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熱が下がったあとが本番だった〜大人の手足口病〜

手が痒くて落ち着かず、口はただれて唾を飲むたびに痛む。足の裏にできた発疹で、歩きにくいので基本的には座ったまま。

7月中旬、僕は手足口病にかかった。息子からもらってしまったのだ。

手足口病は子どもの夏風邪の一種だが、まれに大人も発症する。「まれに」とあるため、僕は自分には関係ないとたかをくくっていた。しかし、くじ運のない自分にしては珍しく大当たりしてしまった。しかも、39℃超えの高熱もおまけつきで。

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ことの始まりは7月8日(月)。息子を登園させると担任の先生から、「園でも(手足口病の)疑いでおやすみする子が増えています」と注意を促された。

仕事のスケジュールは詰まっているし、いま発症されたら困るなと思いながら仕事をしていのだが、同日正午ころ、保育園からお熱コールがあった。前日まで元気いっぱいで、当日朝も眠そうではあったものの特段変わった様子はなかった息子。しかし38.2℃の高熱があり、お迎えに行ったときにはぐったりしていた。

最初は風邪かと思ったが、夕方には39℃を超え、普通の風邪とは明らかに違っていた。しかし熱は翌朝には37℃台まで下がり、アンパンマンの動画を見ながら踊れるくらいの元気を息子は取り戻していた。

解熱とほぼ同時に、息子の手のひらと足の裏に赤いポツポツができ始めた。さらに、脱水を防ぐために水を勧めたが、「いたい!」と言って拒否。固形物も受け付けない。手足の発疹と口内の痛み、これはもう手足口病だと感じ小児科を受診したところ、そのように診断を受けた。

ただ息子はその後順調に回復した。ほとんど食事をとれなかったのは火曜日だけで、水曜からはおかゆを茶碗1杯ペロリと平らげる食欲を見せ、木曜は平熱で過ごせた。金曜からは保育園に復帰した。

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めでたし、めでたし、ではない。

息子の回復と入れ替わりで、僕は見事にダウンしたのだ。

木曜日の夕方、さっきまで元気だったのに急に体がだるくなり、寒気と関節の痛みが始まった。まるでインフルエンザにかかったときのような感覚だった。

もう座っていることすらつらくなり、僕は寝込んだ。体温を測ると、39.1℃あった。夜には頭痛でなんども目が覚めるし、喉の違和感はどんどんと強まった。

39℃を超える熱は、土曜日の夕方までほぼ2日続いた。熱が下がるだけで体はとても楽だが、これで終わりではないのが手足口病である。

解熱後は、病名の通り、手、足、口内に発疹が出て、痒みと痛みが襲ってくる。

僕の右手(人差し指が中心)と両足には赤いボツボツが出た。

手の痛みは物を握りにくくす流。幸いにしてキーボードは打てるので、仕事には影響が出ないのが嬉しい。

つらいのは、足と口だ。足の裏に発疹が出ると痛くて歩きにくい。しかも両足が痛むものだから、特別なこと以外では歩きたくない。トイレに行くのも嫌なくらいだ。

口、僕の場合は喉なのだが、これもしんどい。扁桃腺が腫れたときの痛みに近い。ヒリヒリしていて、水を飲んでも、ごはんを食べてもきつい。あったかい飲み物は特に食べにくい。

お腹に発疹が出るなら気にならないのだが、手や足、口となると気になって仕方がない。

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熱は一気に上がるし、手と足、そして口の発疹はつらい。一番大きかったのは、息子を一生懸命に看病したすえに、自分が同じ病気をもらったことのショックだった。

高熱を発してから4日後、熱は安定して、体は軽くなった。だが発疹はその後1週間ほどは残った。

手足口病はかわいい名前だが、決して侮れない病気だ。特にお子さんの看病をしたときには気をつけたい。食事を与えた後には手洗いを徹底し、オムツ交換時には手袋をつければよかったと後悔している。




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