそこから更に車で3時間という超長旅なのである。
飛行機ではワクワクと緊張で心臓を垂れ流した。まずロスアンゼルスに到着。
怖い。1人でロスって怖い。
乗り換えの飛行機もここのカウンターで合ってる?と空港の職員にたどたどしい英語で聞いてなんとか大丈夫なようで待機。
とても心細いままフェニックス行きの飛行機に乗る。
飛行機、小さい。狭い。怖い。こんなに小さい飛行機乗ったことない。なぜか小さい飛行機イコール墜落の可能性が高いイメージがあるので1人でもしかしたら死ぬかも。。と恐怖と戦っていた。死にたいと思って生活してたのに飛行機乗ると死の恐怖に怯える。。神様、一体何なんですかわたしは。

そしてついにフェニックス空港に到着。
英語で予約した送迎シャトルサービス、もちろんネイティブな外国人担当者から電話かかってきて緊張。
早速話、通じない。
何度も聞き返し、5番出口のほうに車停めてますよってニュアンスを理解し、車に乗り込むことに成功。
わたし以外、全員外人。みんな英語で簡単な世間話してるけど分からないのでわたしはずっと窓の外を眺めていた。このアジア人の子、全然喋らないなっていう空気を感じる 。そしてわたしはそのとき思い出したのである。やばい、そう言えば、

わたし、人見知りだった...!!!!!!

1人、また1人とそれぞれの目的地で人が降りて行く。最終的にわたしとドライバー2人になり、気まずい雰囲気になる。
3時間ぐらい車を走らせるうち、ガイドブックで見たでっかい岩が登場しはじめる。すごい。夕日と壮大な岩のコラボレーションは感動した。嘘みたいな絶景だった。そして簡単な英語でこの辺イノシシ出るのよー!えー!イッツアメージング!みたいな会話をしてやっと宿に到着。

疲れた。。完全に疲れた。。。精神的疲れと肉体的疲れがMAX。。おしゃれなホテルで部屋の窓から見えるのは岩の絶景。
しかし、わたしには絶景に感動する力が残っていなかった。マラソン50回ぐらい繰り返し完走したぐらいもう力が残っていなかった。
死ぬように眠りについた。この後更なる地獄が待っているとは知らずに。。

続く

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