10人未満でも就業規則を作った方がいい理由について

従業員が10人未満の企業では、法的には就業規則の作成義務はありません。しかし、労働環境の整備やトラブルの防止という観点から、就業規則の作成は非常に有益です。

就業規則を持つことで、雇用契約や労働条件についての明確な基準を設定できるため、従業員との間での誤解やトラブルを未然に防ぐことができます。

特に小規模な企業では、従業員とのコミュニケーションが密接であることが多いため、ルールを共有することで職場の秩序が維持されやすくなります。

✅就業規則が持つ役割と重要性

就業規則は、企業のルールや方針を明文化することで、経営者と従業員双方が共通の理解を持つための基盤となります。

たとえば、労働時間や休暇、給与の支払い方法、懲戒処分の基準などが明確に規定されていれば、問題が発生した際にその対応がスムーズになります。これにより、従業員のモチベーションを高め、企業の信頼性を向上させる効果も期待できます。

また、就業規則は従業員の安心感を生み出します。

明確なルールがあることで、従業員は自分がどのような待遇を受けるのか、どのような行動が求められるのかを理解しやすくなり、仕事に対する不安が軽減されます。

このような安定した労働環境を提供することで、従業員の定着率も向上します。

✅トラブル防止と法的リスクの軽減

就業規則が存在しない場合、従業員との間でトラブルが発生した際に、解決が難しくなる可能性があります。

特に労働条件や処遇に関する問題が発生した場合、明文化された基準がないと、どちらが正しいのかを判断する材料が不足し、結果として法的な紛争に発展するリスクが高まります。

一方で、就業規則がある場合、それが紛争解決の基準となり得るため、問題が発生しても速やかに対処できます。また、万が一法的なトラブルに発展した場合でも、就業規則に基づく対応を行っていることが証拠となり、企業側の立場を守ることができます。

✅まとめ

以上のように、従業員が10人未満の企業でも、就業規則を作成することは重要な投資といえます。法的な義務がないからといって作成を怠るのではなく、むしろ積極的に導入することで、労働環境の整備やトラブル防止、企業の信頼性向上に寄与します。最終的に、これが企業の持続的な成長を支える要素となるでしょう。

✅あいパートナーズのサイトはこちら

社会保険労務士法人あいパートナーズは以下の業務を中心に行っています。
・労働保険・社会保険の手続き業務
・与計算業務
・労務相談
・採用支援
・企業型確定拠出年金

愛媛県松山市｜社会保険労務士｜あいパートナーズ