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僕が他人の目ばかり気にしていた頃に出会った友田さんという衝撃

このnoteは、北海道の田舎に住むアラフィフが毎日つづる日常の動画の補足やサイドストーリーのためのものです。よろしければ動画と合わせてご覧下さい。今回はこの動画についてのサイドストーリーです
https://youtu.be/bN9DDq3QdZM

久しぶりな人と会う機会が連続してるのは、パンデミックが治まってきたという思いともありますが、ぼんやりと終活をしているのだという意識があります。

イラクでの活動はほとんど友田さんと行動を共にしていました。
安全に不安がある場所で、寝泊まりする場所も食事も共有していると、自然と仲間意識が強まります。

20年ほど前のプロジェクト解散の後に会ったのは、今回でおそらく三回目なんです。友田さんはSNSを積極的にやる方でもないし、普段近況報告などしている訳でもないのですが、数年ぶりに会っても違和感なく昔のようにやりとりができます。

これは危険な場所で寝食を共にした、ということに加えて彼のパーソナリティも大きいと思います。

イラク人スタッフの実家の夕食会に招待された時のことです。

イラク人スタッフの実家にお呼ばれした時の写真 中央が友田さん

この時、後ろにあるテレビは直前までついていました。
それを友田さんが誰に了承を得るでもなく突然消しました。
その瞬間、この写真のフレーム外にいるおばあちゃんが大きな声で叫びました。

アラビア語なので正確にはわかりませんが
「おい今見てた!私見てた!なんでこの日本人はテレビを消すのか!」
のようなことだと思います。

おばあちゃんの本気の怒りに、僕も含めてそこにいた全員が一瞬言葉を失いますがイラク人スタッフの「To-Mo-Da-」の一言でおばあちゃんを除く全員が大笑いします。

友田さんは、テレビがうるさいから消したそうです。
その結果おばあちゃんが怒っていることも理解しています。
大声で叫ぶおばあちゃんの方をチラリと見ましたが、友田さんは表情を変えません。一度視線を外した後に、まだ怒っているおばあちゃんを見て、友田さんはしっかりと頷いたのです。

それはまるで
「おばあちゃん、大丈夫だよ」
と言ってるようにしか見えませんでした。

テレビうるさいから消した
見ているテレビを消されて怒っている
これが連続していることだと友田さんは理解していますが、感情の処理を単独個別にできるのです。

見ているテレビを消されて怒っているおばあちゃんの感情を「そんなに怒らなくても大丈夫」ではなく「大丈夫、あなたには怒る権利と自由がある」と肯定してあげてすらいるのです。

そしてイラク人スタッフに「To-Mo-Da-」
意訳すると「これが友田のやり方だ」くらいになると思います。
その一言で、その場にいる人に「友田のやり方」を受け入れさせる力があります。

常に他の人がどう感じているのかばかりを気にしてきてた僕にとって、友田さんとの出会いは人生の宝となりました。

人生で直接対面し関わった時間は決して長くはないのですが、受けた影響は小さくありません。

ヨルダン・イラクチームの同窓会をヨルダンでしたいねという話をしました。本当にしたい。


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