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アジアにおけるHealthtech Startupのエコシステム現状(調達額ベース)

Healthtechスタートアップ調査会社のレポートから抜粋し、
2019年の調達額ベースでヘルステックのエコシステムの現状をみてみたい。

まず、2019年のアジアにおけるHealthtech Startupの総調達額$5Bという結果だった(昨年に対して-27%)。因みに2018年度のUS調達額が$8.1Bという規模感。アジアがかなり健闘しているようにも見えるが、84%がインドと中国による調達(うち、中国単独で70%)
中国、インド含めたアジアのエリアを4つに分けた際に、エリアごとに調達状況の編成に関して特徴があって面白かったのでその部分をピックアップしてみる。ここ3年にフェーズごとの調達割合を規模感とともに示してみたい。

①中国
2019年総調達額/件数:$3.47B(YoY -37%)/114件
平均調達額:$30.6M(YoY +38%)
エリアとして調達総額が最も大きかったのが北京(37%)

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他のエリアと比べてもダントツでシリーズが進んでいる。
2019年調達額トップ2:
Ali Health(Strategic)$281M
Tencent Doctorwork(Series B)$250M
両者ともアリババとテンセント系列

②インド

2019年調達総額/件数:$723M/65件
CAGR : 55% (2014年以降)
インドはアジアの中で二番目に調達額が大きい上、急速にその調達額を伸ばしている。エリアとして調達総額が最も大きかったのがバンガロール(25%)

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2016年はearlyが投資のほとんどを占めていたが、急速にシリーズが進んでいる印象を受ける
2019年最高調達額:PharmEasy(Series D)$220M

③東南アジア:シンガポール・マレーシア・インドネシア・タイ・ベトナム2019年調達額/件数:$266M/47件
CAGR : 40% (2014年以降)
このエリアで調達総額が最も大きかったのがシンガポール(51%)

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ステージ自体の割合は進んでいないが、調達額はCAGR 40% で伸びていることより、急速に新興スタートアップが出てきている様子が伺える
2019年最高調達額:Halodoc(Series B)$65M

それ以外のアジアエリア:日本・韓国・オーストラリア・台湾・香港
2019年調達総額/件数:$491M(YoY -32%)/114件
このエリアで調達総額が最も大きかったのが日本(21%)

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堅調にシリーズが進んでいる状況
2019年最高調達額:AIM (AIメディカルサービス)(Series B)$42M 
*ちなみに2番目は日本のカケハシ(Series B)$24M 


データ参照元: ASIA PAC HEALTHTECH INVESTMENT LANDSCAPEより

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