001 ロマンとソロバン
渋沢栄一の『論語と算盤』を事あるごとに読み返します。
「論語」は道義と公益を、「算盤」はちゃんと儲けるという姿勢を、それぞれ例えています。この両者が実業にとって欠かせないと渋沢栄一は説きますが、その考え方を今のビジネス環境に当てはめて、「論語」を「ロマン」に置き換えるという考え方が好き。
ロマンとは、成し遂げたいゴールのこと。そこに向かうためには、もちろん努力や社会環境への配慮が必要ですが、儲かっている状態が伴わねばなりません。
ロマンもソロバンもどちらも大切。
ですが、ロマン→ソロバンという順番がもっと大切だと思います。
まずはロマンがあって、それを成し遂げるためにソロバンをはじく。逆じゃダメ。そして「成し遂げたいゴールが見えているから、結果として挑戦しちゃうよね」と行動するのが自然であって「リスクをとって挑戦しよう」が先にあるわけでもなさそうです。挑戦することが目的ではないですから。
会社経営も、マーケティングも、リブランディングプロジェクトも、まずはロマンがあって、次いでソロバンが必要になる。その構造は共通なのかもしれません。