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悩み、苦しみを武器にして。

とてもうれしかったことがある。ある日の昼食時に、たまたま社員食堂でAさんと一緒になって、それまでほとんど話したことがなかったけれども、いろいろと気軽に話してくれて”この人ならいいかなぁ”なんて思った。

勇気を持って、今、抱えている仕事での悩みごとを打ち明けてみた。すると「僕も今の君と同じように、そんな悩みを抱えていたかなぁ」なんて優しい口調で言ってくれた。大袈裟かもしれないけど、ごはんの味がわからなくなるくらいにうれしかった。その人の言葉が、私の心にすんなりと入ってきて、まるで心地よいメロディのように、私は癒されてゆくのだった。

「僕もいろいろと悩んだけれど、今思えば、悩んだあの時が一番輝いていたと思うんだ。だって悩むってことは、生きてるってことでしょう?」

そんなふうに微笑みながら話すAさん。なんてすばらしい言葉なんだろうと思う。(やっぱりこの人は、ただのさえないオジさん?じゃなかった。)

”悩むってことは、生きてるってこと”

そうなんだ、確かにそうなんだ。私は今、生きてる。悔しいけど、こんなにも苦しいすべてのことが、生きてるって証拠なんだ。私は今、生きている。それでも私は生きている。決して死んでなんかいない。それだけできっと私には、何か果てない希望というものが、ここにあると思えるんだ。

悩みがあるってことはある意味、見方を変えれば、とても贅沢なことなんだと思う。悩みさえ何も知らないままで、ただ、生きている。いや、生かされている残酷な人がこの世にはいる。

この人生ってなぜだか知らないけれど、見えない何かが常に人に悩みを持たせるようにしている。それはもしかしたら、そうしないと、人は生きていけないのではないのかと・・・それにまだ私たちは、気付いていないだけではないのかと。

なんだかよくわからないけれど、ひとつの悩みが消えてもすぐに次の悩みが生まれるように、人に悩みが尽きる時がない。大切なのはその悩みと、どう向き合ってゆくか?と言うことなのだろう。

もしも悩みが尽きた時、人は本当に幸せなんだろうか?この苦しみがあるからこそ、僕らは生きてゆけるんじゃないだろうか?

「それから二人はいつまでもずっと幸せでした」

そんなおとぎ話のように、本当に人は生きてゆけるのだろうか?

いや、現実は残酷だ。それでもとても優しいんだ。こんな自分でも、悩んでいる今の自分を、もっと誇りにしていよう。苦しんでいる今の自分に、もっと次の、もっと新しい自信を与えるために。

さて、仕事から帰って、久々に飲んだお酒のせいで、酔いの冷めていない今の私が、何を書いているのかよくわからないのだけど、朝になって読み返したら、ビックリするのかもしれないけれど、それでも私には、悩み、苦しみがあることを今、武器にしようじゃないかと思う。

私の心には火を使わない武器があるんだ。
怖いものなんて、私には、たくさんあるんだっ!
(どうだ、まいったか!)

さぁ、どこからでも、かかってこい!

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一