がん告知 ~ 入院 ~ 手術 ~そして…(16) 副作用 “味覚・嗅覚異常” そして “脱毛“
2021年
1T🍚(粥)↗︎治療14日目11/14(日)
0:06 点滴交換 (ビーフリード輸液)500ml
4:06 トイレ排便あり💩(下痢)400cc
※3hくらい寝られたのは11/8以来6日ぶり
胃痛、胸焼け、吐き気、下腹部のゴロゴロ感、発熱
全身のだるさ等が軽減している
あとは食事が喉を通るかだな
※体調が狂うとしっくりこないので寝ていてもジタバタしてしまう
ジッとしていた方が刺激が少なくなて楽なのだか体が動いてしまう
【 味覚・嗅覚のバグ 】
11(木)の昼食から3日間、固形物を食べていない
食べると吐き気や腹痛があるので食事を避けていましたが
それに加えて何を口にしても『不味い!』
当初は出される病院食が「不味い」のだと思い
いささか腹を立てていましたがふと「これ、味覚が変?」
と思い始めました
塩辛いとか甘すぎるなどの調味の不味さではなく
また素材が古いとか腐敗臭がするなどの変敗による変化
でもありません ではなんだ?
『味とは記憶』であると認識してきました
小さい頃から舌の味蕾を通して食べ物の味を
鼻腔上部の嗅上皮で匂いを脳に伝え
同時にその時起こったの感情や認識 つまり
「美味しい・不味い」、「いい匂い・臭い」、「好き・嫌い」
などとタグ付けして記憶の棚の奥にしまってきています
記憶の棚にあるメニューや食材が出てくると過去の記憶の棚から
以前の認識を引っ張り出して今回の料理とのすり合わせを行います
「うん、思った通り美味しい」「ちょっと塩が強くて固めかな」
などと認識します
今井むつみ氏的に表現すれば「記号接地」できている状態になります
以前の記憶より数段美味しかったり新しい味や香りに出会うと
記憶のアップデートが行われるわけです
ところが
その過去の記憶との比較が全くできなくなっているのです
それは単に不味いとか臭いなどというのではなく
「味や匂いがずれている」という感覚
妙に金属っぽい味を感じたりあり得ない苦みを感じたり
チューニングの狂ったバイオリンの音を聞かされているような
不協和音のような何か気持ちの悪い感じが常にするのです
食べ物以外の匂いも鼻に付くようになってしまいました
シャンプー、ハンドクリーム、歯磨きペースト、消毒用アルコール
看護師さんのファンデーションなど化粧の匂いなどが非常に強い
臭いとして鼻腔を刺激し頭痛を引き起こすようになってきました
『これは抗がん剤の副作用だな』
やっとそう理解しました
看護師さんと接触する機会が多いので化粧品の匂いはよっぽど
言おうかと思いましたが決して厚化粧ではないので我慢するしか
ないなと自分に言い聞かせました
「これ、元に戻るのかなぁ…」
食べることが好きだったので味覚異常にはすっかり気持ちが沈んで
しまい抗がん剤投与が終わるまでは我慢するしかないと諦めました
5:58 体重65.0kg 体温36.1℃
6:05 カテーテルチューブの補助テープを補強してもらう
7:04 血圧140-67 体温報告 点滴交換(ビーフリード輸液)500ml
血糖値127
7:40 朝食 3日ぶりに口から固形物を摂る 全粥半分、味噌汁全部、ヨーグルト
おかずのオムレツとバナナは残し これで胃腸の様子を見る
8:10 歯磨き
8:18 トイレ排便あり💩(下痢)200cc
8:45 薬の確認 残数が合わないというが…
ナースセンターでコントロールしているのでそっちで調べてと返答
シャワー大10時予約
8:48 回診 だいぶ良くなったと状況説明したら担当医が
「抗癌剤の副作用は治り始めるとスッと良くなってくる
退院できるのも近いかもしれないですね」とのこと 本当?
9:31 点滴交換 メロペネム(抗生剤)点滴静注用0.5g(明治) 大塚生食2ポート100ml ソルアセットF500ml
【 脱毛はじまる! 】
9:55 シャワー
いつものように頭にシャワーをかけて左手で頭をこすったとたん
首筋から肩にかけて何かが“バサッ“と落ちてくる感覚が!
「あれ?」って思い、左の手のひらを見ると毛髪が異常にたくさん
ついていて、シャワー室の床にもたくさん落ちている!
シャワーボールの上で両手で頭をこすると落ちる落ちる!
「お~!これが副作用の脱毛かぁ!始まったなぁ」
と妙に感心してしまいました
痛みもかゆみも何もなく、とにかくぱさぱさ落ちていく
「これ、毛量の多い女性だったらショックだろうなぁ…」
と余計なことを考えながらとりあえずシャンプーをしました
落ちるだけ落としてできるだけ髪の毛を拾ってごみ箱に捨て
シャワー室を出ました
頭を乾かすと毛量は減り地肌がよく見えるようになってました
味覚・嗅覚異常といい、脱毛といい体のあちこちの機能やバランスが
崩れ始めている
標準治療のプロセスとはいえ強烈な薬でがんをやっつけるために
回りの正常な細胞も巻き添えを食っているってわけだ
それはそれで仕方ない
あれはやだこれもやだとは言ってられないしね
もうこうなったら気力と体力の勝負と腹を括って手術まで頑張るしかないな
11:10 点滴再開 血糖値118
11:57 昼食 (全粥半分、ポークシチュー半分、サラダ少々、飲むヨーグルト
アイスを一口)
13:20 トイレ(小のみ❗️)500cc
14:21 体温36.2℃ 血圧123-57
点滴交換 (ビーフリード輸液)500ml
15:53 トイレ(小)500cc
15:56 CVSで野菜ジュース購入、外来受付ベンチで休憩
16:58 血糖値121
18:00 夕食 全粥2/3 味噌汁 カジキ照焼2/3 高野豆腐と野菜の含め煮少々
ヨーグルト
18:20 点滴交換 メロペネム(抗生剤)点滴静注用0.5g(明治) 大塚生食2ポート
100ml (ビーフリード輸液)500ml
19:15 トイレ排便あり💩(下痢)420cc
19:20 歯磨き デイルームで休憩 体温37.3℃
20:00 青天を衝け
20:57 看護師さんが部屋に入ってきた際、プラ製品が落ちる音…
「ん…何か落ちた?」と看護師さんが探し始めるも見つからず
ま、いっかぁ…と独り言 手に持っている血糖値測定器の電池の蓋が
外れているのに気がつき「蓋がない!」と再度探し始める
一緒に点滴スタンドの足回りを探したらそこに蓋が落ちていた
血糖値123
21:00 NHKスペシャル
※未来が変わる前提で技術を先に持っておかないと取り残される
社会が変わっている。技術も変わらざるを得ない
23:19 トイレ排便あり💩(下痢)250cc
※味覚障害は新型コロナウィリス感染症でも典型的な症状の一つと
言われていますが、人伝に聞いた話だと「味を感じない」という
症状のようです
私の場合は味を感じないわけではなく「味がずれている」という
感じの症状です
新型コロナには罹患したことがないので新型コロナウイルス感染に
よる味覚障害がどのようなものかは分かりませんが
人間味を感じないとか味がずれているという症状は食べる楽しみが
半減(半減どころではないです)して生きる気力が萎えてしまいます
健康に生きるためにも『食事』はとても大切です