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【Wine ワイン】Colli Bolognesi Pignoletto Classico Superiore D.O.C.G


美食の街Bolognaボローニャ近郊のフードフレンドリーなワイン。

Producer (生産者)
Vininicolucci

Country / Region (生産国 / 地域)
Emilia Rogmana / Italy

Variety (葡萄品種)
Pignoletto (Grechetto)

Pairing (ペアリング)

[前菜]
Prosicutto e melone プロシュート・エ・メローネ(パルマ産生ハムのメロン添え)

[パスタ]
Tortellini トルテッリーニ(生ハムや肉を詰めた小ぶりのボローニャのパスタ)

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Emilia Romagna エミリア・ロマーニャ州


■プロフィール

イタリアの北東部に位置するエミリア・ロマーニャ州は、北はヴェネト州、ロンバルディア州、西はピエモンテ州、リグーリア州、南はトスカーナ州、マルケ州に接していて、東側にはアドリア海が広がっている。州都ボローニャの西側に位置するエミリアと、ボローニャの東側に位置するロマーニャに分かれる。この2つの地方は歴史的にも文化的にも全く異なる地方で、そのことはワインにも明確に表れている。エミリアは、微発泡性の心地よい赤ワイン、ランブルスコの地である。ランブルスコは、一昔前までは甘口のシンプルなものが大量にアメリカに輸出され、愛好家からは軽視されていた。しかし、近年では意欲的な生産者が辛口の喜ばしいランブルスブコを造るようになり品質が向上し、フレッシュで、フードフレンドリーなワインとして再び注目を集めている。ボローニャ近郊で造られる白ワイン、Colli Bolognesi Classico Pignoletto コッリ・ボロニェージ・クラッシコ・ピニョレットは2010年D.O
O.C.G.に昇格している。ロマーニャはRomagna ロマーニャのもとにSangiovese サンジョヴューゼ、Trebbiano トレッビアーノ、Cagnina カニーナ、Pagadebit パガデビットなど単一品種ワインが造られている。親しみやすい白ワイン、Romagna AIbana ロマーニャ・アルバーナはD.O.C.G.に昇格している。大量生産で悪名高かったこの州のワインも、時代に合わせて品質が向上してきている。世界でも屈指の美食王国にふさわしいワインが造られる日も近いだろう。

■歴史

交通の要所として古代ローマ時代から栄えた地であった。ロマーニャは、東ローマ帝国のもとでラヴェンナが栄えたが、その滅亡後は、ヴェネツィア共和国、法王庁の支配下となった。エミリアはパルマやピアチェンツァはヴィスコンティ家、モデナ、レッジョ、フェッラーラはエステ家の支配する公国となり、ルネッサンス文化が花開いた。

■文化

エミリアは「赤いベルト」と呼ばれるほど左翼勢力が強い土地で、文化レベルも非常に高い。音楽が盛んなところで、オペラ作曲家のジュゼッペ・ヴェルディはパルマ県ブッセート近郊の小村レロンコーレ村の出身で、指揮者のアルトゥーロ・トスカニーニはパルマ出身である。パルマにはスタンダールの「パルムの僧院」の舞台となった修道院もある。
モデナは高級スポーツカーのフェッラーリ、マセラティがあるところで、歌手ルチアーノ・パヴァロッティの出身地でもある。フェッラーラのエステ家にはルクレツィア・ボルジアが嫁いでいる。独立した公国に分かれていたために、文化的にも大きな違いがあり、それぞれの影響が複雑に入り組んでいる。洗練された宮廷文化が花咲いたエミリアと異なり、ロマーニャは陽気で活発な農民文化の地である。東ローマ帝国のもと栄えたラヴェンナはモザイクで有名で、ファエンツァは陶器で知られている。ロマーニャ海岸には夏に大量の海水浴客が押し寄せる。ロマーニャ海岸にあるリミニは映画監督フェデリコ・フェリーニの出身地で、彼の作品に何度も登場している。

■経済

エミリア・ロマーニャはイタリアで最も豊かな州の一つで、ボローニャやモデナはヨーロッパでも最も豊かな町の一つである。失業率もイタリアにしては破格に低く、外部からの移民が流入し、その割合は総人口の10%にも達している。高級食材(パルマの生ハム、パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ、バルサミコ酢など)は重要な産業である。高級自動車は重要な産業だ。機械産案も盛んで、油圧機などは世界的に有名である。ニット製品も知られている。

■気候風土

古代ローマの総督マルクスア・エミリウス・レビドゥスにより作られたピアチェンツァとリミニを結ぶエミリア街道が州の真ん中を北西から南東へ横切っている。エミリア街道の北側はポー平原、ポー・デルタ地帯が広がり、南側には丘陵地帯、トスカーナ・エミリア・アぺニン山脈がエミリア街道にほぼ並行して北西から南東へと連なっている。丘陵地帯は主に石灰質土壌で、平野部は沖積土壌が中心となる。海岸地帯は地中海性気候であるが、内陸部は大陸性気候で、平野部は夏は非常に暑く、湿気が高く、冬は寒さが厳しく、霧が多い。

■ワイン生産量

ワイン生産量7,165,000he(2016年)、ブドウ栽培面積49,630ha(2016年)。ワインの49%は赤ワインで、残りの51%は白ワインだ。

■主要ブドウ品種

[白ブドウ]
Albana アルバーナ
エミリア・ロマーニャ州の固有白ブドウ。D.O.C.G.ロマーニャ・アルバーナを生む。甘ロワインに適している。

Pignoletto ピニョレット
ボローニャ県の固有白ブドウ。コッリ・ボロニュージ・クラッシコ・ピニョレットはD.O.C.G.に昇格している。フラワリーなアロマを持つ、フレッシュで軽めの白ワインを生む。スティルワインだけでなく、スパークリングワインも造られる。

Trebbiano Romagnolo トレッビアーノ・ロマニョーロ
ロマーニャ地方で栽培されているトレッビアーノの下品種。軽やかで、フレッシュで、シンプルな白ワインを生む。

[黒ブドウ]
Sangiovese サンジョヴェーゼ
中部イタリアを代表する黒ブドウ。色はそれほど濃くないルビー色で、スミレ、チェリーの香りがあり、酸とタンニンがしっかりしている。非常に多くのクローンが存在する。

Lambrusco ランブルスコ
エミリア地方とロンバルディア州の一部で栽培されている黒ブドウ。ランブルスコ・ディソルバーラ、ランブルスコ・グラスパロッサ、ランブルスコ・サラミーノ、ランブルスコ・マエストリ、ランブルスコ・マラーニなど多くの下品種がある。

■地方料理と食材

[前菜]
Prosicutto e melone プロシュート・エ・メローネ(パルマ産生ハムのメロン添え)

[パスタ]
Tortellini トルテッリーニ(生ハムや肉を詰めた小ぶりのボローニャのパスタ)
Tagliatelle alla bolognese タリアテッレ・アッラ・ボロニューゼ(伝統的なミートソースをかけた平打ちパスタ)
Lasagna al forno ラザーニャ・アル・フォルノ(パスタ生地、ミートソース、ベシャメルソースを何層にも重ねてオーヴンで焼き上げる料理)

[肉料理]
Cotoletta alla bolognese コトレッタ・アッラ・ボロニェーゼ(生ハムとチーズを載せてオーヴンで焼いた仔牛のカツレツ)
Bollito misto ボッリート/ミスト(牛肉の様々な部位、鶏肉、コテキーノ、ザンポーネなどを一緒に茄でた料理)

[D.O.P.チーズ]
Parmiggiano Reggiano パルミジャーノ・レッジャーノ(牛乳から作るイタリアを代表する硬質チーズ)
Formaggio di Fossa di Sogliano フォルマッジョ・ディ・フォッサ・ディ・ソリアーノ(牛乳と羊乳から作ったチーズを巣穴(フォッサ)の様な地下貯蔵庫で熟成させるため独特の風味を持つ)


■エミリア地方

ピアチェンツァ県Piacenza
パルマ県Parma
レッジョ・エミリア県Reggio Emilia
モデナ県Modenaボローニャ県Bologna
フェッラーラ県Ferrara

■土壌

ポー河に近い地域は沖積土壌。エミリア街道の南に並行して走る丘陵地帯は石灰土壌。

■気候

ポー平原は夏は非常に暑く、風が吹かず、昼夜の温度差が少ない。丘陵地帯はトスカーナ・エミリア・アペニン山脈の影響で夜の温度が下がる。

■主要ブドウ品種


[白ブドウ]
Pignoletto ピニョレット、Malvasia マルヴァジア

[黒ブドウ]
Lambrusco ランブルスコ

■主要なD.O.P.(D.O.C.G.)ワイン

Colli Bolognesi Classico Pignoletto コッリ・ボロニェージ・クラッシコ・ピニョレット
フレッシュでかすかにリースリングを想起させる白ワイン。

■主要なD.O.P.(D.O.C。)ワイン

Lambrusco di Sorbara ランブルスコ・ディ・ソルバーラ
エミリア街道の北側にボー河に向かって広がる平野で造られ、土壌は沖積土壌で、粘土、砂、小石が混ざる。色が薄く、ミネラルに富んだランブルスコで、フレッシュでエレガント。

Lambrusco Grasparossa di Castelvetro ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロ
グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロはエミリア街道の南の石灰砂質土壌の丘陵に広がり、色が濃く、よりフルボディの果実味豊かなランブルスコ。

Colli Piacentini コッリ・ピアチェンティーニ
Gutturnio グットゥルニオはバルベーラとボナルダのブレンドで、以前は甘口の微発泡が多かったが、今はスティルの辛口が中心になった。コッリ・ピアチェンティーニではマルヴァジアによるアロマティックな白ワインが興味深く、甘口にも良いものがある。白ワインであるOrturugo オルトゥーゴは独立したD.O.C.になっている。

Colli di Parma コッリ・ディ・パルマ
砂質土壌から生まれる繊細でアロマティックなマルヴァジアは、パルマの生ハムの最高の友とされている。

Colli di Scandiano e di Canossa コッリ・ディ・スカンディアーノ・エ・ディカノッサ
レッジョ県の丘陵地帯で造られるワインで、ソーヴィニヨン・ブランが良い。

Colli Bolognesi コッリ・ボロニェージ
泥灰土壌からは、力強い白ワイン、赤ワインが生まれる。ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ビアンコ、ピノ・グリージョ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨンなどにも面白いものがある。


■ロマーニャ地方
Ravenna ラヴェンナ県
Forli-Cesena フォルリーチェゼーナ県
Rimini リミニ県

■土壌

平野部は沖積土壌。トスカーナ・ロマーニャ・アペニン山脈の北に連なる丘陵地帯は石灰土壌。

■気候

平野部は温暖。南の丘陵地帯は場所によっては冷涼。東部はアドリア海の影響を受ける。

■主要ブドウ品種

[白ブドウ]
Albana アルバーナ、Trebbiano Romagnolo トレッビアーノ・ロマニョーロ

[黒ブドウ]
Sangiovese サンジョヴェーゼ

■主要なD.O.P.(D.O.C.G。)ワイン

Romagna Albana ロマーニャ・アルバーナ
エミリア街道南に位置する丘陵地帯は泥灰土、粘土砂質土壌で、夏は暑く乾燥していて、興味深いテロワールだ。ここではRomagna Albana ロマーニャ・アルバーナが造られているが、これは桃、アプリコットのアロマ、親しみやすい味わいの白ワインである。ほのかな甘口や、甘口のものも多い。

■主要なD.O.P.(D.O.C。)ワイン

Romagna Trebbiano ロマーニャ・トレッビアーノ
平野部で大量に造られるトレッビアーノはシンプルで爽やかなワインとしてヴァカンス客に消費されている。この地域のトレッビアーノは蒸留されてブランデーになったり、ヴェルモットのベースワインとしても使用されている。

Romagna Sangiovese ロマーニャ・サンジョヴェーゼ
フォルリ、ファエンツァ、チェゼーナの南側の丘陵地帯のものが優れている。トスカーナのサンジョヴェーゼとはまた異なる個性を持ち、熟成すると洗練された深みと良いバランスを持ったワインになる。収穫量を抑えたものには、力強く雄大なワインも多い。

[エミリア・ロマーニャ州の主要D.O.P.]

Romagna Albana D.O.C.G. ロマーニャ・アルバーナ D.O.C.G.

Romagna Sangiovese D.O.C. ロマーニャ・サンジョヴェーゼ D.O.C.

Romagna Trebbiano D.O.C. ロマーニャ・トレッビアーノD.O.C.

Colli Bolognesi Classico Pignoletto D.O.C.G. コッリ・ボロニェージ・クラッシコ・ピニョレットD.O.C.

Lambrusco Salamino di Santa Croce D.O.C.ランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェ D.O.C.

Lambrusco di Sorbara D.O.C.ランブルスコ・ディ・ソルバーラ D.O.C.

Lambrusco Grasparossa di Castelvetro D.O.C. ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロ D.O.C.

■Emilia Romagna エミリア-ロマーニャ州の食とワイン

パルマの生ハム、パルミジャーノ・レッジャーノに代表れるエミリア-ロマーニャは、ポー河の南側から、北部と中部を分けるアペニン山脈の間にある。平野部47.1%、山岳部25.3%、丘陵地帯27.6%という地形で、パダーノ平野の恵みを最大限に享愛している州である。平野で作物を育てるためには、山地の数分の一の人数ですみ、その分畑を広げれば自足分以上の食料が手に入り、しかも州名のもとになった古代ローマ時代からのエミリア街道を使って他の街に売りに行くこともできる(ちなみにロマーニャは州の海側で、古代ローマ崩壊の時、最後まで領地であったことに由来している)。この平野が生む豊かさが、料理の担い手である主婦層に余裕をつくり、手の込んだものが多く生まれた。スーパーマーケットでは、通常小麦は1キロ袋だが、ここでは5キロものが目につく。これは他の州ならば週末にだけ作る生パスタを、かなりの頻度で食べているからだろう。エミリア-ロマーニャが生パスタの本場と言われる由縁である。他にもご馳走である肉料理とドルチェの多さは、他の追従を許さない。主食ではないドルチェが多いということは、その地に住む人が豊かで余裕のある生活をしている証である。

■エミリア-ロマーニャ州のブドウ品種

[トレッビアーノ・ロマニョーロ]
エミリア-ロマーニャ州(ラヴェンナ、ファエンツァ近郊)で裁培される白ブドウ。トレッビアーノ・トスカーノと混同されることがあるが、トスカーノと比べるとロマニョーロの果粒はやや大きい。東地中海のあたりが起源ではないかとされている。1300年代からラヴェンナの丘や平地で栽培されていたという記述がある。トレッピアーノの名前は、ピアチェンツァにあるトレッピア渓谷、トレッビア川といった地名に由来すると言われる。イタリア各地にトレッビオやトレッボと呼ばれる街が多くあるため、同じトレッビアーノの名を持つ異なった品種がいくつも生まれたのではないかと考えられている。

[ランブルスコ・サラミーノ]
ロンバルディア州の一部と、エミリア-ロマーニャ州の広範囲で栽培される黒ブドウ。ランブルスコという呼び名は、ローマ人が畑のそばに生育していた野生のブドウ品種をラヴルスカ・ヴィテスと呼んだことなどから始まった。19世紀、レッジャーノのブドウ栽培学者は、サンタ・クローチェ周辺で多く栽培されていると言い、複数の栽培学者の調査の結果、最低でも5つのバリエーションがあることが分かった。

[ランブルスコ・ディソルバーラ]
エミリア-ロマーニャ州のソルバーラを中心とした限定された地域で栽培される黒ブドウ。多種多様なランブルスコがあるが、オリジナルはソルバーラと言われる。20世紀初頭、ブドウ品種学者により、この品種はセッキア川岸にあった野生品種の中から選抜されたとされ、この品種には4タイプあると説明された。他のランブルスコのワインは濃いルビー色を呈するのに対し、ソルバーラのランブルスコは明るいルビー色で香りや味わいも繊細である。

[ピニョレット]
エミリア-ロマーニャ州のボローニャ南西地区からマルケ州、トスカーナ州、ウンブリア州にかけて栽培される白ブドウ。グレケットと同属である。エミリア-ロマーニャでは古い歴史のある品種で、15世紀の公的な書類に栽培の記録が残っている。ピニョレットという名称は、19世紀まで遡ることができ、ボローニャの北西あたりでこう呼ばれていたようだ。最近の研究ではピニョレットはトレッビアーノ系の品種であると言われている。

参考文献 : 土着品種で知るイタリアワイン(中川原まゆみ著/ガイアブックス)

「古代からの贈り物」
Anguilla in umido alla comacchiese アングイッラ・イン・ウミド・アッラ・コマッキエーゼ
コマッキオ風ウナギのトマト煮込み

ダンテの「神曲」には、ウナギを好きなローマ法王マルティーノ4世が描かれている。それどころか、古代ローマ時代にはすでに、ポー河の河口にあるコマッキオでウナギの養殖がされていたという。そのニ千年の伝統を生かして、現在でもこの地には串焼き、鉄板焼き、フライパンでソテー、煮込みやマリネなど多彩な調理法が残っている。海水と淡水の混ざった特殊な地形コマッキオの産物ウナギは、この地方の特産品としてサーグラ(収穫祭)の対象にもなっている。今回紹介した料理は、トマトが使われているので18世紀以降に生まれた物と思われる。

[作り方]
内臓と頭を除いたウナギをぶつ切りにする。フライパンに油を入れ、タマネギとニンニクをみじん切りでソッフリットを作る。ワインビネガーを加えてから、ぬるま湯でのばしたトマトソースを合わせる。15分後にウナギの切り身を加え、30分〜45分間煮込む。ウナギは底につかないように鍋を揺するだけで混ぜてはいけない。焼いたポレンタを添える。

「最高の賛沢品」
Lasagne verdi al forno ラザーニャ・ヴェルディ・アル・フォルノ
緑のラザーニャオーブン焼き

生バスタにホウレン草のピューレを練り込んで緑色にし、ラグーには加工肉や数種の肉が入れてある。煮込んで形が分からなくなっているのにも関わらず、どのパーツも通常の物よりも手がかかっているのがエミリア-ロマーニャ風である。「イタリア郷土料理集」には9種のラザーニャが載っているが、フリウリの焦がしバターとケシの実で和えたもの、プーリアのようにウナギのトマトソースで和えたものなど、そのほとんどが平たいパスタを指す。これは紀元前に古代ギリシャ人によってもたらされたパスタの名が「ラガヌム」であったのに由来する。

[作り方]
パスタは粉と全卵、ほうれん草のピューレを練り込んで作り、茄でてから冷水にとり、布巾の上に置いておく。香味野菜とパンチェッタをバターで妙め、挽いた成牛肉、豚肉、生ハム、トマトソースを入れてラグーを作り、鶏レバー、黒トリュフ、生クリームを加える。耐熱皿にパスタ、ソース、ベシャメル、粉パルミジャーノを重ね、オーブンで焼く。

「お金持ちになる年越しの料理」
Zampone e lenticchie ザンポーネ・エ・レンティッキエ
ザンポーネとレンズマメの煮込み

春先から育てた豚を加工肉にするのは、寒くなる11月以降。豚が大人になるのと、寒さのため腐敗のリスクなしに作業ができるからである。ザンポーネはザンパ(動物の脚)から出た名前で、豚の前脚を使って作られる。骨を取り外して、そこに肉、脂肪、皮をミンチにして詰めたものである。レンズ豆は、形が似ているためレンズの語源となった豆だが、コインにも似ているので、これを食べれば金持ちになるといわれ、ザンポーネと共に煮込んで年末年始の縁起物として食べられる。保存技術のなかった時代は、冬だけにしか食べることができなかった。

[作り方]
一晩水につけたモデナ産のザンポーネに太い針で穴をあけ、足先に切り込みを入れる。型が崩れないように布で巻き込んでタコ糸で縛り、水で覆って火にかけ、4〜5時問煮る。レンズ豆の煮込みは、ニンジン、セロリ、タマネギのみじん切りで作ったソッフリットにレンズ豆を加え、水を入れて煮込む。最後に塩をする。これらを一つの皿に盛り付ける。


参考資料 日本ソムリエ協会教本、隔月刊誌Sommelier

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