見出し画像

【和訳】Travis Scott - The Plan

※映画『TENET』のネタバレを含みます

*クリストファー・ノーラン監督の映画『TENET』の主題歌のため、映画に関係する部分が多々あります。この曲では主語はトラヴィス・スコット自身だけでなく、映画の主人公、悪役セイター、その妻キャットなど様々な人物が当てはまると考えられますが、トラヴィスが歌っているため一律"俺"と表記しています。

【Chorus】
You don't know where we stand
お前は知らない
俺達がどこに立っているのか

(*『TENET』においては"「無知」が武器になる"という言葉があり、未来で何が起こるのか知らない方が最適な行動をとることができると考えられており、実際に物語は「無知」を武器にして進んでいく)

It's true
本当さ

(*『TENET』においては時間を逆行するという信じ難い現象が現実的に可能であるということか。また実際に未来を知りえない我々にとっては時間という観点で見たときの自分(現在)の位置を知ることはできない)

Know the plan
計画を知るんだ
(*"「無知」が武器になる"という言葉の通り目的や結果ではなく計画を知れば充分であり、それが最適であるということか。映画内では部隊は詳細や全貌を知らされずに計画だけを知らされる場面がある)


【Verse 1】
Last time I wrecked it, last time I whipped around
前回は台無しにした
前回は方向を変えた

(*"whip"は車という意味であり、"wreck"も車の大破を表す言葉である。映画内では時間を逆行し、バックで進む(戻る)主人公の車が覆されて大破するシーンがある)

Last time I did the whippets (Yeah), last time I live reverse (Yeah, yeah, ooh)
前回はホイッペットを吸った
最後は逆行して生き
んだ
(*"whippets"は亜酸化窒素が入ったホイップクリーム用の缶のことだが、吸引ドラッグとして使用されている。『TENET』では回転ドアを通った者は時間を逆行できるが世界は順行のため呼吸ができない。そのため酸素マスクをつけるが、ここではその様子をドラッグ常用者のラッパーであるトラヴィスなりに表現している)
(*"lived"ではなく"live"であることからここでの"last time"は「前回」ではなく「最後」と考えられる。未来人は地球がいずれ滅亡することを恐れてアルゴリズムを使い、世界を逆行させて生き延びることを企んでおり、これはその立場に立ったリリックだと思われる)

Pour the brown, hit the reverend (Yeah), last time I hit your crib (Yeah)
ブラウンリカーを注いで牧師をぶん殴る
前に君の家を尋ねたんだ

(*"brown"はコニャックなどの茶色のアルコールのこと)

Last time there was no tenants (Ooh, ooh)
その時は居住者なんていなかったけどな

(*ここでの"tenants"は映画のタイトルでもある"TENET"に聞こえる。以前"君"の家を尋ねた時は時間は逆行しておらず普通に尋ねたということ)
(*トラヴィスは以前交際していたカイリー・ジェンナーと破局したが現在も復縁を望んでいると言われている。しかしカイリーには新しい彼氏が出来たとも言われておりそのことを嫉妬しているとも考えられる)

I done went back in myself, felt like Hell
俺は自分自身を遡ったんだ
地獄みたいな気分だったよ

(*『TENET』では自分が過ごした時間分だけ遡ることができるが、世界は順行しており自分だけが逆行している。そこでは空気の流れも人の動きも全て逆なため地獄だとも言える)

Fuck, I risked it, patience sеll (Yeah)
クソ、俺は賭けに出たんだ
我慢比べさ


Found you livin', know you thrillin', not for sinnin' (Yeah)
お前が生きてることもスリルを感じてることも分かったんだ
罪悪感も持たずにな

(*『TENET』の悪役セイターは妻のキャットから子供と自由を奪ったためにキャットから憎まれている。これはそのキャットの目線から描いたリリックとも捉えられる)

How I got my stripes and pеndants, backin' out in the street (Yeah)
俺がこのコカインやペンダントを手に入れたのは
ストリートで引き金を引いた
からだぜ
(*"stripes"はストライプ模様のコカインのラインを表すスラング)
(*ここでの"street"は映画における「スタルスク12」と言える。『TENET』の悪役セイターは地図にない街スタルスク12でプルトニウムを探していたところ未来人と契約することができ、大金を手にした)

What is wild, let it be, ragers out, gotta eat (Yeah)
野生って何だ、ありのままになれよ
レイジャーズ出てこい、食事の時間だぜ

(*"ragers"はトラヴィスのファンの呼称であり、彼が尊敬するラッパーKid Cudiの曲"Mr. Rager"が由来。トラヴィスは新曲をリリースしてファンが聴くことを"食事"と称している)

Not a vibe (Yeah) but a wave, with the sound by the way
振動じゃない、波なんだ
ついでのサウンドもあるぜ
(*この曲では重く低いドラムの音がメインに使われているが、それがただの振動ではなく波のように響き渡るということか)
(*また"wave"は新しいクリエイティブな音楽の形を表す言葉。今までに感じたことのある"vibe(雰囲気)"では言い表せない新たなものということとも捉えられる)

Count it down, by the days (Ooh)
カウントダウンするんだ
数日ごとに

(*カウントダウンは3、2、1...と数を逆から読む。『TENET』では世界を救うために数日遡り、カウントダウンと共に事態を解決していく)

To myself, know they wicked, with the moves (Ooh, ooh)
自分の中だけでな
奴らは気持ち悪いんだ、動きもな

(*時間が逆行している時は自分以外の人は皆動きが逆に見える(本来は自分が逆)ため、気持ち悪い感覚になる)

I'm drinkin', off the juice, know I'm drinkin'
俺は飲んでる、ジュースで飛んでるよ
俺は飲んでるんだ

(*"off the juice"はリーン(ドラッグ)を飲んでハイになっている状態を表すスラング)

I be smooth, then I lose it, yeah, yeah now
俺はスムーズだった
でも失ったんだ、今はな

(*"「無知」が武器になる"という言葉の通り何も知らなければ円滑に過ごせるが、一度知ってしまったらそうはいかないということか。実際に全てを知った主人公は自らを「黒幕」と名乗り映画は終わる)
(*また過去のカイリーとの円満な関係が壊れてしまったことを表しているとも考えられる)


【Chorus】
You don't know where we stand
お前は知らない
俺達がどこに立っているのか

(*『TENET』においては"「無知」が武器になる"という言葉があり、未来で何が起こるのか知らない方が最適な行動をとることができると考えられており、実際に物語は「無知」を武器にして進んでいく)

It's true
本当さ

(*『TENET』においては時間を逆行するという信じ難い現象が現実的に可能であるということか。また実際に未来を知りえない我々にとっては時間という観点で見たときの自分(現在)の位置を知ることはできない)

Know the plan
計画を知るんだ
(*"「無知」が武器になる"という言葉の通り目的や結果ではなく計画を知れば充分であり、それが最適であるということか。映画内では部隊は詳細や全貌を知らされずに計画だけを知らされる場面がある)


【Verse 2】
Close the opera
オペラは終わりだ

(*映画はオペラが行われている舞台をテロリストが襲撃するシーンから始まる)
(*また"SATOR AREPO TENET OPERA ROTAS"という前から読んでも後ろから読んでも同じ回文があり、ここに"OPERA"と"TENET"という言葉が入っている。さらに世界の逆行を目論む本映画の悪役SATOR(セイター)、その妻であるキャットと親しい関係にあったAREPO(アレポ)という画家も存在し、時間を逆行させる装置である回転ドアが置かれている部屋はROTAS社製である)

Hear the red and blue outside, I think our option's up
外に赤と青の音が聴こえる
俺達の選択肢は決まりだな

(*"赤と青"はパトカーの灯りを表す言葉。また『TENET』では時間を順行する部隊は赤の腕章、逆行する部隊は青の腕章をつけている)

I recrossed it 'round the map, I had to line it up
俺はそれをマップの辺りで組み直した
並べな
きゃいけなかったんだ
(*映画ではセイター(未来人の代理)が9つのアルゴリズムを組み立て世界を逆行させ、現代人を滅ぼそうと企んでいるため、ここでの"俺"はセイターとも考えられる)

I be swervin' on the waves, it's like a line of us (Yeah, yeah)
波に乗って蛇行運転さ
まるで俺達のラインみたいにな

(*"swerving"は車を追い越すために右や左に逸れること表す言葉。映画でも何度か波の上でボートを操作したりするシーンがある)

Move in 'verse on my turf, I'm outta line, I put in work
俺の縄張りで逆らってみろ
一線を越えて仕事に取り掛かるからな

(*"turf"はギャングの縄張りを表す言葉。"put in work"は「危ない仕事をする」、すなわち「殺す」または暴力を振るうという意味)

I draw the line and cross it first
俺は線を書いたらまずクロスするんだ

(*まず✕にする、すなわち否定から入るということ。セイターは「足跡の無いやつとは仕事しない」と言ったように疑い深い人物であるため、ここでの主語はセイターとも捉えられる)

I need the time, I need to search
俺には時間が要る
探る必要があるんだ

(*疑い深い性格のために、信用できる人か確かめるために時間が必要だということ)

It's just like wine, it make it worse
まるでワインさ
それで発酵させるんだ

(*"make worse"は通常腐らせるという意味だが、ワインの場合は発酵という良い意味で捉えられる。トラヴィスは人間関係について、早く仲良くなるよりも発酵させるかのようにゆっくり作り上げていく方が良いと考えているということか)

Skrrt, skrrt in the 'Vert, skrrt, skrrt
ヴァートに乗ってドリフトするのさ

(*"'Vert"="Convertible"は屋根を開けたり閉めたりできる車(オープンカー)のこと)
(*"skrrt"はドリフトしたり急発進、急ブレーキした時のタイヤが擦れる音)

Ride on land, Boeing jet, make it land
陸でボーイングジェットを操縦
着陸させるぜ

(*映画内ではボーイング747という大型ジェット機を滑走路で乗っ取り、空港に激突させるシーンがある)

In slow motion when I dance
ダンスする時はゆっくりさ


In your eyes I see your trance
目を見れば我を忘れてるのが分かるぜ

(*夫セイターを憎む妻キャットは子供と自由の選択を迫られるが、その目に迷いを見透かされてしまうというシーンがある)

I run away and then you prance (Yeah)
俺が走り去ったらお前は風を切って歩く

(*"prance"は意気揚々と肩で風を切るように歩くことを表す言葉。ここでの"you"はトラヴィスのヘイターのことだと思われる)

If I show the hideaway would you hide out and let it blam? (Yeah, yeah)
もし俺が隠れ家を教えたらお前は隠れて爆破するのか?

(*ここでの"俺"は本映画の悪役セイターで、"お前"はセイターの妻でありながら彼を憎むキャットだとも捉えられる)

Ain't no time, I'm facin' scams, nah, nah (Yeah)
詐欺に付き合ってる時間なんて無いんだよ

(*キャットと親しい関係にあったアレポが描いたゴヤの贋作を鑑定士であるキャットは本物とし、それを偽物と知りながらも夫のセイターは購入したため彼はいつでも彼女を詐欺罪で訴えることができた。セイターはそれを利用して彼女を束縛した)

【Chorus】
You don't know where we stand (Yeah, yeah, yeah, yeah)
お前は知らない
俺達がどこに立っているのか

(*『TENET』においては"「無知」が武器になる"という言葉があり、未来で何が起こるのか知らない方が最適な行動をとることができると考えられており、実際に物語は「無知」を武器にして進んでいく)

It's true (Yeah, yeah, ooh-ooh, ooh)
本当さ

(*『TENET』においては時間を逆行するという信じ難い現象が現実的に可能であるということか。また実際に未来を知りえない我々にとっては時間という観点で見たときの自分(現在)の位置を知ることはできない)

Ooh

Produced by Ludwig Göransson & WondaGurl
Written by Travis Scott, Ludwig Göransson & WondaGurl
Translated by eijin

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
YouTubeに和訳などヒップホップに関する動画を上げています。 http://www.youtube.com/channel/UCa6ojsBALuneR_KJ1DDLFZg