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自転車、生活準備、大学の下見

ホテルでの生活にもなれ、一息ついた僕はGroningenについて二日目に市役所で住民登録を試みた。アポイントメントが必要で、半月ほど後に住民登録やクレジットカードの作成はできることになった。

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その後、中心部からわずかに離れたBudget Bikesという中古自転車店にて自転車を購入した。オランダは世界で最も平均身長の高い国、私の背丈に合う自転車を探すだけでも一苦労。色々と模索した上でようやく買ったバイクはつくりは頑丈であったものの所々古く、また糊付けしただけのハンドルは強く握り込むと滑りながら外れてしまい、運転に支障をきたすものだった。200ユーロであれば仕方ないのだろうと諦め、自転車に乗りながら市内を回っていると、徒歩の時は遠いと感じていた距離500mから2~3kmを自転車であれば一瞬で行ける便利さを強く実感した。

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オランダの交通は日本とは少し異なる。道はそれぞれ「歩行者道」、「自転車道」、「車道」の三つに分かれている。信号は交通の多いところにはなく、運転手や歩行者が自己判断で渡っていく。逆に少し郊外の大きい道は自動車や自転車が遠慮なく速度を出せるように、自動車自転車歩行者それぞれの信号が用意されている。信号は赤の時間がとても長い。特に歩行者用のそれは押しボタン式で、いつまでたっても青にならない時がある。

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やや煩わしくもありながら、システムとしては日本ほど信号でたくさん止まる必要はなく、またベトナムと比べてバイクの間を歩く必要がないため、交通事故も少ないだろうと感じた。ただ、実際に「運転者」の一人に回ってみるとその感覚はまるで違うものだった。僕は自転車が車道を走るよう義務付けされる以前に乗ったのが最後であったため、高速で追い越してくる巨大なバスやモーターバイクはとても恐ろしく、それ以上に無音で追い越してくる自転車との事故はとても身近にあると思えた。そうして自転車のリスクとメリットを実感した私は、その後そのまま大学のキャンパスの下見に行った。

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キャンパスは中心部から自転車で10分。徒歩で行けば30分はかかってしまう距離にあった。車や自転車を前提としているからだろう、とても広いキャンパスは大学だけでなく、関連の研究施設やスポーツ場まで併設されていた。

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最初の授業を受けるという場所は、分子構造を模したモニュメントに綺麗な青色の建物がある見晴らしのいい広場だった。傍の建物がおそらくこれから通う教室だと考えると、これからがとても楽しみになった。

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...一つだけ後悔があるとすれば、キャンパス内に自転車店があり、そちらがとても綺麗な新品の自転車を、比較的安く売っていたことだろうか。          そこまでグレードの高いものが必要なわけではないが、新品のかっこいいバイクをこちらで買えばよかったと思う。とりあえずそこですぐにとれる危険なハンドルを10ユーロでしっかりとしたものに交換してもらうことができた。また学食が思いのほか高く、小さなラザニアにコーラをつけたセットで11ユーロもかかってしまった。そのため、この日はそこまで量を食べていないながら、夕飯をパスすることに決めた。

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帰り際、家の近くにある大学の本館でベルがなっていた。生徒証の受け取りがその日から開始されていたからだ。まもなく始まる大学生活に心を躍らせながらフローニンゲンの街を下って行った。

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