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地球の健康は、私の健康

毎朝7時からお届けしているヘルシーテンプルのテーマはずばり『健康』です。
健康とは心と体が良い状態にあることで、心と体はお互いに結びつき影響し合っています。
これを仏教では「心身一如」といいますね。
自分の体や心をバラバラに分断して考えるのではなく、統合的に認識していく東洋医学に通ずる考え方です。
そして、昨今この統合的な思考をさらに拡げた考え方で『プラネタリーヘルス』という言葉が生まれています。

日本では、まだ聞き慣れない言葉ではありますが、2015年に世界的に権威のある科学誌「ランセット」によって世界に広がり、国際会議「ワールドヘルスサミット」でも発表された言葉のようです。その概念は、人類と地球を一体と考え、人類の健康は、地球の健康とは切り離せないというもの。これからわたしたちが健康を考える上で、とても重要な考え方です。

よく考えれば、わたしたち一人一人は健康になっていくのに、地球が不健康な状態である、というのは成り立ちません。私たちは地球に生息する生物です。地球の恩恵を受けて生きているわけです。土や水、空気などによって育まれた作物、生物の命を頂いて生きています。
地球が不健康なまま、私たちだけ健康になることはあり得ないですよね。
ですので、わたし達の健康と地球の健康(環境改善)は密接に結びついている、と考えるのが「プラネタリーヘルス」という考え方です。
逆に考えれば、環境改善、環境保護という目標は、遠い存在ではなく巡り巡って自分の健康という身近な目標に繋がっているわけです。
環境負荷が低い、土壌を汚染しない作物は、人間にも負荷が低く健康を害さない食べ物と捉えることが出来ます。
このように考えると、地球の健康も自分事として近々の課題に感じますよね。

仏教には『縁起』という考え方があります。
意識的、無意識に関係なく、私たちの行動は「原因」となって「結果」を生みます。
その「結果」が今度は「原因」となり、また「結果」へと繋がっていきます。
その循環は、良いスパイラル(縁起が良い)も悪いスパイラル(縁起が悪い)も生み出します。
なるべく良いスパイラルに向けられるように、行動を意識することが大切です。
その最初にやる事は「自覚」です。
自分の行動を無意識や慣習で選択するのではなく、少しでも自覚していくことです。
瞑想というのは、この「自覚」のトレーニングです。
自分の雑念に気づく、行動に気づく、呼吸に気づく。
日常の行動を少しでも自覚的にしていく、そのようなトレーニングです。

その「自覚する」という事を日常で取り入れてみましょう。
例えば、食事。
食べるという行為だけでなく、何を食べるか選択する段階です。
普通は自分が食べたい物を選択すると思いますが、少し意識を拡げて「これは体にとっては良い選択か?」と問いかけて下さい。
そして可能なら「これは地球の健康にとっては?」と考えてみましょう。

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アメリカ環境文化学者のウェンデル・ベリーは「食べることは、農業的行為である」と言っています。
一般的に考えると、農業的行為とは生産者が苗を植えたり、収穫したりする行為に思えます。
しかし、農業とは食べる私たちの選択まで含めて農業なのだ、と彼は主張します。
作物の最終受益者である私たちが、選択する作物が結果的に需要があるとものとなり、生産者が作るものに反映されます。
つまり私たちが、環境負荷が低く、地球の健康にも寄与する食べ物を自覚的に選択することが、生産者の意識にも繋がり、結果そのような作物を作る人が増え、地球の環境が改善され、私たちの健康にも影響するという、まさに「良い縁起」のスパイラルですね。
そのスパイラルを生み出す根っ子には「自覚」そして「選択」があるという事を大切にしていきましょう。

続きは随時更新していきます。
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