オモコロの菓子盆選手権、定期的に見返すくらい好き

 タイトルの時点で概要の説明が大体済んでいる。

第1回を見た時からすっかりこの企画のファンで、これの最新回が出てないかを見にたまにサイトを覗いては過去回を見て時間が過ぎる。そういうやつだ。「単純にお菓子、うまそう」や「毎回お題に則った菓子の盛り合わせとそれに対するダ・ヴィンチ・恐山氏の評価コメントが秀逸」、「自分ならこのお題に対してこのラインナップで盛るね!と想像するのがすごい楽しい」という菓子盆選手権自体のキャッチーさももちろん面白いのだが、これを見ているとそもそも「菓子盆」という存在から想起するノスタルジーが芋づる式に引っ張り出されていくのがなんとなくこう、良い気がしている。

 親に連れられておじいちゃん・おばあちゃん家に遊びに行くと決まって「食べな食べな」と差し出される菓子盆。中身は大体決まっている。"ゼリー"と言い張るオブラートに包まれたキューブ状の色付き寒天、ちっちゃい餡入りモナカ、両端がねじってあるフィルム包装の海苔巻きあられといった子供ウケしない菓子が幅を利かせているのが相場だった。コーヒー味のキャンディでもあれば良い方でチョコレートとか現代的なもんは無い。

そういった子供時代の菓子盆に対する理不尽な幼い不満が、あの菓子盆選手権でそこはかとな~く昇華される、見ているとそんな心地がうっすらするのだ。なんなら収まりが付かなければ自分で菓子盆買ってきて個人的に開催もできる身近な選手権である点も良い。実際敢行したどこか誰かのツイートとか前に見た。

 でもどうなんだろう。今の10代とか若人はアレを見て「懐かしいもの」ではなく「新鮮なもの」に見えてたりするのだろうか?今日日菓子盆ってご家庭にある?なんかシャレオツなバスケットにフィナンシェとかカントリーマァムとか入ってるご家庭の方がメジャーじゃない?

そんなところまで思考が及ぶので余計になんかこう、菓子盆という存在が愛らしくなってくる。ああ菓子盆。ジャパニーズ=お菓子=載せる器。私がいつか祖父祖母の世代にまで無事歳を取り孫なんてものが幸運にもできたならば、その時は菓子盆をいそいそと買って孫の為に21世紀の時流にちゃんと乗った菓子を盛ってやりたい。心からそう思う。


"ゼリー"は出禁な。貴殿は故郷(くに)へ帰りたまえ。ていうか寒天だろお前ゼラチン使ってないし水分を多量に含むどころか口の水分もってかれるのに何をそんな今の時代に至っても「ゼリーですっ!」って顔をするんだ。出禁な。

えっサポートしていただけるんですか?ほんとぉ?いいの? いただいたサポートはものを書くための燃料として何かしらの物体になります。多分。