信じる力が、軌道に戻す

「他者に影響を与えたい」「世の中にインパクトを残したい」という願いをよく聞く。

より正しくは、「影響を与えていることを、世の中にインパクトを残していることを、自分の理解できる形で確認したい」という欲だと感じる。

なぜなら、すでにその人は、生きているだけで、いや、死んでしまっても、まわりの人や生き物､空気、世界、すべてに、影響を与えているからだ。

すべての人は、「自分は存在しているだけで、影響を与えている」という厳然たる事実を、本当は、知っている。その願いを口にする人でさえも。からだは生まれつき知っている。

それを、あたまが、身につけた賢さが、全力で否定する。

もう一度それを、完全に信じる力が、その人を、元の軌道に戻す。

軌道に戻る過程は、全くかっこいいものではない。

強烈な痛みと恥と裁きの中、退路を断って行う。

しかし、かならず、ガイドがともにいる。

そして、その道を照らす光も、軌道に戻る音も、祝福にあふれ続けている。