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ひとり旅・自分と繋がる新しい自分へ・12話

犬のお散歩中のご近所さんに再び出会うと、「とてもスペシャルなお庭を見せてあげるよ。」とお声をかけてくださいましたので、ワクワクしながら後に続くと、すぐお隣の見た目は普通の平屋建てのお家へ。木の扉を開けて中へ入ると、その家は崖の斜面に沿って建築されており、地上一階から地下一階、地下2階と下がっていきます。塀の外からは全く想像もできない地下3階建ての一軒家。とても展望の良い場所です。崖に沿った石段をらせん状に下へ下へと下がっていきます。地下2階に着くと鯉がいる池がありました。池の奥には細い道があって、その先にぽっかりと溶岩洞窟が出現。それはそれは不思議な光景です。溶岩洞窟へ入ると、向こう側に見える出口は青い空と海へ、そのまま通り抜けできる最高のロケーション。時折、海から涼しい風が通り抜けていきます。お庭に溶岩洞窟があるお家。とても素敵でした。

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女神ペレの創造はミステリアスで、常に驚かされます。実はこの時一番驚いていたのはアンナさん。西側からやってくるわたくしのために、どこか西側にはないレアな場所を見せたい、「そうだ!ある洞窟へ行こう。」(**ここではない別な洞窟)と考えを巡らせていたそうです。きっとその思いがご近所さんに伝わり、アンナさんも見たことがなかった洞窟へと導いてくださったに違いありません。とても感動いたしました。ありがとうございます。🙏

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再び、ウォーキングに戻ります。この辺りはジャングルっぽいところが沢山あって、雰囲気も気候も思いっきりトロピカルです。道路の両脇は鬱蒼と木々が茂ってジャングルを形成しています。すぐ近くには、かの有名な黒砂のビーチがあります。ケヘナ・ブラックサンドビーチは1955年に火山活動とプウオオベントの溶岩流によって一夜で形成された黒砂海岸です。両端に30フィートの高さの岩の崖と岩の半島に囲まれた入り江が形成され、その崖ギリギリのところに生まれたのがケヘナ・ブラックサンド海岸です。地元ではドルフィンビーチとも呼ばれています。このビーチは潮の満ち引きの状況によってビーチが消えてしまうことがあります。

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ペレの創造により出来上がったケヘナビーチの両端は切り立った崖、入江、砂浜も全体が真っ黒い海岸。先ほど訪問した洞窟のように、崖の上から細いトレイルを下へ下へと降りて行きます。高低差は約9m、3階建ての建物くらいでしょうか。人一人しか通れない幅のトレイルを慎重に一歩また一歩と降りていく行程は、まるで自分の中の心の暗闇へと入って行くようなそんな重たさを感じてしまいました。途中、やっと人がすれ違える踊場で立ち止まり、人が通りすぎるのを待ちます。その時、何かを恐れている自分がいる事に気づきます。恐れはどこから来るのだろう?としばらく立ち止まって考え込んでしまいました。

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その思いに共鳴するように、何度も何度も大きな波が音を響かせ迫ってきます。ドドーン、ドドーンっとまるで怒号のように押し寄せ、波が大きく崩れ、真っ白い波飛沫が飛び黒い砂に吸い込まれるように消えて行きます。
その様子をただただ見つめている自分の姿が、不思議と客観的に見えてきました。立ち止まって考えているのは確かに自分だけど、次元の狭間なのか、そこには遠くから見ている自分がいる事に気が付きます。なんだか不思議な気分のまま、今日は海では泳がず、散歩だけで滞在先へ戻りました。夕食はアンナさんのビーガンお料理をおいしくいただきました。(続く)

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