見出し画像

初宮古、初ロング

前回の投稿はこちらです

2003年4月。ついに初めての宮古島大会、そして初めてのロングのレースの日がやってきました!不思議と緊張感はなく、それ以上にロングに対しては未知の世界だったので、冒険に出かけるようなワクワク気分でスタートしました。

スイムは宮古島のきれいな海に感動し、泳いでいる最中には熱帯魚も見れたりと終始リラックスして泳げました。宮古ブルー、最高です!

バイクに入ると、自分の持ち味を発揮したいところでしたが、とにかくロングはペース配分が大事と何度も聞かされていたので、最初から勢い良く行きたかったのですが、そこは我慢。むしろ抑えるペースで走り出しました。40kmを過ぎた所で「これから先は未知の世界だ」と思ったのは記憶しています。とにかく景色が最高だったのと、暑い!のと、あとは沿道の応援が温かく(これまで何度元気をいただいたことか)、これが宮古島なんだ!あのビデオで見た大会に自分も参加している!と感動しっぱなしでした。

東平安名崎(ひがしへんなざき)に入る手前あたりから、気持ちが悪くなってきました。155kmの半分地点で自分の好きな食べ物を食べよう!と事前に準備しておいたどら焼きを食べ、そして塩分補給のために塩を多く舐めた途端に気持ち悪さが加速し・・・マーライオン状態に(勢い良く吐く)!初めてのことだったので凄くビックリしました。楽しみにしていたどら焼きでこんなことになるなんて・・・しかし逆に吐いたことにより胃の中がスッキリしたのか、気持ち悪さがなくなり復活しました。これは良い経験になりました。これもロング!

東急リゾートを通り過ぎてからの100km以降はものすごく長く感じ、余裕もなくなってきました。無事にバイクを終えるとトップ10圏内に入っているよと聞きビックリ!ランで頑張ればこのままトップ10(=表彰台)をキープできるかもしれない!と疲れていたところに再び力が沸いてきました。

最後のランは、もう経験したことのないキツさとの戦いでした。暑い、キツい、脚が痛い、股ずれ他、数えだしたらきりがない(汗)しかし、レース前に自分に誓った約束事「どんなに苦しくても絶対に歩かない」だけは守ろうという思いで一歩一歩前に進みました。

途中、一緒に練習をさせてもらっていた薄愛美ちゃんと一緒になったり、前を走ったり、後ろを走ったりと、苦しい場面で声を掛け合えたのが良かったです。また、21km折返してからの後半「一緒に走ろう」と声をかけてくれた韓国の男性選手がいて、何度も大丈夫?OK?と気にかけてくれました。ロングはレースの途中にこんなこともあるんだと、思わずこの優しさに惚れてしまいそうでした(笑)終盤はこの男性選手に付いていくことができなくなり、これまでのお礼とさよならを告げ、歩いているのとそんなに変わらないペースまで落ちてしまいましたが、絶対に歩かないことだけは最後まで守り切れました。

初宮古島大会は8位でフィニッシュできました。フィニッシュした瞬間の感動と達成感は・・これまでショートでは経験したことのないものでした!憧れだった宮古島大会を完走でき夢が叶ったこと、トップ10に入れたこと、レース中苦しかったこと、沿道からの応援の温かさ、韓国のおじさんの優しさ、色々な感情が湧き出てきて、汗、涙、鼻水!泣いているんだか喜んでいるんだか自分でも良く分からない状態でした(笑)ロングって凄いな、奥が深いな。まさに良く言う「経験がものを言うスポーツ」であることを実感しました。

2003宮古

フィニッシュ後。右から紀子さん、私、愛美ちゃん、飯田さん

レース翌日のアワードパーティではトップ10の選手が表彰される表彰台に上がることができました。もちろん嬉しかったですが、それ以上にトップ3、そして優勝するとこんなに沢山の賞や副賞が貰えるんだと知り、いつか私も表彰台のてっぺんに上がりたいという気持ちが強くなりました。目標が完走から優勝へと変わった瞬間でもありました。

宮古島大会のレース後は、疲労感が半端なく、自宅の稲城市に戻った途端に急性扁桃腺炎で1週間寝込んでしまいました。その頃の私はまだ体力もリカバリー能力もなく、紀子さんや愛美ちゃんが元気にしている姿を見て、この人達化け物だなと思いました。紀子さんからは「身体は慣れてくるから次はもっと楽にレースができるようになるよ」とアドバイスをいただいたのを覚えています。本当にそうなるのかな!?2003年シーズン、宮古島大会の他にもレースは続きましたが、気持ちは早くも来年の宮古島大会へと向かっていました。

2006宮古合宿

紀子さん、愛美ちゃんというロングの先輩方が身近にいたことは、凄く刺激的な存在でもあり、心強い存在でもありました。


お読みいただきありがとうございました!次回は「宮古島に向けた初めての本格的なオフトレ」について書きます。お楽しみに(^^)






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?