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効果バッチリの栄養ドリンク「苦しかったときの話をしようか」

「ビジネス書は栄養ドリンクだ」と言ったのは海老原嗣生さんですが、せっかく栄養ドリンクを飲むなら、効果の高いドリンクを選びたいもの。

そんな栄養ドリンクとしての「ビジネス書」の中でも、お勧めしたいのが、USJを成功に導いたマーケター森岡毅さんの「苦しかった時の話をしようか」です。

この本の中では、森岡さんが自身の娘に向けてキャリア論を展開するという形になっているのですが、全編にわたってパンチラインの嵐なんですよね。

ある程度の公平さを保つ組織にいるならば、「数字(=結果)」を持っていないと、どんな理由があっても評価においては無防備で弱いのは当たり前。
人はどういうときに最も苦しいのか?それは、働いて働いて、死ぬほど忙しいときでは決してない。(中略)人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているとき。自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときだ。
プロの世界で最初から友情や親切を期待するのは単なる「お人よし」であり、淘汰される「負けのマインド」であることを覚えておいて欲しい。

このように少し引用しただけでも、ビジネスマンならガツンと響くような言葉があふれているのです。

しんどい自分を奮い立たせるエピソードが泣ける

著者の森岡さんは、キャリアの中盤、赴任したアメリカで苦境に立たされます。なかなか成果を出せず、同僚から嫌がらせをされ、ついてきた娘もアメリカの環境になじめず苦しんでいる…。

こうした苦境に著者が、どう立ち向かったのかはぜひ本書を読んで確かめてもらいたいところです。このエピソードを読むと、あまり気が進まない仕事に取り組むときでも、「あの時の森岡さんに比べれば…」と気持ちが楽になります。

折に触れて読み直すことで、何度も効果を得ることができる。栄養ドリンクのような効果を期待して、ビジネス書を読むなら、強くお勧めしたい一冊です。

昔の同僚が書いたインタビュー記事もおススメです。


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