子育て中の夫婦の役割分担を見直すために僕が実行している2つのアプローチ
結婚して子どもが生まれると、子育てがスタートします。
ここで一つ、質問をさせてください。
育児中、ご自分とパートナーそれぞれの役割分担にどんなイメージを持っていますか?
どんな答えが浮かびましたでしょうか?
このnoteをお読みの方が男性なら、朝から晩まで一生懸命に仕事をして出世して収入を上げ、家族を養う。そんなシーンを思い描いているかもしれません。
女性だったら、赤ちゃんのお世話をして家事もこなし、バタバタと過ごしている日常をイメージされているでしょうか。
回答にはいろいろあると思うのですが、おそらく、子育て中の夫婦の役割分担と聞くと、夫は仕事を、妻は家事と育児との答えがパッと浮かんだのでは、と僕は思います。
そしてそれは、実際のパパママの動きでもあるのです。
夫婦間の家事・育児時間、なんと5時間の差がある
東京都が今年9月24日に発表した調査結果(未就学児を持つ男女2000人)によると、1日当たりの家事育児に使う時間は男性が3時間34分に対し、女性が8時間54分と、男性は女性に比べて5時間20分少ないことが示されています。なんと、夫婦間で約5時間の差が開いているのです!
もちろん、共働き、専業主婦、自営業など、調査対象となった2000人の方の事情はまちまちです。中には、「自分たちは5時間も差が開いていない」「うちで夫が家事と育児の9割やっています」というケースもあるはず。しかし、子育て中の夫婦間の家事・育児負担のリアルは、東京都の調査結果のような感じではないでしょうか。
結果からは家事と育児の負担が妻に偏っていることがわかる一方で、夫が妻よりも多くの時間を仕事に費やしているとの推測もできます。イクメンとか男性の家庭進出などと言われますが、まだまだ社会では男性が大黒柱として家計を支えるイメージが強いです。家事と育児のメインの担い手が妻であるように、メインの稼ぎ手は夫が担っているわけです。
男性の平均給与は532万円、女性は293万円
ここで話題をお給料の金額に移します。
ちょっと前に国税庁が給与についての調査結果を発表しました。それによると、男性の平均給与は532万円に対して、女性は293万円。女性の給与は男性に比べて239万円も低く、男性の約6割弱にとどまっていることがわかります。給与額を見ると、夫が働いて稼ぐ方が生活が安定すると言えそうです。
(国税庁「民間給与実態調査」より筆者作成)
子ども一人を育てるには、保育料、習い事費用、学費などたくさんのお金が必要ですからね。広い空間を求めて戸建てやマンションを購入することも考えると、給与が高い男性が仕事をする方が良いと考えるのは仕方がないことなのかもしれません。
「夫は仕事、妻は家事育児」の考えを見直す2つのステップ
生活を考えると夫が仕事を担当する方が合理的なことは先に書いた通りですが、政府が「イクメンだ!」「女性活躍だ!」と訴えていることを考えると、夫婦の役割分担の見直しは必要です。
男性がイクメンになるためには家庭を優先する時間を設けないといけないし、女性が活躍(何をもって「活躍」と言うか思うところはあるけど、ここでは「育児と仕事の両立」します)するためには、もっと仕事に費やせる時間を増やさないといけません。つまり、これまでの役割分担のままではきついわけです。
ではどうすれば、夫婦の役割分担の見直しができるのでしょうか。いろんなアプローチがありますが、僕は次の2つを実践中です。
1:従来の役割分担を疑う。
2:現在親である自分が、理想の役割分担に挑戦する姿を子どもたちに見せる
周りの大人の行動を真似して、学んでいく
それら2つを詳しくご説明する前に、なぜ多くの人は夫は仕事、妻は家事育児の役割分担を決めつけるようになったのかを考えてみます。
これは私のケースですが、4年前、長男が生まれた時の僕は、「育児は妻がメインで担うもの」と心底信じ切っていました。他に道なんてない。僕は仕事、妻が家事と育児。それが唯一無二のやり方なんだ!と思ってた。なぜ僕はそう決めつけたいたのかと言えば、僕の両親の姿を見て学んだことが大きいです。
おそらくこのnoteを読んでいる方のほとんどは、日本語を母国語とする方だと思います。僕を含め、なぜ日本語を話せるようになったのかといえば、両親をはじめとした周りの大人が日本語を話していたからにほかなりません。もしイギリスに生まれれば英語を、中国に生まれれば中国語を自然と身につけます。
言語だけでなく、箸の持ち方も歩き方も字の書き方なども小さい頃に身近な大人を見て学びます。幼少期に近くにいた大人の言動を繰り返し見たり、真似たりするうちに今の自分ができあがっていくのです。
子育て中の夫婦の役割分担も、そんな学びのひとつです。僕は今年37歳なのですが、37年前の1984年は専業主婦世帯が1054万世帯に対して、共働き世帯が721万世帯と、圧倒的に専業主婦世帯が多かったのです。下に添付したグラフを見ると、両世帯数の推移が一目でわかります。
(労働政策研究・研修機構の資料より筆者作成)
僕の母も専業主婦で、父の一馬力で生活をしてきました。小さい頃の僕は、朝に仕事へ出かける父を見て、昼間に家事と育児をする母の姿を見て育ちました。そうして、自分も将来パパになったら、仕事をして家計を支えるものという強烈な信念を持つようになったのです。
小さい頃に学び、身につけた習慣は頭でいちいち考えなくても無意識にできます。日本語を話すとき、いちいち主語は何で述語はこうで、未然形がどうだとか考えませんよね?
そう、この無意識にできるは、メリットでもあると同時にデメリットでもあります。文字通り、意識をすることなく行動するからです。
長男誕生後の僕の中には、夫は仕事、妻は家事育児との決めつけがあり、妻が初めての育児で疲れていても「子育ては自分の担当じゃない」とまともに取り合いませんでした。
続きは、後編で!
本当はこのまま書き進めたいところですが、ここからとっても長くなりそうなので、先に僕が提案した
1:従来の役割分担を疑う。
2:現在親である自分が、理想の役割分担に挑戦する姿を子どもたちに見せる
の詳しい説明は後編にてご紹介させてください。
お読みくださり、ありがとうございました!
そのべゆういち
charoma0701@gmail.com
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