2024/7/20 かつてのセカイ系および「天気の子」についての批評の試み

「天気の子」公開から五年が経ったらしい。私はかつて「セカイ系主義者」として本作をはじめとする新海誠作品を高く評価していたことがある。いや、今でも新海は素晴らしい監督だと思っているが、いずれ公開するGensenkanセルフライナーノーツでも書いている通り、私は既にセカイ系主義から転向している。しかし今なお、「天気の子」は異様な凄味を持った傑作だと思う。かつて書いた文章の中からセカイ系および「天気の子」について論じたものを発見したので、今回はそれを公開したい。書きかけなのでところどころに穴があり、完成品とはとても言い難いが、もう他に公表する機会もないだろうし、メモのようなものとして見ていただければよい。

セカイ系の臨界点ーーモラトリアムの消失、承認の貧困

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