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結婚したら独身時代に戻りたくなる問題

※これまでの双子育児や結婚生活の大変だった経験を書いていこうと思います。いま現在、育児が大変だな~って思っている方の少しでも気休めになれば……です。
今回は結婚当初(出産前)の話。育児はまだ出てきていません。

気が付けば結婚して5年

もうすぐ結婚5周年を迎える。ググったところ5年目は「木婚式」といって「家族として1本の木のようにしっかりと地面に根を張り、一体となって将来を見据えて歩んでいく」という意味があるらしい。
ググって知るほどその手の記念日には疎いけど、夫婦間を振り返れば、結婚生活が原因で心療内科に通っていたし、もう離婚する! と夫に啖呵切ったこともあった。それらをなんとか乗り越えて、5年目にしてようやく「家族っていいな~~~!」と思えるようになったかもしれない。

独身時代に戻りたかった新婚当初

今はとても穏やかに先を見据えて結婚生活を楽しんでいるけど、そもそも結婚して1、2年くらいはしんどいと思っていた。

23歳で交際相手との間に双子を授かり、話し合いの末に結婚した私。
当時結婚願望が一切なくて、人生のことも真剣に考えていなかった。もちろん盛大なプロポーズもない。突然降って湧いた結婚生活に当たり前だけど戸惑った。

目の前の交際相手を、最高に大好きな彼氏という目線でしか見ておらず、結婚相手なるかなんて目で見た事がなかったのだ。
親の勧めで結婚式もバタバタと挙げたが、当の私は、日々大きくなるお腹と体調と生活の変化に恐怖を感じるほどにマイナス思考。
「#プレ花嫁」「#プレママ」ライフを謳歌することも、幸せを噛み締めることもなく、結婚・妊娠の手続きをこなしていく日々
幸せ絶頂であるはずの夫婦になっていくその過程は、当時の私にとっては単なるタスクでしかなかった。

一方、SNSで見る同年代は最高に輝いて見えた
休日に好きな服を着て遊ぶ姿、旅行に行く姿、好きな時間まで好きな場所で飲む姿、仕事に打ち込む姿、悩む姿……すべてが眩しい。
一生自分はこの狭いマンションの一室に閉じ込められてしまうのか。普通のお母さんになって、母親として仕事をするためには人よりも頑張らなくてはいけなくて、もう自由に友達と飲みに行くことも許されない。男友達だとしたら気軽に会うこともできないのか。独身時代に戻りたいと何度も思っていた。

隣の芝はとことん青い。まだ「パートナー」という実感がなかった同い年の夫が仕事で成功することさえも悔しく感じていた。

マリッジブルーとマタニティブルーが重なっていたと言われればそこまでだ。
結婚したい女性が結婚できない理由を「タラレバ」する漫画よろしく、結婚したくなかった女性が結婚しないですんだ理由を「タラレバ」し、輝かしいはずの人生の岐路を受け止めることができなかった。
ましてや周囲は祝福ムード。まさか私の心の中に潜むそんな黒い感情など友人や親に溢せるはずもなかった。

自分にもパートナーにも嘘をつかないと決めた

となると自然とその感情の矛先は、生活を共にする夫に向っていった。
こんな黒い気持ち、一番大切にしなきゃいけない人に見せられない……。そう思い、上手く自分の中で消化しようと努めていたが、そんなに簡単に処理できるはずもなかった。
普段隠している分、突然ヒステリーのようになってしまうことも繰り返し起きた。幸いにして夫は、私がどんな酷い言葉や態度を投げても受け止めてくれた。今思えばもしかしたらそれは彼の結婚に対する覚悟だったのかもしれないけれど。

そうしているうちに徐々に気が付いた。これから一生人生を共にするかもしれない相手に感情を隠そうとしている場合じゃない。結婚により生まれた新たな感情、これは私だけでなく夫だって当事者なはずだ。
なかったことにして、気付かないふりをして自分自身を無視し続けると、逆に理不尽な爆発をも誘引してしまう。
面倒くさくても一つ一つ自分の感情にぶつかって、一緒に人生を歩む予定のパートナーには共有した方がいい

これは親しき中にも礼儀ありとは異なる次元の話。ましてや「育児」という人の命に責任を持つ、命がけの共同作業を共にするのなら。

独身時代に結婚、ひいては人生について考えなかった私たち夫婦は、走りながらぶつかっていくしかなかったのだ。
それでもし本当にもうだめだと感じれば離婚すればいいわけで。
私はパートナーとは誠心誠意込めたパートナーシップを締結したいと考えているので、全力でぶつかる。

そうすれば、自分たちなりの結婚の形が見つかり、マニュアル化できない誰にも真似できない関係値になれると思う。

そうやって走り続けて5年、もう隣の芝は青くない。あの時噛み締められなかった幸せを、ようやっと実感することができている。




これからも頑張ります!