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改訂されたリブラ(Libra)のホワイトペーパー、規制当局の懸念事項を意識した4つの変更点とは?

エリプティック(Elliptic)の共同創業者であり、チーフサイエンティストのトム・ロビンソン(Tom Robinson)が、今回改訂されたFacebookの暗号資産(仮想通貨)「Libra(リブラ)」のホワイトペーパーについて、規制当局の懸念を意識した4つの変更点について解説いたします。


1.  運営団体は単一の通貨を裏付けとする「ステーブルコイン」を発行すると表明。例)LibraUSD オリジナルのバスケット型リブラも存続させるが、単一型との組合せになるという。

2. リブラは、金融機関や取引所にコンプライアンス対策を求めるのではなく、コンプライアンスを組み込むとしています。リブラのプロトコルにはトラベルルールや認可されたアドレスをブロックする機能が備わっているという。リブラ協会は、独自のコンプライアンスチームとFIU(Financial Intelligence Unit:金融情報機関)を設置するとのこと。

3. リブラは許可型である方針は変わらず。誰でもマイナーになれるビットコインとは異なり、リブラはアクセスに制限がかかった許可型ブロックチェーン」。元々の計画では、徐々に誰でもバリデータになれるようにする想定だったが、これは放棄された。

4. リブラは、最初はホストがいないウォレットをサポートしない。事前に承認された「ディーラー」と取引所や機関などの事業体のみがリブラのウォレットを持つことになります。最終的にホストされていない個人のウォレットも許可されることになるが、プロトコルのレベルとトランザクションに制限がかかるとされている。

今回の変更点は、規制当局から提示されていた懸念事項に柔軟に対応する形となった。今後、リブラはこうした自主規制の中でいかに包括的な金融システムを構築するか掲げた目標に対しての実現性が試されている。

エリプティック(Elliptic)
トム・ロビンソン(Tom Robinson)チーフサイエンティスト&共同創業者

ロビンソン氏は、世界的な暗号資産科学捜査のエキスパート。各国政府、規制当局や税務当局に暗号資産のコンサルティングを行っている。ロビンソン氏のビットコイントランザクションにおける解析は、サイバー犯罪者を特定する捜査に役立っている。

オックスフォード大学  物理学 博士課程修了

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Elliptic(エリプティック)について
エリプティックは金融機関向けに暗号資産(仮想通貨)の取引に関するリスク評価等を行うソリューションを提供しています。暗号資産のコア技術であるブロックチェーンの取引履歴を解析し金融犯罪を特定するマネーロンダリング(資金洗浄)対策分野において、高い信頼を誇る世界のトップ企業です。
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